OL佐藤由奈さん19_それは逃げではなく、今の自分が選んだ距離だった

OL佐藤由奈さん編_メイキング5_エピソード15、それぞれが違う時間を生きていた。まだ、交わらないまま。

前回は、両親に心の揺れを悟られ、父の勧めで散歩に行くように勧められた由奈。ここではいよいよ由奈を中学時代の初恋の人とつなぐわけですが、素直に出会わせて仲良くなるのは製作者的に面白くないので、新キャラを登場させてワンクッション挟みました笑。佐藤由奈さん編、前回

I「私服に着換えた後、街を散歩する由奈を描いて。「由奈自身が自分の気持ちを整理しきれておらず、少し考えているような表情でお散歩。由奈は考え事をしてるせいかぽかん口になっている。シルバーウィークくらいの季節が伝わる植物。天気は快晴、温かい日。気持ちの良い風が吹いていて、由奈の髪が少したなびく」」

I「由奈を描いて「喫茶店で席に座っている由奈」「散歩していると、弟の話を聞いた喫茶店にたどりつく。入って席に着く由奈。注文を取った後で、テーブルには水がおかれている。」「実はこの時この場に恒一が来ていた。コーヒーを飲み読書をしていた。画像には恒一がいることがわかる程度、コーヒーと本と体の一部が入るくらい。お互いに気付いていない。画像の主役は由奈で、由奈を大きく。恒一に関係したものはさりげなく映り込む感じで」」

テイク2

I「描いて「由奈はこのまま、男性のほうを由奈とは違う席にして」「由奈のテーブルには水、男性のほうは本とコーヒー」」

テイク3

I「奥のテーブルにいる男性を残して、由奈はテーブルに一人で座っていることにしよう。由奈は考え込みぽかん口」

I「ここで意図しない登場人物が登場する。エピソードを文書でかいて。「由奈の中学時代の同級生の三人が、由奈を見つけてこのお店に入ってきた。そして男性らは由奈に声をかける」「実はこの三人、由奈にとっては苦手な人たち」「過去この三人は中学時代はやんちゃしてた人たち、当時から派手な見た目、成績などは優秀ではないが存在は目立つ」「過去うち二人は、パートナーがいる状態、それを由奈も周りもいる状態で由奈を口説いていた。ワンナイトのようなものだね。由奈はもちろん断った」「もう一人の男性は残り二人の腰巾着みたい。見た目は派手」「今たわいのない挨拶をした後、この二人が昔のように由奈を口説く、ナンパのような感じ。由奈はあしらう。その中の会話で由奈に今恋人がいないことが出る。男性たちも彼等にとってみれば軽い挨拶くらいのつもり、由奈にあしらわれた後は深追いせずに由奈も恒一とも離れた席に座り談笑。」「由奈があまり派手ではないのは、彼らのような人たちが苦手だから、というのもあるみたい」「恒一は、ここで由奈に気付くが、由奈と男性らのやり取りがそっけなく、すぐに終わったので介入なし。由奈がいること、今恋人がいないことに気付いた程度」「由奈はこの時点では恒一に気づいていない」「登場人物は由奈、恒一+男性3人の5人、全員が由奈と同じ26歳、中学時代の同級生でお互いに面識あり」これをふまえてエピソードをつくって文章にして。男性三人の名前も決めて。」

A「わかった。

設定を踏襲して、会話や空気感中心で、露骨にならない形で書くね。」


喫茶店のドアベルが鳴ったとき、由奈はまだ自分の思考の中にいた。
水の入ったグラスに視線を落としたまま、無意識に指で縁をなぞっている。

「……あれ? 佐藤じゃん」

顔を上げるより先に、懐かしくも好ましくない声が耳に入った。
振り向くと、入口のあたりに三人の男が立っていた。

一人は山岸 恒一。派手な髪色と無駄に大きな声。
その隣にいるのが大塚 恒一郎。山岸とよくつるんでいた、当時から調子のいいタイプ。
最後に少し遅れてついてくるのが宮本 恒一。二人の後ろにいつもいる、いわば腰巾着的な存在だ。

