OL佐藤由奈さん編_メイキング6_エピソード25、由奈が“会社の代表の一人”として、社外に出た日
前回は、デート回になります。デートが終わり、いろいろ揺れる中で、相手から連絡。由奈は引きずってる感じなので、良いことがあると良さそうだ、ということで、仕事で良いことが起こるエピソードを放り込みましょう笑
I「由奈を描いて。東京、スーツ。」
I「良いね。これから由奈のエピソードを作ろうと思うんだけど、その前にエピソードの骨格として「この日何が起こるのか」を考えたいんだよね。由奈の会社と由奈自身の仕事内容と役割を踏まえて、由奈がこの写真のようなエピソード(東京)があるとしたら、どんなことが起こってると思う?きっといつもとは違う内容のことをしたんだろう。それを踏まえて、前後も含めて深堀りしようとおもうんだ。考えてみて。」
A
「いいね、ここで一度 「この日、何が起こるのか」 を整理するのはとても良い区切りだと思う。
これまで積み上げてきた由奈の性格・会社・仕事の立ち位置、そして直前までの感情の流れを踏まえて、この写真(東京・スーツ姿)につながる一日の骨格を提案するね。」
前提の整理(これまでの設定から)
由奈の会社・立ち位置
-
会社:東和ソリューションズ株式会社
-
部署:業務企画部(営業と開発の橋渡し)
-
役割
-
現場寄りだが、外部とも内部とも調整するポジション
-
「前に出て目立つタイプ」ではないが、
資料・整理・説明で信頼されている -
トラブル対応時に呼ばれやすい
-
由奈本人の今の状態
-
私生活では
-
恒一との再会 → 会話 → 少し距離が縮みかけている
-
ただし自分に自信はなく、細かいこと(よだれ事件)を引きずる
-
-
精神的には
-
「何かが動き始めている感じ」
-
でもまだ自分では掴みきれていない
-
この写真につながる「この日」の骨格案
この日は「いつもと違う仕事の日」
結論から言うと、
由奈が“会社の代表の一人”として、社外に出た日
だと思う。
起:朝〜午前中
何が起こる?
-
急遽、外部との対面打ち合わせが入る
-
例:
-
重要クライアントとの最終確認
-
新規案件のプレゼン前ヒアリング
-
トラブル後の関係修復ミーティング
-
-
-
本来は上司が行く予定だったが
-
上司が別案件で動けなくなる
-
「由奈が一番中身を分かっている」という理由で任される
-
由奈の反応:
-
内心はかなり緊張
-
でも断れないし、逃げない
-
「私で大丈夫かな…」と思いつつも準備を始める
承:昼前〜昼過ぎ
いつもと違うポイント
-
由奈が 一人で東京の街を歩く
-
スーツも鞄も「ちゃんとした外向け仕様」
-
写真のような状態になる理由:
-
打ち合わせ前、少し早めに現地周辺に着いた
-
頭を整理するため、歩いて時間調整している
-
この時の由奈の内面:
-
仕事のことを考えているが、
-
ふと恒一の顔がよぎる
-
「今の自分、ちゃんと前に進めてるのかな」
-
仕事と私生活が、静かに交差している瞬間
転:午後
核になる出来事
-
打ち合わせ自体は 成功
-
派手ではないが
-
相手から「話が分かりやすい」「安心した」と評価される
-
-
上司・営業部からも
-
「助かった」
-
「次も頼むかも」と言われる
-
由奈にとっての転機:
-
自分は「支える側」だけど
-
外でもちゃんと役に立っていると実感する
-
これは今まであまりなかった感覚
結:夕方〜夜
写真の余韻につながる
-
会社に戻る途中、または次の移動前の一枚がこの写真
-
由奈の状態:
-
表情は柔らかい
-
どこか少し誇らしい
-
でも浮かれてはいない(由奈らしい)
-
この日の意味:
-
仕事面で
-
「任される人」から一歩進んだ日
-
-
心情面で
-
「私はここにいていい」と思えた日
-
