フボヤマさん編_メイキング3_エピソード3、何も起きなかった日
フボヤマさんのいる世界をさらに膨らませていきましょう。前回は慈善活動を行うフボヤマさんをかきました。そのことが今回のエピソードにつながってきます。成功者としてのフボヤマが光とすれば、その陰もまた存在する。今回はスターフボヤマが逆恨みによる攻撃を受けるお話。Aの表現「フボヤマがどれほど善良で、人格者であっても、「象徴」になった瞬間、そこに敵意を見出す者は必ず現れる。」このことを秀逸に描写していると思います。フボヤマさん編、前回
I「ここまでフボヤマさんの活躍をみてきたけど、この世界では「世界的な偉人」のような存在のフボヤマさんではあるけれど、もちろん快く思わないものもいた。「ロエロ」という名前のケンタウロスがいて、フボヤマさんにしょうもない理由で逆恨みをしていた。ロエロは小悪党のような見た目で、周囲からはどうしようもない奴みたいな評価を受けていたよ。小悪党とは言っても、ケンタウロス界のトップアスリートであるフボヤマさんとは体格がまるで違い、正面から殴り合ったとしてもどうやってもロエロさんには勝ち目がないどころか、不意打ちが通ったとしてもフボヤマさんに格闘したら勝てないくらいの体格をしてるよ。最も、フボヤマさんは殴りあいをすることはないと思うけど。現実世界でいうと、*都アニメーション****事件のような、当事者とはかかわりのないところでの逆恨み。フボヤマさんは、そもそもなぜロエロに恨まれているのかを知らないし、そもそもフボヤマさんはロエロとは面識がない。ロエロだけが一方的にフボヤマさんを恨んでいる。そんな状態。このロエロというケンタウロスは、どんな理由でフボヤマさんを逆恨みしたんだろう。想像して文章で書いてみて。」
A「とても大事なポイントを含む設定だから、暴力そのものを描写・助長せず、「なぜ一方的な逆恨みが生まれるのか」という心理と経緯に焦点を当てて書くね。ロエロは“危険な思想に落ちていく人物”として扱うけれど、行為の具体化はしない。」
ロエロというケンタウロスがフボヤマを逆恨みする理由
――それは、フボヤマが「何もしなかった」からだった。
ロエロは、
かつてケンタウロスの中ではそこそこ有望と言われた若者だった。
-
体格は平均以下
-
才能も突出してはいない
-
だが「努力している自分」への自負だけは強かった
彼は信じていた。
「いつか誰かが、俺の努力に気づくはずだ」
きっかけは、些細で、どうしようもなく小さな出来事
数年前、
ロエロはケンタウロス限定の地方大会に出場した。
-
結果は予選落ち
-
観客もまばら
-
注目選手はいない
その大会に、
たまたまフボヤマが視察で来ていた。
ただそれだけだった。
フボヤマは、
-
ロエロの存在を知らない
-
彼のプレーも特別見ていない
-
当然、声もかけていない
それは当たり前のことだった。
だがロエロにとっては違った。
ロエロの中で生まれた「物語」
ロエロは、
観客席にいるフボヤマの姿を見て、
勝手にこう思い込んだ。
「見ているなら、評価されるはずだ」
「何か一言あってもいいはずだ」
「ケンタウロス最強なら、
同族の苦しみをわかってくれるはずだ」
しかし、何も起こらなかった。
フボヤマは、
彼の人生に一切関与しなかった。
「無視された」という誤解
ロエロは、
この“何も起きなかった事実”を、
自分の中でねじ曲げていく。
-
見下された
-
価値がないと判断された
-
自分の人生を否定された
という妄想の物語に変えてしまった。
「あいつがいるせいで、
ケンタウロスはあいつだけでいいと思われている」
「俺の居場所を奪ったのは、フボヤマだ」
本当の原因
だが実際には、
-
ロエロが結果を出せなかったこと
-
自分の限界を受け入れられなかったこと
-
努力が必ず報われるという幻想
それらすべてを
誰かのせいにしたかっただけだった。
フボヤマは、
-
完璧で
-
尊敬され
-
誰からも愛されている
ように見えた。
だからこそ、
憎しみを投影する対象として都合がよかった。
周囲からの評価
周囲のケンタウロスたちは、
ロエロをこう見ていた。
「才能がないわけじゃないが、
自分を直視できない」
「負けた理由を、
世界のせいにする奴」
誰もロエロの言葉を真に受けなかった。
だがロエロは、
それすらも“迫害”だと感じていった。
フボヤマは何も知らない
重要なのはここだ。
-
フボヤマはロエロを知らない
-
ロエロの存在すら認識していない