全員、中学時代の同級生。
そして由奈にとっては、できれば距離を取りたい相手たちだった。

「久しぶりじゃん、佐藤。元気してた?」

形式的な挨拶に、由奈は小さく会釈する。

「……久しぶり。元気だよ」

それ以上、話を広げる気はない。
けれど彼らは勝手に空いている椅子を引き、由奈のテーブルの近くに腰を下ろした。

「相変わらず落ち着いてるなー。東京帰っても変わんねぇのな」
「仕事なにしてんの? もう結婚とかしてんの?」

軽いノリの質問。
由奈は笑顔を作らず、必要最低限だけ答える。

「普通の会社員。結婚は……してないよ」

その一言に、山岸と大塚が顔を見合わせて、昔と同じような表情を浮かべた。

「じゃあ彼氏もいない感じ?」
「もったいねぇなー。俺らまだ独身だしさ」

由奈はそこで、はっきりと線を引く。

「今はそういうの、興味ないから」

声音は静かだが、迷いがない。
中学の頃、彼らが別のパートナーがいる状態で軽い調子で口説いてきたときも、由奈は同じ調子で断った。その経験が、彼女をより慎重に、控えめな人間にした部分もある。

「はいはい、相変わらずガード固いな」
「まぁいいや、懐かしい顔見れただけでもさ」

深追いはしない。
それが彼らなりの流儀なのか、単に気分が乗らなかっただけなのかは分からない。

三人は少し離れた席に移動し、他愛ない昔話を始めた。

由奈は、ようやく小さく息をつく。
胸の奥に残ったざらつきが、ゆっくりと落ち着いていくのを感じた。

その様子を、店の奥の席から静かに見ていた人物がいた。

高橋 恒一

コーヒーカップの横に文庫本を置いたまま、視線だけで状況を追っていた。
由奈が淡々と応じ、すぐに会話を切り上げたこと。
そして、彼女が「今は恋人がいない」と口にしたこと。

それだけが、彼の中に静かに残った。

ただし、この時点で由奈は、彼の存在にまったく気づいていない。

喫茶店の中には、五人の同級生が同じ空間にいながら、
それぞれが違う時間を生きていた。

まだ、交わらないまま。

I「エピソードの続きを書いて。山岸らと会話した後、少しお店で時間を過ごした後、由奈は席を立ち、会計を済ませて外にでる。帰るさいに山岸、大塚らは由奈に挨拶、由奈は社交辞令的な挨拶で返し店を出る。高橋 恒一は動かないが、状況を追ってはいる。店をでたところで女性とであう。由奈とこの女性も同級生。大塚の恋人で、二人は中学から今までずっと付き合っている。大塚の恋人も声が大きく派手で目立つほう、遊んでた感じの人。二人とも異性関係にだらしがなく、同時に複数人と付き合うような人ではあるが、お互いに信頼のようなものはあるらしく、なんだかんだで大塚とこの女性は関係が続いている。由奈は大塚の恋人も苦手。「店をでたところで、由奈は大塚の恋人に出会い、懐かしい顔ぶれで何やってるの的な感じで声をかけられる。由奈、山岸、大塚、宮本、そして高橋 恒一がいることをこの女性が話す。ここで由奈は高橋 恒一がいたことを認知し、振り返って店を覗き、現在の高橋 恒一を視認する。しかし苦手な人が4人もいて、さらに会計を済ませた手前、お店に戻る選択は由奈になく、由奈は店を後にする。この女性の名前も考えて。大塚の恋人の名前には子を入れて。」

A「了解。

続きを、空気の流れが分かるように書くね。」


山岸たちとのやり取りが終わってから、由奈はしばらく席を立たなかった。
水を一口飲み、窓の外を眺め、気持ちが完全に落ち着くのを待つ。時計を見ると、思っていたより時間が経っていた。

(そろそろ、出よう)

由奈は静かに立ち上がり、レジへ向かう。
会計を済ませる間、背中に視線を感じたが、振り返らない。

入口の近くで、山岸、大塚、宮本がこちらを見ていた。

「じゃ、またな」
「気をつけて帰れよ」

軽い調子の声に、由奈は小さく会釈する。

「うん。どうも」

それ以上の感情は乗せない、社交辞令として十分な距離感。
そのままドアを押し、外に出た。

一方、店の奥では高橋 恒一が動かずにいた。
本を閉じるでもなく、ただ由奈が出ていく様子を視界の端で追っている。

——そして、その直後だった。

「えっ、由奈じゃん!」

明るく、よく通る声。
振り向くと、派手な色のトップスに大きめのアクセサリーをつけた女性が立っていた。

大塚 恒一郎の恋人、
佐々木 恒一子(ささき こうこ)

