フボヤマさんのいる世界をさらに膨らませていきましょう。フボヤマ世界の四大大会の3つ目のアトラス・クラウン選手権が決着となりました。その次の大会、東辰連邦でのエピソードです。前回:東辰連邦、次の舞台に立つための準備。/ 外伝より街の設定:東辰連邦版シルクロードの旅、ホルポラー碧陽ー皎安ー蒼京:この道の先は世界に続いている
I「「ホルポラの怪人」ポエッペのビジュアル」
I「良いね。前スレまでで、東辰入りする各選手のエピソードがあったので、次は新たなライバルになる選手についてと、ケンタウロスの亜種のリマインド。ライバル (1枚目)、ポエッペ (東辰のケンタウロスなので、フボヤマ、ロエロのように苗字がない)。二つ名は「ホルポラの怪人」。フボヤマが登場する前の東辰連邦の最強選手。現在はフボヤマに実力で劣ると言われている。所謂「ケンタウロスという種族の最適解」と思われていた選手。
ケンタウロスは人間より長寿で、120~180歳前後くらいいきることが普通なこともあって、フボヤマよりポエッペは1世代以上上の選手、という扱い。ケンタウロスは人間よりピークが長いので、それに伴って選手生命も長い傾向 (アルヴァリア権威層的に嬉しくないというか教育に熱が入る要素で、フボヤマ、ルシウス、ゼファルといった異種族のトップにいる三強が当然のように長寿な生物で、自分たちの世代に彼らに勝てる選手を輩出できないと、権威層が寿命が尽きるころにはまだ三強が全員現役で強いままな可能性が高い笑)。ケンタウロスは、二つの心臓 (馬部分に高出力、上半に低出力)と、脳に加えて馬体部分に補助的な神経中枢 (脳幹とか小脳のような類) を持ち、上半身の筋力は人よりゴリラに近い。
ケンタウロスの亜種には大きく3種類あり、一番多く分布する基本的な型「騎兵型」(2枚目)、フボヤマが属し、東辰に多く、サッカーやバスケットボールなどの球技に多い瞬発力や跳躍力が高い騎馬民族型 (3枚目)、アズラ=ヴァルに多い重装型 (4枚目)がおり、騎兵型が最も人間に近く起用でしなやかで繊細な制御系をもっており、細かい動きをするのに適した型。重装型は上半身はほぼゴリラ並みの身体能力、馬部分は牽引馬や農耕馬のようなパワー系で、スピードは他のケンタウロスに劣るが、一番重く、体が頑丈で、筋力が強い。騎馬民族型は最も素早く、アジリティが高い型で、東辰連邦では伝統的にこの型が多く、投石や跳躍といった生物としてどうなっているのか、みたいな、雑技団やサーカスのような動きをするような個体で戦場をかき回し、このケンタウロスで大陸中央の平原の覇権を握っていた。ケンタウロスは雌でも筋力が強く、騎兵型の雌であっても、筋力は人間の男性に勝ると言われている。フボヤマのような騎馬民族型のケンタウロスは、本来球技などに向いていると言われる系統で、ゴルフに向いていないと言われるような系統。
対してポエッペは、ゴルフに対するケンタウロスとしての最適解と呼ばれていた選手。ポエッペは、セレナと似ている天才肌の選手で、独特な感覚でコースの特徴 (風とか天気とかの揺らぎなど) を読む能力に優れた選手。アルヴァリア的な伝統に根差した美しいゴルフというよりは、異種族の類まれな身体能力と独特の感性が光る選手。1枚目の画像のように、仮面舞踏会のようなマスクと独特な衣装で出場することが「怪人」と呼ばれる由来のひとつ。ポエッペは、飛行機に乗れない (乗りたくない) タイプの選手で、実力的にはかつての世界最強格だったが、鉄道で移動できる範囲しか出場しなかった。東辰、アズラ=ヴァル (アグナス杯)、アトラス (アトラス・クラウン)、ヴァル=カラド、シルヴァエルドは陸続きで鉄道移動できるので出場できるが、海路か空路が必須なアルヴァリア (グランド=エルディア)、リュミナ=オルド、日本列島国の大会には出場しなかった。その結果、実力に対してポイントが低くなってしまうことがあり、フボヤマがWGTに参戦する以前に、アトラス=クラウン、アグナス杯を優勝したことがある選手で、かつてグレイヴより前の代のアルヴァリアの最強選手 (世界1位を期待され、グランド=エルディアを制した) を、アトラス=クラウン、東辰で圧倒して心を折って引退に追い込んだ選手でもあり、アルヴァリアからは「ケンタウロスに対するトラウマ」を植え付けられた選手でもある。ポエッペが飛行機に乗れず、グランド・エルディアに出場できなかったが、出場していたら過去に世界1位を狙えたと言われている選手。(なお、この時点でルシウスは世界最強格であり、ゼファルもその同格とされていた、この二人はフボヤマとしては選手のキャリアが長い)。