この骨格が“前後”にどう広がるか
前
-
恒一との再会で揺れていた
-
自分に自信が持てず、内向きだった
後
-
この日の成功をきっかけに
-
恒一に対しても、少しだけ素直になれる
-
次に会う時の姿勢が変わる
-
-
「仕事も、私生活も、同時に進めていい」と思えるようになる
まとめ(エピソードの芯)
この日のエピソードの芯はこれ:
由奈が「誰かの代わり」ではなく、
「由奈だから任された一日」
東京の街に立つスーツ姿は、
-
仕事の象徴でもあり
-
心が一段、前に進んだ証でもある
I「この日の 具体的な外部相手(会社・人物)を考えてみよう。名前はつけなくてもよいと思うけど、どんなことをしている会社、人物、あるいは役職なのかを考えてみて。そこからどんな案件で由奈が呼ばれることになったんだろう?考えてみて。」
A
「いいね。ではここは**「いかにも由奈が呼ばれそうで、かつ“この日が特別になる”外部相手」**を、リアリティ重視で組み立ててみよう。」
外部相手の骨格
会社の性質
-
業種:
中堅規模の メーカー系企業
(製造業/物流を伴う業界がしっくりくる) -
会社の立ち位置:
-
歴史はあるがIT化が遅れている
-
ここ数年で「業務効率化」「DX」を進め始めた段階
-
由奈の会社・東和ソリューションズにとっては
長年の取引先だが、最近少し不安定な関係
-
-
規模感:
-
社員数300〜500人ほど
-
東京に本社はあるが、現場は地方にも点在
-
相手人物(名前なしでOK)
-
役職:
-
業務改革担当
-
もしくは情報システム部の課長クラス
-
-
人物像
-
現場をよく知っている実務寄りの人
-
派手ではないが、堅実
-
「分かっていない業者」に対しては厳しい
-
逆に、ちゃんと説明できる相手には敬意を払うタイプ
-
-
性格
-
言葉は多くない
-
質問が的確で、曖昧な返答を嫌う
-
営業トークより「中身」を重視
-
→
ここがポイントで、営業より由奈向きの相手。
どんな案件だったのか
表向きの案件
-
進行中の 業務管理システム刷新プロジェクト
-
すでに導入は進んでいるが、
-
現場から不満が出ている
-
想定と運用が噛み合っていない部分がある
-
問題点(今回の核心)
-
「システムが悪いのか」
-
「運用設計が悪いのか」
-
「そもそも要件整理がズレていたのか」
この切り分けが曖昧なまま進んでしまい、
-
クライアント側が不安を募らせている
-
「このまま任せて大丈夫なのか?」という空気が出ている
なぜ由奈が呼ばれたのか
表の理由
-
「資料を一番きちんと作っていた」
-
「全体を俯瞰して理解している」
本当の理由
-
由奈は
-
営業の言葉も
-
開発の事情も
-
クライアントの現場感覚も
全部“翻訳”できる立場
-
-
上司や営業だと
-
言い切りすぎる
-
逆に守りに入りすぎる
→ 相手に不信感を与える恐れがある
-
-
由奈なら
-
できること/できないこと
-
今後どう調整すべきか
を静かに、正確に説明できる
-
この日の打ち合わせの性質
-
営業的な「売り込み」ではない
-
トラブル対応のようでいて、
実は関係継続の分岐点
由奈がここで
-
誤魔化さず
-
相手の立場を尊重し
-
具体策を示せたことで
相手はこう感じる:
「この会社には、ちゃんと話が通じる人がいる」
この外部相手がこの日にもたらしたもの
由奈にとって
-
「私、ちゃんと仕事できてる」
-
「前に出なくても、必要とされる場所がある」
物語的に
-
恒一との関係で揺れていた“自分の価値”に
-
仕事側からの裏打ちが入る
まとめ(外部相手の正体)
-
派手ではないが、重要な取引先
-
営業ではなく“中身を見る人”
-
由奈の強みが最も発揮される相手
だからこそ、
この日のスーツ姿は
「背伸び」ではなく
