フボヤマさん編_メイキング8_エピソード30、メーカーの挑戦
フボヤマさんのいる世界をさらに膨らませていきましょう。少し前に、フボヤマ世界の四大大会の2つ目のアグナス杯が決着となりました。ここでは、次の四大大会を開催する国アトラスと、その関連のエピソードです。前回:迷いの森に入るもの、窓の外の霧。_森に入らぬもの、アトラスの夜景。
I「迷いの森のゴルフコースを描いて」
I「フボヤマの用具メーカーと、朝霧の用具メーカーがアトラスで会話してる場面をつくってみて。多分迷いの森杯のころにはメーカー関係者は(アトラスに拠点がない企業であっても)、アトラスにいってるじゃなかろうか?メーカーとしては、人間選手がたくさんアトラスに滞在しているこの期間は選手(まだ契約していない選手を含め)と接触するのに都合がよいんじゃないだろうか?そういう場では、用具メーカーどうしの会話もあると思うんだけど。」
A
いい場面だね。
これは王者の側と挑戦者の側、その“作る者”同士が同じ都市に集まる季節の会話になる。
競技の裏側で、静かに火花が散る感じで描こう。
アトラス合衆国・ノヴァ・ヘリオス
――大会前、メーカー関係者ラウンジ
ガラス張りの高層ビル。
都市の喧騒は、下の方でかすんでいる。
ラウンジには、
各国のメーカー関係者が自然に集まっていた。
選手はいない。
だが、選手の話しかしない場所。
フボヤマ側メーカー
(世界最大手・多種族対応の総合メーカー)
開発統括:中年の人間
朝霧側メーカー
(人間特化・中堅メーカー)
開発責任者:少し若い人間
フボヤマ側
「……久しぶりですね」
朝霧側
「ええ。
アグナス以来、
直接は」
二人は、
グラスを軽く合わせる。
フボヤマ側
「迷いの森、
大変そうですね」
朝霧側
「ええ。
うちは出ます」
フボヤマ側
「……朝霧選手ですか」
朝霧側
「はい」
「出ない選択もありましたが、
彼は、
“出ない理由がない”と」
フボヤマ側
「……彼らしい」
一瞬、
沈黙。
窓の向こうに、
ノヴァ・ヘリオスの光が広がる。
フボヤマ側
「正直に聞いていいですか」
朝霧側
「どうぞ」
フボヤマ側
「勝つ気はありますか」
朝霧側は、
少し笑った。
朝霧側
「ありますよ」
「ただし、
確率は分かっています」
フボヤマ側
「……人間には、
厳しい」
朝霧側
「ええ」
「でも、
アトラス・クラウンは
“人間が出ていい場所”です」
フボヤマ側
「……なるほど」
グラスを置き、
少し声を落とす。
フボヤマ側
「実は、
この時期は……」
朝霧側
「ええ。
分かっています」
二人は、
ほぼ同時に言った。
二人
「スカウトの季節」
フボヤマ側
「人間選手が、
これだけ集まるのは、
この時期だけですから」
朝霧側
「うちは、
大きな契約はできません」
「ですが、
夢は売れます」
フボヤマ側
「……それは、
一番厄介ですね」
朝霧側
「でしょう?」
「朝霧は、
その象徴です」
フボヤマ側
「彼は……
“勝たせにくい”選手です」
朝霧側
「ええ」
「でも、
折れません」
しばらく、
二人は黙って都市を眺める。
フボヤマ側
「フボヤマは、
道具を信じています」
朝霧側
「朝霧は、
道具を疑います」
フボヤマ側
「……厄介だ」
朝霧側
「王者に挑むなら、
それくらいでないと」
フボヤマ側は、
小さく息を吐く。
フボヤマ側
「もし……」
朝霧側
「はい?」
フボヤマ側
「もし、
アトラスで
何かが起きたら」
朝霧側
「……起きると思います」
フボヤマ側
「その時、
人間の未来は……」
朝霧側
「選手が決めます」
「メーカーは、
ただ“耐えるだけ”です」
二人は、
もう一度グラスを合わせた。
フボヤマ側
「健闘を」
朝霧側
「王者に、
よろしく」
別れ際。
フボヤマ側が、
ふと振り返る。
フボヤマ側
「……ちなみに」
朝霧側
「はい?」
フボヤマ側
「彼が勝ったら、
どうします?」
朝霧側は、