ポエッペは、ケンタウロスの中でも柔らかく、しなやかな体が特徴で、まるで鞭のように体をつかう。体の使い方がうまく、(種族による用具最適化の影響で)、♀のケンタウロスとしてはかなり距離を飛ばせ、なおかつ独特のセンスでアプローチ、パターともに隙が少ない。天才肌で再現が難しいとされている。この選手がいるから、フボヤマはコツコツと正当な技術体系を学び、「アルヴァリアのゴルフを正当に継承して進化させた」と言われるような、ケンタウロスなのにアルヴァリアゴルフ以上にアルヴァリア的なゴルフスタイルになるきっかけとなった (異種族としての才能に頼るスタイルでは、どうしてもポエッペという壁がある)。ポエッペは祖国東辰連邦、特にホルポラに強いこだわりがあり、現在は気分屋で今年のアトラス・クラウン、迷いの森、アグナス杯を出場しなかったが (その結果世界ランキングは低くなるも、実績と実力から推薦枠で出られる)、東辰の大会にはかなり力をいれて挑んでくるような選手。所謂変人の天才枠。異種族選手としては、セレナのような感覚派から意識され参考にされているような選手。こんな感じでどうだろう?」
A
すごく良いです。ポエッペは単なる「フボヤマ以前の東辰最強」ではなく、フボヤマが現在のゴルフへ到達するために越えなければならなかった原型として機能しています。
しかも、ルシウスやゼファルとは競合しない独自の立ち位置があります。
- ルシウス:技術と感覚を高度に体系化した世界王者
- ゼファル:完成された肉体・経験・勝負強さを持つ強者
- フボヤマ:正統技術を異種族の身体で進化させた総合型
- ポエッペ:理屈に還元しきれない、ケンタウロスの天性そのもの
この四者がきれいに分かれています。
ポエッペの本質
ポエッペは、おそらく基本三系統のうちでは騎兵型に属するのが最も自然です。
騎兵型は、
- 上半身と馬体の連動が滑らか
- 繊細な姿勢制御が可能
- 重心移動が柔らかい
- 手先や体幹の微調整に優れる
- 大きな身体を持ちながら人間用技術へ適応しやすい
という、ゴルフに最も向いた型。
その中でもポエッペは、通常の騎兵型以上に関節、脊柱、肩甲帯、馬体側の胴が柔らかく、
身体全体が一本の鞭のようにつながっている
タイプなのでしょう。
人間のスイングは、足から腰、胴、肩、腕、クラブへ力を伝えます。一方、ポエッペの場合は、四肢で地面を捉え、巨大な馬体の回旋と上半身のしなりを連動させる。
見た目には力んでいない。
むしろゆっくり振っているように見える。
しかしクラブヘッドだけが最後に異常な速度へ達する。
これなら、重装型ほどの筋力がなく、雄のケンタウロスより体重や絶対出力で劣る雌であっても、上位クラスの飛距離を出せます。
そして飛距離だけでなく、その柔軟性がアプローチにも生きる。
ポエッペは同じ姿勢、同じスイングを繰り返しているようには見えず、その場で微妙に身体の使い方を変えている。にもかかわらず、本人の中ではすべて自然につながっている。
これが「再現できない天才」と呼ばれる理由になります。
「ケンタウロスの最適解」だった選手
フボヤマ以前のゴルフ界では、ケンタウロスを競技へ最適化すると、ポエッペのようになると考えられていたのでしょう。
- 基本型である騎兵型
- 高い繊細性
- 人間を上回る上半身筋力
- 大きな地面反力
- 二つの心臓による安定した持久力
- 馬体側の補助神経中枢による姿勢制御