「今の由奈そのもの」
になる。
I「それでは、設定した芯の部分をもとに、話をつくってみて。まずは選択した後(すでに食事を済ませ、弁当を詰めた後)、家のことをやって、スーツに着換えて、鞄をもって(弁当をいれて朝食の残りをいれたとか書くと良いかも)家をでて、いつも通り電車で出社、職場について、仕事をしていると今回の真の部分につながるエピソードにつながるところまで。会社のエピソードは飲み会以降は触れてなかったから、由奈が呼ばれること自体は前日からわかっていたかもね。由奈はよだれの件が3回直近でつづいたし、さすがに気にしているだろう笑。とはいえ、恒一からの連絡に喜ぶ描写あるから、それに救われた部分もありそう。これを踏まえて、エピソードをつくってみて。由奈の心情描写をいれよう。」
A
「いいね、この流れはとても「由奈らしい朝」になると思う。
では、これまで積み上げた芯をそのまま使って、静かに仕事へ向かい、今日の出来事につながっていく朝〜午前のエピソードを書いてみるね。」
エピソード:静かな朝、少しだけ背筋が伸びる日
朝ご飯を食べ終えたあと、由奈は流しに皿を運び、さっと洗い物を済ませた。
トーストの焦げた匂いはもう消えていて、キッチンにはコーヒーの残り香だけが残っている。
洗濯物はすでに干してある。
掃除機もかけた。
白いカッターシャツにはアイロンを当てて、しわもない。
「……よし」
小さく息を吐いて、クローゼットからスーツを取り出す。
今日は紺のジャケットとパンツ。
ネクタイも同じ紺色の単色。派手さはないけれど、落ち着く組み合わせだ。
着替えながら、ふと、昨日と一昨日の朝のことが頭をよぎる。
(……三日連続で、あれはさすがに)
思い出してしまい、由奈は思わず口元に手を当てる。
よだれの件。
一度ならともかく、ここまで続くと、さすがに自分でも気になってしまう。
(緊張、してたのかな)
そう思いながらも、スマホが視界に入ると、胸の奥が少し軽くなる。
恒一からの短いメッセージ。
「また話しましょう」という、あっさりした言葉。
(……うん、大丈夫)
何が大丈夫なのかは自分でも分からないけれど、その一言が確かに支えになっていた。
キッチンに戻り、弁当箱を取り出す。
昨日の夜の残りの野菜を詰めて、卵焼きをひと切れ足す。
朝食の残りのトーストは、半分に切ってラップに包んだ。
鞄に弁当を入れると、少し重みが増す。
それが、なぜか今日は心強かった。
玄関を出て、いつもの道を歩く。
駅までの道、いつもの風景、いつもの電車。
満員電車に揺られながら、由奈は吊り革につかまって目を閉じた。
今日は、いつもより少しだけ意識が前に向いている。
(今日の打ち合わせ……)
昨日の時点で、話は聞いていた。
午後に、外部の会社との重要な打ち合わせがあること。
そして、自分も同席すること。
「由奈、資料の説明お願いね」
上司はそう言っただけだったけれど、
それが軽い意味じゃないことは、由奈にも分かっていた。
会社に着き、デスクに座る。
パソコンを立ち上げ、メールを確認し、いつも通り業務を始める。
午前中は、比較的静かだった。
資料の最終確認、数値のチェック、想定される質問の洗い出し。
画面を見つめながら、由奈は考える。
(営業さんが前に出る場面じゃない、よね)
相手は、分かっていない説明を嫌うタイプだ。
由奈はそれを知っている。
だから、余計な言葉は要らない。
(できることと、できないこと。
今と、これから)
そうやって整理しているうちに、
いつの間にか「緊張」よりも「集中」のほうが勝ってきていた。
(……私、こういうのは、嫌いじゃない)
派手じゃない。
目立たない。
でも、ちゃんと伝える。
それが、自分の仕事だ。
ふとスマホを見ると、恒一からの新しい通知はない。
でも、それでいいと思えた。
(今は、こっち)