中学時代から変わらない、存在感の強さ。
声も仕草も大きく、感情が外に出やすいタイプだ。

「久しぶりー! なにしてんの? てか今、中に山岸たちいたでしょ?」

由奈の胸の奥が、わずかに強張る。

「……うん、たまたま」

「でさ、奥に高橋 恒一もいたよ。懐かしくない?」

その名前が出た瞬間、由奈の呼吸が一拍遅れた。

「……え?」

由奈は思わず店の方を振り返る。
ガラス越しに見える、落ち着いた雰囲気の男性。
コーヒーカップと本、変わらない姿勢。

間違いない。
高橋 恒一
中学時代の面影を残しながら、確かに“今の”彼だった。

(……いたんだ)

けれど、同時に現実もはっきり見えていた。
山岸、大塚、宮本、そして今目の前の恒一子。
苦手な人たちが四人もいて、すでに会計も済ませている。

今さら店に戻る理由は、由奈にはなかった。

「……そうなんだ」

由奈は短くそう答え、視線を店から外す。

「じゃ、私は行くね」

「えー、もう? なんか久々に話そうよー」

「また機会があったら」

そう言って、由奈は一歩踏み出す。
恒一子は特に気にした様子もなく、「じゃあねー」と手を振った。

由奈はそのまま、振り返らずに歩き出した。

背後の喫茶店では、
高橋 恒一が、今度は確かに由奈の後ろ姿を見送っていた。

声をかけることも、追いかけることもせず。
ただ、「いた」という事実と、「恋人はいない」という言葉だけを胸に残して。

そして由奈は、少し早足で駅の方へ向かう。

——あの場所に、戻らなかったことを、
このときの彼女は、まだ「選択」として意識していなかった。

I「この時喫茶店を後にする由奈を描いて。由奈が主役。喫茶店が後ろ、佐々木 恒一子は店の外で*草を吸っている。佐々木 恒一子はぼかして書いて。しぐさで佐々木 恒一子が*草をすっていることが伝わる感じにして、*草そのものは映らず。設定はこれまでのものを踏襲して。」

I「帰り道の由奈、何を思う?由奈の気持ちをかいて。文章で」

A

由奈は、喫茶店から少し離れたところで足を緩めた。
駅へ向かういつもの道なのに、今日は景色が少しだけ違って見える。

(……いたんだ)

胸の奥で、その事実が静かに反芻される。
会えたわけでも、話したわけでもない。
ただ、同じ空間にいたというだけなのに、思った以上に心が揺れている。

中学の頃の記憶は、もう遠いはずだった。
あの頃の気持ちは、もう整理できたと思っていた。
でも――「今の彼」を見た瞬間、時間はきれいに折り畳まれてしまった。

(私は、ちゃんと前に進んでるのかな)

弟は結婚を考えている。
両親も、自然な流れとしてそれを受け止めていた。
自分はどうだろう、と考えたとき、はっきりした答えが出ない。

誰かに強く求められても、
過去の知り合いに軽く口説かれても、
心が動かない理由は、きっと一つじゃない。

(派手な人たちが苦手なのも、
 誰かと雑に始まる関係を選ばないのも……)

それは臆病さでも、潔癖さでもなく、
「ちゃんとした気持ちを大事にしたい」という、自分なりの選び方なのだと、由奈は思いたかった。

でも同時に、
「何も始まっていない自分」を、どこかで責めている。

風が吹き、髪がふわりと揺れる。
秋の空気はやさしくて、少しだけ胸が楽になる。

(今すぐ、どうこうする必要はない)

今日、店に戻らなかったこと。
声をかけなかったこと。
それは逃げではなく、今の自分が選んだ距離だった。

(……もし、またどこかで会うことがあったら)

そのときは、
中学時代の続きではなく、
今の自分として、向き合えるだろうか。

由奈は、そんなことを考えながら歩く。
答えは出ないままでも、
少なくとも今は、立ち止まらずにいられる。

夕方の光の中で、
由奈の足取りは、ゆっくりだけれど、確かに前を向いていた。

I ((心の声))

今回は、いよいよ由奈が初恋の人とマッチアップする場面をつくりましたが、製作者的にはただ会って話して仲良くなってでは面白くなかったので、少し意地悪をしようということで、由奈の苦手な人として、「Aが決めた由奈の性格とマッチしない人物」を登場させ、「初恋の人とは同じ場所にいたけどすれ違う」場面にしました笑。しかし、Aが凄いので、最終的に非常にそれらしいものが出来上がって、私Iとしては驚かされるばかりです。不思議なことに、新キャラの名前にすべて恒一が入っていて、恒一無双していて、これはこれで面白い笑。まあ、キャラの名前はこの時点ではタグでしかないので、一旦このまま、必要になった時に差し替えればよいでしょう。佐藤由奈編、次回

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