- 種族特有の風・地面・気圧への感覚
- それらを邪魔しない柔軟な身体
つまり、既存の人間ゴルフを完全に模倣するのではなく、
ケンタウロスにしかできない方法で、ゴルフの答えを出した選手
です。
このため、ポエッペの映像を分析しても、多くの選手には役立たない。
人間には身体構造が違いすぎる。
重装型には柔軟性が足りない。
騎馬民族型には出力のタイミングが違う。
同じ騎兵型でも、ポエッペほどの身体感覚がない。
セレナのような感覚派は結果ではなく、「環境の受け止め方」を参考にする。一方、技術者や指導者は研究しても、再現性のある教材へ落とし込めずに頭を抱える。
まさに怪人です。
フボヤマとの対比
ここが特に良いところです。
フボヤマは、種族的にはゴルフに最適とは言われない騎馬民族型。
- 瞬発力が高すぎる
- 跳躍や加速に優れる
- 身体の反応が鋭い
- 大きな動作には強い
- 球技や戦場では極めて強い
- しかし静止状態から繊細に同じ動きを再現するゴルフには不向き
本来なら、ポエッペに対して真正面から才能勝負を挑めば負ける。
感覚で風を読んでも、ポエッペの方が深い。
身体を自由に使っても、ポエッペの方がしなやか。
ケンタウロス特有の飛距離を追っても、ポエッペは十分に飛ばしながら小技にも隙がない。
だからフボヤマは、別の道を選んだ。
才能でポエッペになるのではなく、
ポエッペにないほど確かな技術を積み上げる。
アルヴァリア由来の、
- アドレス
- クラブ軌道
- フェース管理
- 距離の打ち分け
- コースマネジメント
- 再現性
- ミスの管理
を一つずつ学び、それを騎馬民族型の身体に合わせて再構成した。
結果として、
アルヴァリアが体系化した人間ゴルフを、アルヴァリアの人間以上に忠実に学び、異種族の身体で次の段階へ進めた
選手になった。
これはアルヴァリア保守層にとって、かなり皮肉です。
彼らが守ろうとしている技術体系を最も正しく継承した現役選手が、東辰のケンタウロス。そのフボヤマを生み出した背景には、人間ゴルフとは対極にいるポエッペがいた。
ポエッペは直接教えたわけではない。
むしろ、存在するだけでフボヤマの進路を決めた。
その意味では、師匠ではなく、
フボヤマに別の答えを探させた壁
ですね。
世代差も非常に効く
ポエッペはフボヤマより一世代以上上。
ケンタウロスの寿命が120〜180歳程度で、競技可能期間も長いなら、人間的な感覚で「ベテラン」と呼んでも、肉体的には十分に最前線にいる可能性があります。
たとえば感覚としては、
- フボヤマ:ケンタウロス基準では若手後半〜全盛期入り
- ポエッペ:成熟した中堅〜ベテランだが、身体能力はまだ全盛期圏内
くらいが合いそうです。
人間選手なら世代交代している年齢差でも、ケンタウロス同士では普通に直接対決できる。
これによりポエッペは「過去の伝説」ではなく、
まだ現役で、気が向けば優勝争いへ戻ってくる前時代の王
になれます。
アルヴァリア権威層が長寿異種族を恐れる理由もよく分かります。
自分たちが若い頃からルシウスやゼファルが強く、権力の中枢へ上がった頃にフボヤマが現れ、老年になっても三人が現役かもしれない。その間にポエッペのような古豪まで断続的に戻ってくる。
人間側は何世代も育成しているのに、異種族側の同じ王者たちが居座り続ける。
かなり絶望感があります。
飛行機に乗らない設定
これもポエッペのランキングと実力の乖離を自然に説明できます。
出場可能なのは主に、
- 東辰連邦
- ヴァル=カラド
- アズラ=ヴァル
- シルヴァエルド
- アトラス
という大陸内大会。
出場しないのは、
- アルヴァリア
- 日本列島国
- リュミナ=オルド
特にグランド・エルディアとリュミナ=オルドという四大大会二つを毎年欠場するため、年間ランキングではどうしても不利になります。
それでも過去に、
- アグナス杯優勝
- アトラス・クラウン優勝
- 東辰大会で圧勝
- 世界1位候補だったアルヴァリア王者を破壊