即答した。
朝霧側
「世界が変わるまで、
忙しくなります」
フボヤマ側は、
苦笑して頷いた。
余韻
アトラスでは、
選手だけでなく、
作る者たちも戦っている。
勝者は、
トロフィーを掲げる。
だが、
敗者の道具が、
次の時代を作ることもある。
そしてこの夜、
二つのメーカーは、
同じ都市で、
同じ未来を見ていた。
I「フボヤマの用具メーカーのATLAS FORGEは現在はセレナの用具をつくってるだろうか?どっちにせよ、迷いの森を回避してアトラス入りした有力異種族ということで、メーカーから接触しそうだと思う。どうだろう?」
A
うん、その読みはかなり鋭い。
結論から言うと、
ATLAS FORGEは「現在はセレナの正式メーカーではない」が、
迷いの森を回避してアトラス入りしたセレナには、
ほぼ確実に接触している。
しかもその接触は、
**露骨なスカウトではなく、非常に“ATLAS FORGEらしい形”**になると思う。
以下、段階的に整理するね。
① 現時点での契約状況:セレナ × ATLAS FORGE
結論
-
フボヤマ:ATLAS FORGEの象徴的エース(確定)
-
セレナ:現時点では別メーカー、もしくは半国営・地域系メーカー
理由はシンプルで、
-
ATLAS FORGEは
「異種族対応の最先端」ではあるが
“感覚型選手”を主軸にしてきたメーカーではない -
セレナは
-
風
-
流れ
-
空間把握
に極端に依存する選手
-
つまり、
現状のATLAS FORGEの思想と、
セレナの完成形はまだ一致していない
② それでもATLAS FORGEがセレナに接触する理由
ここが重要。
迷いの森を回避し、アトラス入りしたセレナは、
-
身体コンディション:極めて良好
-
感覚:乱れていない
-
メディア露出:高い
-
他の有力異種族より
早く・長くアトラスに滞在している
これはメーカー視点で言えば、
「測れる時間がある」選手
ATLAS FORGEが最も欲しいもの
ATLAS FORGEは今、
-
フボヤマという“唯一無二のケンタウロス”
-
圧倒的パワーと安定性
-
世界最強の象徴
を持っている。
だが同時に、
内部ではこう考えている。
「フボヤマが“例外”で終わってはいけない」
「次の異種族エースが必要だ」
セレナは、
-
フボヤマとは真逆の方向性
-
だが、
-
世界トップクラス
-
異種族
-
視覚的にも映える
-
女性スターになり得る
-
という、
“第二の柱”として完璧な素材。
③ ATLAS FORGEの接触の仕方(重要)
ATLAS FORGEは、
いきなり契約の話はしない。
彼らはこう動く。
① 表向き
-
「技術交流」
-
「テストセッション」
-
「データ共有の提案」
「契約ではありません」
「ただ、風のデータを見せてほしい」
② 実際の狙い
-
セレナの“風の感じ方”を数値化
-
感覚と物理のズレを把握
-
「ATLAS FORGE流に落とし込めるか」を確認
③ セレナ側の受け取り方
セレナは賢い。
彼女は気づく。
「これは、
私を“変えよう”としていない」
「私の感覚を、
武器として理解しようとしている」
ここで初めて、
セレナは興味を持つ。
④ フボヤマの存在が与える影響
セレナがATLAS FORGEを
完全に警戒しない最大の理由は、これ。
フボヤマが、
このメーカーに“飲み込まれていない”
-
フボヤマは道具を使うが、支配されていない
-
フボヤマのプレーは、メーカーの広告になっていない
-
彼自身が“人”として立っている
セレナは、
それを見ている。
⑤ ATLAS FORGE内部の本音(重要)
ATLAS FORGE内部では、
こんな会話がされている。
「セレナを“フボヤマ型”にするな」
「彼女は、
セレナである限り価値がある」
「契約できなくてもいい。
だが、
理解しておきたい」
⑥ 将来の可能性(物語的に美しい)