そう心の中で区切りをつけて、由奈は再び画面に向き直る。
そしてこのあと、
彼女が呼ばれることになる「本当の場面」へと、
静かに時間は近づいていく。
I「次は、午前中のやることを終わらせてから、外部相手との打ち合わせの場に立つまでのエピソードを書いて。この間に、弁当を食べる(昼ごはん)、由奈が前にでて外部相手とやりとりすることが話にでる(理由とか、そうなる経緯に触れる)、移動(移動手段を入れる)、外部相手の会社の雰囲気や空気感。席についたところまでで、打ち合わせはまだ始まるまえ。前提(東京の由奈の画像よりは前の時間軸。この日は月曜日。この写真は打ち合わせ後に由奈が一人で東京をあるく状況。この画像の場所を往復で通ることになる)」
A
「いいね、では打ち合わせ直前までの「溜め」の時間を、由奈の視点と空気感重視で書いてみるね。
(※このあとに「東京を歩くスーツの写真」につながる前提で)」
午前中から、打ち合わせ直前までのエピソード
月曜日の午前中は、思ったより静かに進んだ。
由奈は自分のデスクで、先週から抱えていた細かい修正対応を一つずつ片づけていく。
社内システムへの反映確認、営業部から回ってきた仕様の最終チェック、外部に出す資料の文言調整。
どれも派手ではないけれど、抜けると後で困る仕事ばかりだ。
(……よし、午前中はこれで一区切り)
時計を見ると、もうすぐ昼休み。
今日は外出があると分かっていたから、いつもより少し早めに区切りをつけた。
給湯室で弁当を広げる。
今朝、自分で詰めた弁当だ。
朝食の残りの卵焼きと、昨夜の作り置きの野菜。派手さはないけれど、落ち着く味。
窓の外は東京のビル街。
週明けの昼らしく、行き交う人も多い。
弁当を食べながら、同じテーブルにいた先輩が、ふと話題を出した。
「午後のあの打ち合わせ、佐藤さんが前に出るんだよね?」
由奈は一瞬だけ箸を止めて、頷いた。
「はい。先方が、実際に設計を担当している人と話したい、っていうことで」
それは前日、営業部から共有された話だった。
今回の案件は、システムの仕様そのものよりも、「運用したときに現場がどう困らないか」が焦点になっている。
現場寄りの視点を説明できる人間として、由奈の名前が挙がった。
「佐藤さんなら大丈夫でしょ。落ち着いてるし」
そう言われて、由奈は小さく笑う。
(……落ち着いて見えるだけ、なんだけどな)
内心では、多少の緊張もあった。
けれど、先日の出来事——恒一からの短いメッセージを思い出すと、不思議と気持ちが沈み切らない。
(大丈夫。ちゃんと準備してきたし)
昼休みを終えると、由奈は資料を鞄に入れ、会社を出る準備をする。
移動
移動は電車だ。
会社の最寄り駅から、二駅先。時間にして十五分ほど。
電車に揺られながら、資料をもう一度確認する。
画面をなぞりながら、説明の順番を頭の中で整理していく。
(聞かれそうなのは、この辺りかな)
電車を降り、地上に出る。
ビルの雰囲気が、さっきまでいたエリアとは少し違う。
観光客の少ない、オフィス専用のような静けさ。
外部相手の会社
相手の会社は、中規模ながらも歴史のある企業だ。
派手なエントランスではないが、手入れの行き届いたロビー。
受付の対応も丁寧で、全体的に「落ち着いた実務の会社」という印象を受ける。
エレベーターで上階へ上がると、廊下には静かな緊張感が流れている。
無駄な装飾はなく、壁には業務に関する掲示物が整然と並んでいる。
(……ちゃんとしてる会社だ)
案内された会議室は、外の光がしっかり入る明るい部屋だった。
長机が一列に並び、すでに数席は相手側の資料が置かれている。
由奈は営業担当と一緒に席につき、鞄を足元に置いた。
資料を机に並べながら、深く息を吸う。
(ここからだ)
まだ打ち合わせは始まっていない。
けれど、空気はすでに「仕事の場」へと切り替わっている。