という実績を持つ。
そのためランキングが低くても、関係者は誰も実力どおりだとは考えない。
実況でも、
「現在の世界順位は参考になりません」
と毎回言われるタイプです。
推薦枠についても、単に人気や過去実績によるものではなく、
大会側が、出場意思を示したポエッペを予選へ回す方が競技的に不自然
という扱いでしょう。
問題は出場資格ではなく、本人が来るかどうかです。
アルヴァリアのトラウマ
過去のアルヴァリア最強選手を引退へ追い込んだ設定も強いです。
その選手はグランド・エルディアを制し、「次の世界1位」「人間ゴルフ復権の象徴」と期待されていた異種族と人間のハーフ選手。
ところが大陸遠征へ出ると、ポエッペにアトラス・クラウンと東辰大会で完敗する。
しかも、ポエッペはアルヴァリア式のフォームを使わない。
仮面を着け、奇妙な衣装で現れ、風を眺め、時には予定していたクラブを直前で変え、人間の教本では説明できない打ち方で寄せてくる。
アルヴァリア側から見れば、
自分たちが何百年もかけて完成させた技術が、異種族の直感と身体能力によって踏みにじられた
ように映る。
さらにポエッペ本人には、相手の誇りを折る意図すらなかった可能性が高いです。
試合後に平然と、
「今日は湖の風が素直だったから」
程度のことを言う。
それが余計に傷を深くする。
アルヴァリアにとってケンタウロスへの警戒は、フボヤマから始まったのではない。ポエッペが古傷を作り、フボヤマがそれを再び開いた、という歴史になります。
「ホルポラの怪人」
仮面と衣装だけでなく、呼び名には複数の意味を持たせられます。
- 仮面を着けて試合に出る
- 行動予定が読めない
- 練習ラウンドをほとんど見せない
- 天候が変わると突然強くなる
- ホルポラでだけ異常な成績を残す
- 数年間表舞台から消えても、突然優勝争いに戻る
- 技術を解析しても説明できない
地元では恐れられるというより、半ば親しみを込めて「怪人」と呼ばれていそうです。
ホルポラの住民にとっては、フボヤマが世界的英雄である一方、ポエッペは昔からこの街にいる得体の知れない名物。
フボヤマの旗や広告が街中に並ぶ中、古い宿の主人などは、
「今年はポエッペも出るらしい」
と小声で言う。
すると地元の人だけが少しざわつく。
海外メディアはフボヤマ、ルシウス、ゼファルを追っている。しかしホルポラの古参ファンは、ポエッペが本気で準備していることの方を不気味に感じている。
今大会での危険性
ポエッペは今年、
- アグナス杯欠場
- 迷いの森杯欠場
- アトラス・クラウン欠場
なので、年間を戦い続けてきた選手たちより圧倒的に消耗が少ない。
しかも舞台は、最も得意とするホルポラ。
- 地形を熟知
- 湖風を熟知
- 晩秋の気候を熟知
- 移動疲労なし
- 四大大会の重圧なし
- 年間ランキングへの執着なし
- 祖国大会だけに照準を合わせている
純粋な現在戦力で見れば、三強へ割って入っても不思議ではありません。
そしてポエッペにとって、フボヤマの年間グランドスラムを止める必要はありません。東辰大会は四大大会ではないからです。
ただ、
「ホルポラでは、まだ私の方が上」
という一点だけを示しに来る。
これが非常に良い。
フボヤマは東辰大会で敗れても年間グランドスラムの可能性を失わない。しかし祖国凱旋で、かつて越えられなかった相手に負ければ、リュミナ=オルドを前に心理的な揺らぎが生まれる。
逆に勝てば、
フボヤマが世界最強になっただけでなく、東辰ゴルフの旧時代を正式に越えた
という世代交代になります。
ポエッペとフボヤマの関係
露骨な不仲にはしない方が魅力的です。
ポエッペはフボヤマを嫌っていない。むしろ面白がっている。
ただし、世間がフボヤマを「ケンタウロス史上最高」と呼ぶことには、少しだけ引っかかっている。
「世界では、そうなのでしょうね」
「でも、ホルポラの風は世界ランキングを見ませんから」
という距離感が合います。
フボヤマもポエッペを尊敬しているが、憧れを口にはしない。