この流れだと、
-
今回のアトラス・クラウンでは
-
契約はしない
-
技術的接触のみ
-
-
だが、
-
数年後
-
フボヤマの全盛期の終盤
-
次の時代を考える時
-
セレナがATLAS FORGEに移る、
もしくは
ATLAS FORGEが“セレナ用ライン”を作る
という展開が、
非常に自然。
まとめ(短く)
-
現在:未契約
-
だが:接触はしている
-
理由:
-
迷いの森回避で時間がある
-
次世代異種族エース候補
-
フボヤマの対極として価値が高い
-
-
接触の仕方:
-
押さない
-
奪わない
-
理解しに行く
-
ATLAS FORGEは、
「勝者を作るメーカー」ではなく、
「勝者が壊れないメーカー」
だからこそ、
セレナという選手に、
静かに、しかし確実に手を伸ばす。
I「ATLAS FORGEのテストルームでのセレナの話をかいて。他のケンタウロスがフボヤマの用具を使いこなせておらず、フボヤマに次ぐケンタウロスに最適化された用具を作れていない前提で。セレナはこれまで祖国のアルヴァリアメーカーのものをつかっていたとしようか。」
A
いいね、この場面は
「王者のメーカーが、まだ“王者ではない異種族”をどう見るか」
が一番はっきり出るところだ。
静かで、少し緊張があって、でも敬意はある。
そんなトーンでいこう。
ATLAS FORGE テストルーム
――ノヴァ・ヘリオス郊外
白い壁。
音を吸う床。
天井は高く、照明は柔らかい。
数値が並ぶスクリーンの奥に、
打席が一つだけ用意されている。
ここは公開されない場所だ。
セレナは、
自分のクラブケースを足元に置いた。
中身は、
長年使ってきたアルヴァリア製。
歴史ある、人間ゴルフの系譜を引くメーカー。
風を読むこと、
芝を感じることを前提に作られた、
繊細な用具。
開発主任(人間)
「今日は……」
言いかけて、
一度言葉を選び直す。
開発主任
「何も変えません」
セレナは、
一瞬だけ目を細めた。
セレナ
「……それは、
どういう意味?」
開発主任
「あなたのクラブで、
あなたの球を、
あなたの打ち方で」
「測らせてください」
セレナは、
少しだけ笑った。
セレナ
「契約の話じゃないのね」
開発主任
「今日は違います」
周囲の技術者たちは、
誰一人前に出ない。
セレナが構え、
一球目を打つ。
低く、鋭い弾道。
風がない室内でも、
“空気を切る音”が違う。
スクリーンに、
数値が流れる。
回転数、
初速、
打ち出し角。
だが、
誰も口を開かない。
セレナ
「……静かね」
開発主任
「はい」
「あなたの場合、
途中で口を挟ぐと、
何も見えなくなる」
二球目。
三球目。
どれも、
“飛ばそう”としていない。
風を想定した、
抑えたスイング。
やがて、
セレナはクラブを置いた。
セレナ
「……どう?」
開発主任は、
少し間を置いてから答えた。
開発主任
「正直に言います」
セレナ
「ええ」
開発主任
「フボヤマの次を、
まだ作れていません」
セレナは、
驚かなかった。
セレナ
「でしょうね」
開発主任
「彼の用具は、
“ケンタウロス向け”ではありません」
「フボヤマ向けです」
セレナ
「他のケンタウロスが
扱えないのも?」
開発主任
「はい」
「筋力、
体重、
骨格、
重心」
「どれも、
平均から外れすぎている」
セレナは、
小さく息を吐いた。
セレナ
「……王者って、
厄介ね」
開発主任
「ええ」
「だから、
あなたを“次のフボヤマ”には
したくない」
その言葉に、
セレナは視線を向けた。
セレナ
「それは、
どういう意味?」
開発主任
「あなたは、
風を“使う”選手です」
「力で押し切るタイプじゃない」
セレナ
「私の用具は、
人間向けよ」
開発主任
「分かっています」
開発主任は、
一つのデータを表示する。
開発主任
「あなたのスイングは、
力が抜ける瞬間がある」
「そこに、