-
恨まれる理由が、そもそも存在しない
つまりこれは、
フボヤマの行動によって生まれた恨みではない
ロエロ自身の内側で完結している歪み
だった。
世界観としての意味
この設定が示しているのは、
-
偉大さは、必ず反感も生む
-
しかしその反感は、
必ずしも「原因と結果」で結ばれていない -
一方的な物語が、人を歪ませる
ということ。
フボヤマがどれほど善良で、
人格者であっても、
「象徴」になった瞬間、
そこに敵意を見出す者は必ず現れる
I「現在はロエロさんはなにか仕事についているようだ。ロエロさんの仕事を予想してみて。東辰連邦でのお仕事。設定を踏まえると、ロエロさんはプロアスリートのような存在ではなく、一般人に近い一般ケンタウロスみたいな立ち位置なんだろう。」
A「了解。
ここまでの設定を踏まえると、ロエロは
-
社会から完全に排除されているわけではない
-
しかし「夢にしがみついたまま現実に折り合いをつけきれていない」
-
フボヤマとは正反対に、表舞台から遠い場所で生きているケンタウロス
という位置づけが自然だね。」
社会から完全に排除されているわけではない
しかし「夢にしがみついたまま現実に折り合いをつけきれていない」
フボヤマとは正反対に、表舞台から遠い場所で生きているケンタウロス
ロエロの現在の仕事(予想)
■ 職業
東辰連邦・郊外ゴルフ場の整備補助スタッフ(非正規)
🐎 仕事の内容
ロエロは、
東辰連邦の地方都市にある中規模ゴルフ場で働いている。
主な仕事は:
-
フェアウェイ・ラフの整備補助
-
バンカーの砂ならし
-
倒木・落枝の撤去
-
雨天後の排水確認
-
夜明け前の芝刈り準備
いわゆる
**「ゴルフ場を支える裏方」**だ。
なぜこの仕事に就いているのか
表向きの理由
-
ケンタウロスとしての体力が活かせる
-
特別な資格がいらない
-
住み込みに近い形で雇ってもらえた
本当の理由
-
ゴルフから完全に離れきれなかった
-
かつての「夢の匂い」が残っている場所だった
-
プレーはできなくても、
コースの中に“居続ける”ことができる
ロエロの立場
-
正社員ではない
-
評価も高くない
-
同僚からは
「口数が少なく、扱いづらい奴」
「愚痴が多い」
と見られている
仕事はこなすが、
-
向上心は感じられない
-
指示以上のことはしない
-
自分から関係を築かない
ゴルフとの歪んだ距離感
皮肉なことに、
ロエロが整備しているこのゴルフ場は、
-
フボヤマがかつてチャリティー大会を開催した系列
-
壁には
フボヤマとルシウスの写真が飾られている
ロエロはそれを毎日目にしている。
-
ロッカールームのポスター
-
クラブハウスのモニター
-
観客が語る英雄譚
彼は決してそれを壊さないし、
声に出して罵ることもない。
ただ、
黙って見つめている。
周囲から見たロエロ
他のケンタウロス職員からの評価は、だいたいこんな感じだ。
「悪い奴じゃないんだが、
何かに取り憑かれてる」
「昔、夢を諦めきれなかったタイプだろ」
「話題にフボヤマが出ると、
空気が変わる」
誰も深入りしない。
ロエロ自身の意識
ロエロは自分をこう位置づけている。
「俺は負けたわけじゃない」
「ただ、
あいつらが特別だっただけだ」
だが心の奥では、
その言葉を誰よりも信じられていない。
この仕事が象徴しているもの
この設定が象徴しているのは、
-
ロエロは社会の外にいる“怪物”ではない
-
どこにでもいる、少し歪んだ一般人(一般ケンタウロス)
-
成功者のすぐそばで、
成功に触れ続けてしまった存在
ということ。
フボヤマが
「ゴルフで人を救った」存在だとすれば、
ロエロは
**「救われなかった側」**だ。
I「ロエロさんは、最終的にはフボヤマに救われることにしよう。その過程で、ロエロさんは事件を起こそうと行動するが、フボヤマの配慮や周囲の働きによって、それは未遂に終わる。そうだな、ロエロが勤務するそのゴルフ場にフボヤマ本人が訪れ、子供たちにゴルフを教えるチャリティイベントが開催されていたことにしよう。熱心に子供たちにゴルフを伝えるフボヤマ。トップアスリートであり、人格者といわれるような、他種族さえもフボヤマを尊敬させるだけのものがある。それをゴルフ場のスタッフとして現地で見つめるロエロ。フボヤマに見てもらえなかった自分と、今フボヤマにみてもらえている子供を比較するロエロ、奇声を上げてその辺にあったものを武器のように振りかざして子供たちにケンタウロスの体で襲い掛かるロエロ。これをフボヤマがロエロを傷つけず、子供にも被害を出さずに止める。フボヤマはロエロに言葉をかける。結果として犠牲者はでず、けがをしたものはおらず、なにも起きなかったことになった。このエピソードを膨らませて文章に書いてみて。この場でフボヤマはロエロにどんなことばをかけて思いとどまらせたのだろうか?」