若い頃、ポエッペを真似しようとして、自分にはできないと理解した。その挫折が今の自分を作ったため、感謝と競争心が混ざっている。
ロエロなどは二人の間にあるものを知っていそうです。
東辰大会の新しい構図
これで優勝争いは単純な三強ではなくなります。
- フボヤマ:世界の現王者、祖国の英雄
- ルシウス:前年世界1位、最も安定した対抗馬
- ゼファル:復活した三強の一角
- ポエッペ:ホルポラにだけ現れる旧王
- 朝霧:特殊環境でなければ勝機を持つ唯一の人間王者
- エドワード:アルヴァリアの圧力を背負う人間最上位
- その他上位選手:年間疲労を抱えながら現在地を測られる
特にポエッペは、リュミナ=オルドへ同行しない可能性が高い。
つまり彼女にとっては、東辰大会が実質的な最終戦です。
年間グランドスラムの物語とは別の時間軸から現れ、ホルポラだけを奪いに来る。
世界の王になろうとするフボヤマと、世界には興味がないホルポラの怪人。
東辰大会のライバルとして、非常に完成度の高い人物だと思います。
I「良いね。ポエッペは、東辰からみても神出鬼没で何を考えているか読めな選手らしい笑。なぜか今年のシーズン (フボヤマが四大大会三冠を果たしたシーズン) は弓系競技にはまり、東辰の世界大会で優勝 (もともと東辰は弓系競技でも強く、ケンタウロスは教育課程で騎兵型はレガシー教育として弓をならい、騎馬民族型はサッカーを中心に体育取り組む土俵があって、もともと素質があり、趣味のような形で弓系競技を続けていたようだが)、フボヤマがアトラス・クラウンを制して四大大会三連覇といいうことで、せっかくだから戦ってみよう、と思ったらしい笑。また、東辰では、国土が広く人口も多いこともあり、文明圏の圆華地方は、ゴルフとかテニスとか、所謂金持ちがやりそうな競技に強い自分物がしっかりいて、ゴルフでもそこそこ強いようだ (といってもアルヴァリアほど強くなければ伝統なども浅い、圆華地方出身の人間の名前は、中華系の名前であることが多い)。伝統的に東辰だと戦場や肉体労働はケンタウロスや獣人が強いので、人間は金持ちがやりそうな競技とか仕事に多くなる傾向があるようだ。」
A
良いですね。これでポエッペの今年の欠場理由が、負傷や衰えではなく、
今年はゴルフより弓の方が面白かったから
という、本人以外には理解しがたい理由になりますね笑。
しかも片手間の趣味ではなく、東辰開催の世界大会で本当に優勝している。ポエッペの天才性、ケンタウロスの長い競技人生、東辰社会における複数競技文化を一度に示せます。
今年のポエッペ
年間の流れを整理すると、かなり怪人らしくなります。
春のグランド・エルディアには、そもそも海を渡らないため不参加。
初夏のヴァル=カラド大会には出場できたものの、この頃には弓系競技へ本格的に傾倒しており、ゴルフ大会には姿を見せなかった。
アグナス杯も欠場。
迷いの森杯も欠場。
アトラス・クラウンも欠場。
ゴルフ界では一時、
- 事実上の休養か
- 競技意欲を失ったのか
- 引退準備ではないか
- 身体に異常があるのではないか
などと報じられる。
しかし東辰国内では、普通に弓系競技の大会へ出ています。
そして最終的には世界大会を制覇。
ゴルフ関係者がポエッペの所在を探している間、本人は弓を引きながら、
「今年はこちらの風の方が面白いですね」
などと言っていたのでしょう。
その後、フボヤマがアトラス・クラウンを制し、史上初の四大大会三連勝を達成したという報道を見る。
そこで初めて、
「三つとも勝ったのですか」
「では、せっかくですから戦ってみましょうか」
くらいの調子で東辰大会への出場を決める。
周囲からすれば、「せっかく」の意味が分からない笑。
ポエッペの出場発表
東辰ゴルフ協会も、本人から早く意思表示を受けていたわけではなさそうです。
推薦枠の候補として名前は常に確保している。けれど、連絡しても返事がない。