“空気が入る”」
セレナ
「……感覚の話?」
開発主任
「はい」
「ですが、
数値にも出ています」
セレナは、
無意識に自分の手を見た。
セレナ
「あなたたちは、
私を変えたい?」
開発主任
「いいえ」
「理解したい」
少しだけ、
声が低くなる。
開発主任
「正直に言います」
セレナ
「どうぞ」
開発主任
「あなたは、
今の用具で、
すでに完成度が高い」
「だから、
無理に契約する理由はありません」
セレナは、
静かに頷いた。
セレナ
「……そう言われると、
少し安心するわ」
開発主任
「ただし」
セレナ
「ただし?」
開発主任
「理解できたら、
作りたくなる」
その瞬間、
セレナははっきりと笑った。
セレナ
「メーカーって、
みんな同じ顔をするのね」
開発主任
「ええ」
「でも、
奪いには来ません」
セレナ
「フボヤマがいるから?」
開発主任
「フボヤマがいる“からこそ”です」
沈黙。
遠くで、
機械音が微かに鳴る。
セレナ
「……もし」
開発主任
「はい」
セレナ
「私が、
このままここに来なかったら?」
開発主任
「それでも構いません」
「あなたが勝つなら」
セレナは、
クラブケースを閉じた。
セレナ
「……今日は、
悪くなかった」
開発主任
「光栄です」
セレナは、
出口に向かいながら言った。
セレナ
「でも、
私はまだ
“風の中”にいる」
開発主任
「ええ」
「だから、
今は触りません」
ドアが閉まる。
テストルームには、
データだけが残った。
ナレーション的余韻
ATLAS FORGEは、
まだセレナを持たない。
だが、
セレナを知った。
それは、
契約よりも重い。
そして、
いつか――
フボヤマの時代が終わる頃、
この部屋は、
再び開かれるかもしれない。
今度は、
“風のための道具”を作るために。
I「ATLAS FORGE内部の会議(賛否両論)」
A
了解。
これはATLAS FORGEという巨大メーカーの“強さと脆さ”が同時に露出する場面だね。
英雄を持つ組織が、次の英雄をどう扱うか――その会議を書こう。
ATLAS FORGE 本社・非公開戦略会議
――ノヴァ・ヘリオス
重厚な円卓。
壁には、これまでの世界王者の名前とシルエット。
中央にあるのは、
**「FUBOYAMA」**の文字。
出席者
-
最高技術責任者(CTO)
-
開発主任(セレナのテスト担当)
-
マーケティング責任者
-
異種族対応部門責任者
-
若手研究者(ケンタウロス班)
-
経営側代表
経営側代表
「では、
本題に入ろう」
「セレナ・アルヴァリア」
一瞬、
空気が変わる。
マーケ責任者
「……話題性は十分です」
「女性異種族トップ、
アルヴァリアのスター、
アトラス入り」
「スポンサー受けも良い」
CTO
「性能は?」
開発主任
「極めて高いです」
「ただし……
フボヤマ型ではありません」
若手研究者
「同じ枠で考えるのが
間違いでは?」
異種族対応責任者
「問題はそこだ」
「我々は、
“フボヤマに最適化された世界”
を作ってしまった」
マーケ責任者
「それは成功です」
異種族対応責任者
「同時に、
他のケンタウロスが
使いこなせない」
ケンタウロス班の若手が、
小さく頷く。
若手研究者
「……実際、
フボヤマ以外は
軒並み苦戦しています」
「同じモデルでも、
再現性がない」
CTO
「それは、
彼が“例外”だからだ」
開発主任
「ええ」
「だからこそ、
セレナは“次”ではない」
マーケ責任者
「しかし、
次の看板がいない」
一瞬、
沈黙。
経営側代表
「フボヤマが
いつまでもいると?」
誰も即答しない。
異種族対応責任者
「……だから議論している」
マーケ責任者
「セレナは、
“感覚型”だ」
「我々の強みは
数値化と再現性」
開発主任
「それは違います」
全員の視線が向く。
開発主任
「彼女は感覚で打つが、
感覚が安定している」
「数値に落とせる可能性はある」