由奈は背筋を伸ばし、静かにその時を待った。
この流れだと、
-
午前中:淡々と仕事を片づける
-
昼:自分の弁当で落ち着く時間
-
「由奈が前に出る」理由が自然に出る
-
移動 → 外部相手の空気感
-
席についたところでカット
になっているから、
この次に「打ち合わせ本編」→「終わったあと一人で東京を歩く写真」に、すごくつなげやすいと思う。
I「打ち合わせ本編いこう。打ち合わせの結果は成功で、相手方にもすごく評価され、由奈は嬉しかったし、自信になった。この点を踏まえて内容を肉付けして。由奈の会社側は前にでるのは基本的に由奈、一人ぐらいサポートの人が横にいてもよいかも(その人にも終わった後に褒めてもらおう)。」
A
「いいね。では打ち合わせ本編を、
・由奈が前に立つ
・専門性と人柄が伝わる
・終わったあとに「手応え」と「評価」がはっきり残る
流れで書くね。」
打ち合わせ本編 ――「由奈が前に出る時間」
会議室に、相手方の担当者たちが入ってくる。
年齢は四十代前後が中心で、皆どこか落ち着いた雰囲気だ。
名刺交換を終え、席につくと、自然と由奈の前に視線が集まった。
営業担当が簡単に導入をしたあと、話を振る。
「では、今回の運用設計について、実際に担当している佐藤から説明します」
一瞬、空気が止まる。
由奈は小さく息を吸い、口を開いた。
「本日はお時間ありがとうございます。
私からは、今回のシステムを“現場で使う側の視点”で、気をつけた点を中心にお話しします」
声は落ち着いていた。
自分でも意外なほど、喉は乾いていない。
資料を一枚ずつ進めながら、由奈は丁寧に説明していく。
・入力手順を増やさなかった理由
・現場で起こりがちなミスを、どこで吸収する設計にしたか
・想定外の運用が発生したとき、誰がどう判断できるようにしているか
数値や仕様だけでなく、
「実際にこういう場面で困ると思います」という言葉を添える。
すると、相手側の一人が頷きながら口を開いた。
「そこ、まさに現場で心配していたところです。
この設計なら、担当者に無理が出ませんね」
由奈は一瞬だけ目を瞬かせ、それからはっきりと答えた。
「はい。
実際に運用が始まったあと、問い合わせが集中しないことを一番重視しました」
質問は次々と出たが、どれも想定内だった。
由奈は焦らず、一つずつ答えていく。
横に座っている社内のサポート担当が、必要なときだけ資料を補足する。
それ以外は、ほとんど由奈の言葉で進んでいった。
気づけば、会議室の空気はすっかり柔らいでいた。
「ここまで具体的に考えられているとは思いませんでした」
「正直、この部分は妥協点になると思っていたんですが……
むしろこちらが安心しました」
そんな言葉が、相手方から自然に出る。
最後に、相手側の責任者がはっきりと言った。
「今回の件、非常に評価しています。
佐藤さんの説明で、こちらも腹落ちしました」
その瞬間、胸の奥がじんわりと熱くなった。
(……あ、ちゃんと届いた)
打ち合わせは、予定より少し早く、しかし満足感のある形で終わった。
打ち合わせ後
会議室を出て、エレベーターに向かう廊下。
サポートについてくれていた同僚が、由奈の横で小さく笑った。
「すごかったね。
ほぼ一人で持っていったじゃん」
由奈は少し照れたように首をすくめる。
「いえ……でも、ちゃんと聞いてもらえてよかったです」
「“聞いてもらえた”じゃなくて、“納得させた”だよ。
自信持っていい」
その言葉で、ようやく実感が追いつく。
嬉しい。
それだけじゃなく、確かな手応えがあった。
(……私、ちゃんとできたんだ)
会社としての成果でもある。
でも同時に、これは確実に自分自身の仕事だった。
このあと、由奈は一人で東京の街を歩くことになる。
あの写真の時間へと、自然につながっていく。
ここまでで、
-
専門性が評価された成功体験