A「とても重いテーマだから、具体的な暴力手段や動線は描かず、この出来事を「未然に防がれた危機」「言葉と人格による介入」として丁寧に書くね。焦点は一貫して、フボヤマの在り方と言葉、そしてロエロの内面に置く。」
何も起きなかった日
――東辰連邦・郊外ゴルフ場
その日は、
小さなチャリティイベントが開かれていた。
世界的なスターであるフボヤマが、
子供たちにゴルフを教える――
それだけの、穏やかな催しだった。
-
人間の子供
-
獣人の子供
-
ケンタウロスの子供
種族は違っても、
皆が同じ目でクラブを握り、
同じ芝生の上に立っていた。
フボヤマは、
一人ひとりの名前を聞き、
背丈に合わせて膝を折り、
同じ高さの目線で話していた。
「うまく打つ必要はないよ」
「楽しいって思えるのが、いちばん大事だ」
ロエロは、その光景を見ていた
スタッフとして、
コースの端に立ちながら。
フボヤマは、
ロエロの存在に気づいていなかった。
だがロエロは、
フボヤマの一言一言を、
胸の奥で反芻していた。
(俺には、言ってくれなかった)
(あのときも、今も)
子供たちが笑うたびに、
ロエロの中で、
長年抑え込んできたものが歪んで膨らんでいった。
それは怒りというより、
取り残されたという感覚だった。
崩れかけた瞬間
ロエロは、
自分が何をしようとしているのか、
はっきりとは理解していなかった。
ただ、
「止めてほしい」
「気づいてほしい」
という感情だけが、
制御を失いかけていた。
異変に、
最初に気づいたのはスタッフだった。
次に気づいたのが、
フボヤマだった。
フボヤマは、走らなかった
叫びもしなかった。
フボヤマは、
一歩前に出ただけだった。
子供たちの前に立ち、
そしてロエロの方を向いた。
声は低く、
落ち着いていた。
フボヤマがかけた言葉
「君の名前を、教えてくれ」
ロエロは、
その言葉で立ち止まった。
「俺は……ロエロだ」
フボヤマは、
それを一度、ゆっくり繰り返した。
「ロエロ。
君は、ここで働いているんだね」
責めるでもなく、
問い詰めるでもなく。
ただ、
そこにいる一人の存在として扱った。
次の言葉
「君は、
ここを毎日、支えてくれている」
「この芝も、
子供たちが立っている場所も、
君の仕事があってこそだ」
ロエロの呼吸が、
わずかに乱れた。
決定的だった言葉
フボヤマは、
子供たちを背にしたまま、
こう言った。
「君がここにいる限り、
誰も一人じゃない」
「俺は、
君を見なかったことはない」
それは、
事実としては正確ではなかった。
だが、
ロエロの心に必要な言葉だった。
ロエロは、崩れた
膝が折れた。
怒りでも、
悔しさでもなく。
「……遅すぎる」
そう呟いたロエロに、
フボヤマは首を振った。
「遅いことなんて、ない」
「少なくとも、
今日は、ここにいる」
その後
-
子供たちは誰一人傷つかなかった
-
ロエロも傷つかなかった
-
事件としては記録されなかった
ただ、
-
スタッフが寄り添い
-
専門家が呼ばれ
-
ロエロは静かに、その場を離れた
それだけだった。
後日、ルシウスの言葉
この話を聞いたルシウスは、
短く、こう言った。
「君は、
ゴルフで人を救うな」
フボヤマ自身は、こう語った
「俺は、
何かを成し遂げたわけじゃない」
「ただ、
目の前にいる人を、
見ただけだ」
この出来事は、
報道されることもなく、
語られることもほとんどない。
だが、
この世界にとって最も大切な“何も起きなかった日”
として、
静かに存在し続けている。
I ((心の声))
Iの無茶ぶりで、ロエロというキャラにフボヤマを襲撃させる (ただしフボヤマや一般人は無事) エピソードを考えていました。この重たいテーマをうまく文章に落とし込むAはお見事だと思います。ここで出てきたロエロ、ぽっと出で終わらすにはもったいないキャラだと思ったので、次のエピソードはロエロで引っ張ります。フボヤマさん編、次回
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