CTO
「可能性、か」
開発主任
「はい」
「ただし、
時間が必要」
マーケ責任者
「時間は、
競合が奪う」
異種族対応責任者
「だが、
急げば壊す」
若手研究者
「……質問です」
CTO
「言え」
若手研究者
「もしセレナを取らなかったら、
我々は何を失いますか?」
会議室が静まる。
マーケ責任者
「市場を」
異種族対応責任者
「未来を」
CTO
「……そして、
自信を」
開発主任が、
静かに言う。
開発主任
「逆に、
無理に取ったら?」
マーケ責任者
「失敗するかもしれない」
開発主任
「フボヤマを
基準にし続けた場合」
その言葉が、
刺さる。
CTO
「……我々は、
いつから“王者基準”になった?」
誰も答えない。
異種族対応責任者
「本来は、
“勝てる環境を作る”
メーカーだった」
経営側代表
「結論を出そう」
全員が、
背筋を正す。
経営側代表
「セレナとは、
契約を急がない」
マーケ責任者
「……妥当です」
経営側代表
「だが、
関係は切らない」
開発主任
「ありがとうございます」
経営側代表
「条件は一つ」
CTO
「何でしょう」
経営側代表
「フボヤマを
基準にしない」
重い沈黙。
経営側代表
「次のエースは、
“フボヤマの影”では困る」
異種族対応責任者
「……同意します」
若手研究者
(小声)
「やっと……」
CTO
「では、
どう呼ぶ?」
開発主任
「“風系プロジェクト”」
マーケ責任者が、
小さく笑う。
マーケ責任者
「売れなさそうだな」
開発主任
「勝てば、
売れます」
CTO
「……フボヤマは?」
開発主任
「変えません」
CTO
「よし」
経営側代表
「では、
この会議は終わりだ」
椅子が引かれる。
だが、
誰もすぐには立たない。
ナレーション的余韻
ATLAS FORGEは、
王者を持つことで、
次の王者を見失いかけていた。
だが、
風の中で戦う異種族が、
その思考を揺らし始めた。
フボヤマは、
今も最強だ。
しかし、
世界はすでに、
次の形を探し始めている。
I「フボヤマはATLAS FORGEに契約しているほかの異種族にも、用具に関してはきかれたことは答えてるみたい。どちらかというと協力的、フボヤマは人柄もよいし、実績充分の王者ではあっても、他選手からは話しかけやすい人(ケンタウロス)みたいだ。よく相談にものってあげるらしい。ただ、フボヤマは異常個体で技術であったり感性だったりもものがちがうようで、他の異種族の有力選手であっても、簡単にまねできないみたい。同時に異種族一般用については、ATLAS FORGEは世界基準で普及させてはいるけれど、トップアスリート専用モデルというところでは、競争の中にいるようだ。フボヤマは風系プロジェクトの話をされたときは喜んで協力する感じだったらしいよ。フボヤマに最適化はできたが広げるという点では苦労は続いているみたいだね。そう考えると、アトラスの若手、レイヴンも出身を考えると、ATLAS FORGEと契約してそうだけどどうだろう?だとすれば、レイヴンとフボヤマはかなり前から面識がありそうだし、レイヴンは若い時から近くで目標としてフボヤマを見続けて、そしてその用具担当者もフボヤマに続く、あるいは超えるスターを作りたいと思っていそうだけど、どうだろう?」
A
とても自然だし、これまで積み上げてきた設定ともきれいに噛み合うと思う。
結論から言うと、
レイヴンはATLAS FORGEと契約している可能性が高く、
フボヤマとレイヴンは「かなり前から面識がある」関係
そしてATLAS FORGE内部では、
「フボヤマを起点に、広げられなかったものを、レイヴンで広げたい」
という思惑が確実に存在している。
以下、整理して描写するね。
① フボヤマという「聞かれたら答える王者」
まず前提としてのフボヤマ像。
-
ATLAS FORGE契約選手から
用具の相談を受ければ基本的に断らない -