-
由奈自身の自信の芽生え
-
誰かに認められた実感
がしっかり入ったと思う。
I「それでは写真の場面いこう。打ち合わせ後から、会社に戻り、会社で評価されるところ。この写真の場面を間に挟もう。由奈の心情をしっかり入れて。その後、会社に戻って、会社の人たちから評価されるエピソードをつくって。由奈が会社に戻る前に取引相手からメールがあって、由奈の評価が由奈側の会社にしっかり伝わったことにしよう。」
A
「いい流れだね。
では、打ち合わせ直後 → 写真の場面(東京を一人で歩く)→ 会社に戻って評価される、この一本の線で書くよ。
由奈の心情を軸に、静かな高揚が積み重なっていく感じにする。」
打ち合わせ後 ―― 写真の時間
ビルを出た瞬間、空気が変わった。
人の流れ、車の音、信号待ちのざわめき。
東京の街は、さっきまでいた会議室とはまるで別の世界だ。
由奈は一度、足を止めて小さく息を吐いた。
(……終わった)
それだけの言葉なのに、胸の奥が少し緩む。
緊張が抜けた反動で、足の感覚が少しだけ軽い。
鞄の重さも、さっきより気にならない。
歩き出しながら、さっきのやり取りが頭の中で反芻される。
相手の頷き。
「安心しました」という言葉。
最後の「評価しています」。
(あれ、社交辞令じゃなかったよね)
自分に言い聞かせるように、もう一度思い返す。
資料の説明も、質問への返答も、ちゃんと噛み合っていた。
逃げずに答えたし、誤魔化してもいない。
(……大丈夫。ちゃんと、やれた)
歩道を進みながら、ふとガラスに映った自分の姿を見る。
スーツ姿の自分。
少しだけ背筋が伸びている。
写真に残るとしたら、きっとこんな瞬間だろう――
そんなことを、ぼんやり考えた。
取引先からのメール
会社に戻る途中、スマホが震えた。
歩きながら画面を見ると、先ほどの取引先からのメールだった。
本日はありがとうございました。
特に、佐藤様のご説明が非常に分かりやすく、
現場目線で考えられている点に強く安心感を持ちました。社内でも高く評価させていただいております。
今後ともよろしくお願いいたします。
由奈は、思わずその場で立ち止まった。
(……あ)
胸の奥で、確かな音がした。
評価された、という実感。
しかもそれが、自分の名前で書かれている。
すぐに営業担当と上司に転送する。
その指先は、ほんの少しだけ震えていた。
会社に戻って
オフィスに戻ると、いつもの音が迎える。
キーボードの打鍵音。
電話の声。
コーヒーの匂い。
でも、由奈の見える景色は、少しだけ違っていた。
席に着く前に、上司が声をかけてくる。
「佐藤、さっき先方からメール来てたよ」
由奈は、背筋を伸ばして頷いた。
「はい……確認しました」
「かなり評価高いね。
正直、あそこまで踏み込んだ説明できると思ってなかった」
冗談めかした口調だったが、目は真剣だった。
近くにいた営業担当も、椅子をくるっと回して言う。
「先方の責任者、珍しく褒めてたよ。
“現場を分かってる”って」
由奈は、少し照れたように視線を落とす。
「ありがとうございます……」
サポートについてくれた同僚も、笑いながら親指を立てた。
「今日の主役だったね」
その言葉に、胸の奥がまた温かくなる。
(……私、ちゃんと役に立てたんだ)
評価されたことよりも、
「信頼された」という感覚が、何より嬉しかった。
由奈の内側で
自分のデスクに戻り、椅子に腰を下ろす。
一度、深く息を吸ってから、静かに吐く。
(今日は……いい日だ)
よだれのことも、ぎこちないやり取りも、
全部が一気に消えるわけじゃない。
でも、それでも。
仕事で認められたこと。
自分の言葉が誰かに届いたこと。
それが、確かに今日の由奈を支えていた。
モニターを見つめながら、由奈は心の中でそっと言う。
(……ちゃんと、前に進めてる)
コメント
コメントを投稿