技術的な質問にも、
自分の感覚の範囲で正直に答える -
王者だが、
-
威圧しない
-
マウントを取らない
-
自分が“特異である”ことを自覚している
-
だからフボヤマはよくこう言う。
「俺のは、
そのまま真似しなくていい」
「合うところだけ取ればいい」
この姿勢があるからこそ、
-
他のケンタウロス
-
獣人
-
混血種
-
若手異種族
から話しかけやすい存在になっている。
② ただし「真似できない王者」
一方で、現実。
-
フボヤマは
-
筋力
-
体格
-
重心
-
空間把握
-
メンタル
のすべてが異常個体
-
-
技術だけでなく、
感性が再現できない
だから、
フボヤマに最適化された用具
=
フボヤマ専用機
になってしまった。
ATLAS FORGEが抱えている最大の課題は、
「王者は作れたが、系譜を作れていない」
という点。
③ 異種族一般用では成功、トップ専用では苦戦
ATLAS FORGEは、
-
異種族一般向け
-
下部ツアー
-
アマチュア
-
ジュニア
では、
世界標準レベルで普及に成功している。
だが、
-
世界トップ10
-
優勝争い常連
-
王者級
の専用モデル競争では、
-
ルシウス(国営系)
-
ゼファル(地元特化)
-
セレナ(感覚型)
-
バルド(怪力対応)
など、
尖ったメーカーに分がある状況。
④ 風系プロジェクトに対するフボヤマの反応
フボヤマは、
ATLAS FORGEから「風系プロジェクト」の話を聞いたとき、
-
嫉妬しない
-
危機感を煽られない
-
むしろ前向き
という反応をする。
彼はこう言ったはず。
「いいじゃないか」
「俺とは違うやつが、
勝てるなら」
「俺の用具が合わないなら、
それでいい」
これは、
-
王者の余裕
でもあり、 -
本気でゴルフを
“自分のものだけにしたくない”
人物の発言
でもある。
⑤ そこでレイヴンが浮上する
ここで、レイヴン。
-
アトラス出身
-
ジュニア時代から
ATLAS FORGEの下部プログラムに関与 -
異種族(人間ではない)
-
フィジカル完成度が高い
-
だが精神的には未完成
-
フボヤマを遠くからではなく、近くで見てきた世代
つまり、
「フボヤマの影の中で育った、
最初の世代」
⑥ レイヴン × フボヤマの関係性
二人は、
-
師弟ではない
-
だが、顔見知り
-
レイヴンがジュニアの頃から
-
練習場
-
テストセッション
-
イベント
で何度も会っている
-
フボヤマは、
レイヴンをこう見ている。
「あいつは、
俺を真似しようとしない」
「そこがいい」
一方、レイヴンは、
「フボヤマは、
目標じゃない」
「基準だ」
という、
少し危うい尊敬を持っている。
⑦ ATLAS FORGE開発陣の本音
開発者たちは、
-
フボヤマで頂点を取った
-
だが、
-
再現性がない
-
継承できない
という事実に直面している
-
だから彼らは、
「フボヤマを超える必要はない」
「フボヤマの“次”を
作らなければならない」
と考えている。
その候補が、
-
セレナ(感覚型・別路線)
-
そして
-
レイヴン(系譜を作れる可能性)
⑧ まとめ
-
フボヤマは
-
協力的
-
気さく
-
だが再現不能な王者
-
-
ATLAS FORGEは
-
王者は作れた
-
しかし“王者の系譜”を作れていない
-
-
レイヴンは
-
フボヤマを近くで見て育った
-
ATLAS FORGE契約が自然
-
「フボヤマを越える」より
「フボヤマ以後を作る」存在
-
-
開発陣は、
レイヴンに未来を重ねている
I「レイヴンがフボヤマに 直接「超えたい」と言う場面 フボヤマがそれを 否定も肯定もしない返し ATLAS FORGEの開発担当も絡めて会話をつくってみて」
A
いい場面だね。
これは王者・挑戦者・作る者が、同じ空間で初めて同じ未来を見てしまう瞬間だと思う。
静かで、熱があって、誰も声を荒げない会話にしよう。
ノヴァ・ヘリオス
ATLAS FORGE・屋外テストレンジ(夕刻)
空はまだ明るいが、
ビルの影が長く伸びている。
フボヤマは、
いつもの白いポロシャツのまま、
ボールを一つ拾い上げていた。
その少し後ろに、
レイヴンが立っている。
さらに少し離れた場所で、
ATLAS FORGEの開発担当――
レイヴン専属の若い技術者が、
タブレットを抱えて様子を見ていた。
レイヴン
「……フボヤマさん」
フボヤマは振り返らず、
ボールを手の中で転がしたまま答える。
フボヤマ
「どうした」
レイヴンは、
一瞬だけ言葉を探す。
ジュニア時代から、
何度も見てきた背中。
だが、
今日だけは距離が近い。
レイヴン
「俺は……」
一度、息を吸う。
レイヴン
「あなたを超えたいです」
開発担当が、
思わず視線を上げる。
だが、
フボヤマはすぐには振り返らない。
フボヤマ
「……そうか」
それだけ。
肯定でも、
否定でもない。
レイヴン
「子供の頃から、
あなたを見てきました」
「アトラスで、
ATLAS FORGEで、
ずっと」
フボヤマ
「知ってる」
初めて、
フボヤマが振り返る。
視線は穏やかだ。
フボヤマ
「で、
どう超えるつもりだ」
レイヴンは、
一瞬だけ言葉に詰まる。
レイヴン
「……まだ、
分かりません」
正直な答えだった。
レイヴン
「でも、
同じことをやっても
無理だってことだけは
分かっています」
フボヤマは、
小さく笑った。
フボヤマ
「それが分かってるなら、
悪くない」
その言葉に、
レイヴンの肩の力が少し抜ける。
開発担当
「……フボヤマさん」
控えめに、
だが意を決して声を出す。
開発担当
「レイヴンは、
あなたの用具を
参考にはしていますが……」
「コピーはしていません」
フボヤマ
「見てれば分かる」
開発担当
「正直に言います」
フボヤマとレイヴン、
二人の視線が向く。
開発担当
「フボヤマさんのモデルは、
広げられませんでした」
「あなたは、
“完成しすぎていた”」
言葉は重いが、
敬意がある。
開発担当
「だから、
レイヴンには
別の道を歩かせています」
フボヤマ
「それでいい」
即答だった。
フボヤマ
「俺の道は、
俺で終わっていい」
レイヴンの目が、
わずかに揺れる。
レイヴン
「……それでも」
フボヤマ
「うん」
レイヴン
「あなたを
超えたいと思う気持ちは、
消えません」
フボヤマは、
少しだけ考えてから言った。
フボヤマ
「消さなくていい」
そして、
続ける。
フボヤマ
「でもな」
レイヴン
「……はい」
フボヤマ
「俺を超えるかどうかは、
お前が決めることじゃない」
レイヴンは、
目を見開く。
フボヤマ
「超えたい、は
いい」
「だが、
超えたかどうかを
決めるのは――」
少し間を置く。
フボヤマ
「コースだ」
沈黙。
風が、
レンジを抜ける。
開発担当
「……だから、
我々は道具を作ります」
フボヤマ
「そうだな」
フボヤマは、
最後にレイヴンを見る。
フボヤマ
「俺を見なくていい」
レイヴン
「……え?」
フボヤマ
「前だけ見ろ」
「俺は、
そこに立ってるだけだ」
その言葉に、
レイヴンは深く頷いた。
レイヴン
「はい」
フボヤマは、
再びボールを置き、
構える。
フボヤマ
「……じゃあ」
一振り。
低く、
鋭く、
無駄のない弾道。
フボヤマ
「見せてみろ」
レイヴンは、
一歩前に出た。
王者の隣で。
ナレーション的余韻
王者は、
挑戦を拒まない。
だが、
道を示すこともしない。
ATLAS FORGEは、
その背中を見ながら考える。
王者を超える者を作るのではない
王者が“過去”になる未来を作る
レイヴンは、
まだ何者でもない。
だがこの日、
彼は確かに――
王者の前に立った。
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