代理人も専属の競技マネジメント会社も、一般的なトップ選手ほど機能していない。本人がホルポラ近郊にいることまでは分かるが、弓場にいるのか、湖畔にいるのか、山へ入っているのか分からない。
ようやく大会関係者の前へ現れたポエッペが、
「まだ出られますか?」
と尋ねる。
関係者は内心、
出られますか、ではなく、あなたのために枠を空けてあります
と思っているでしょうね。
発表後、海外メディアは大騒ぎになります。
世界ランキングだけを見れば、現在のポエッペは優勝候補の最上位には置きづらい。しかし実績を知る者は、ランキング表を無視して即座に警戒する。
特にアルヴァリア陣営は、
「なぜこの時期に戻ってくる」
となる。
フボヤマだけでも年間グランドスラム阻止に頭を抱えているのに、そのフボヤマを競技へ導いた前世代の怪物まで祖国大会へ現れるからです。
弓系競技とポエッペの相性
ポエッペが弓に強いのも、かなり自然です。
彼女のゴルフの強さは、単純な筋力よりも、
- 風の変化を読む
- 空気の密度を感じる
- 目標までの距離を感覚的に把握する
- 全身をしならせて力を伝える
- 動作の最後だけを鋭く加速させる
- 一度ごとの環境差へ即応する
という能力にあります。
これは弓系競技へかなり直接的に転用できます。
特にケンタウロス向けの弓競技では、人間の静止射撃だけでなく、移動射、長距離射、曲射、風の変動がある屋外競技などもありそうです。
ポエッペは騎兵型なので、騎馬民族型ほど走行中の機動射撃には特化していない。しかし姿勢制御と繊細な出力調整では上回る。
そのため、短距離を疾走しながら矢を連射するような種目より、
長距離・変動風・複数目標・精密射撃
を組み合わせた総合弓術で圧倒したのかもしれません。
弓競技側の選手からすれば、ゴルフ界から突然現れた古豪に世界大会を持っていかれた形です。
ただ、ポエッペ自身は「ゴルフ選手が弓大会へ遊びに来た」という感覚ではない。
競技に入れば本気で勝ちに行く。
勝ったあとで執着を失い、別のものへ興味が移る。
この切り替えの速さが神出鬼没さにつながっています。
東辰のケンタウロス教育
東辰では亜種ごとに、伝統教育の重点が異なるという整理も非常に良いです。
騎兵型
もっとも人口が多く、人間社会との共同生活にも適応しやすい型。
教育課程では、レガシー教育として弓術を学ぶ。
これは軍事訓練というより、
- 姿勢制御
- 呼吸
- 上半身と馬体の連携
- 遠距離感覚
- 伝統文化
- 集中力
をまとめて養う基礎教育に近いのでしょう。
現代では全員が戦士になるわけではない。それでも学校に弓場があり、一定年齢になると基本射法を習う。
人間の国における武道教育のような位置づけです。
ポエッペは幼少期からこの教育を受け、競技ゴルフへ進んだあとも趣味として続けていた。そのため、急に始めて世界王者になったわけではなく、
長年遊び続けていた分野へ、今年だけ本腰を入れた
という形ですね。
騎馬民族型
東辰では、現代の体育教育にサッカーが強く組み込まれている。
本来この型が持つ、
- 加速
- 急停止
- 切り返し
- 跳躍
- 空間把握
- 接触への耐性
- 複数方向への注意
を、安全かつ競技的に伸ばしやすいためです。
伝統的な戦場では、投石、弓、投槍、撹乱、伝令、追撃を担った型。それを現代スポーツへ翻訳すると、サッカーやバスケットボールになる。
フボヤマもこの教育土壌から出ているため、ゴルフ選手としては珍しい身体感覚を持つ。
彼がアメリカンフットボールなどでも異常な適応を見せる理由にもつながります。
重装型
東辰にも存在するでしょうが、アズラ=ヴァルほど多くない。
体育では、
- 投擲
- 重量物競技
- 組技
- パワー競技
- 防具を伴う伝統競技
などとの相性が良い。
軍・建設・災害救助・大型物流などへの進路も多そうです。
东辰の人間社会と競技分業
東辰の人間が、ゴルフやテニスのような「富裕層競技」で一定の強さを持つという点も、社会構造から自然に導けます。
東辰では歴史的に、
- 戦場:ケンタウロス、獣人が優位
- 重労働:大型種族が優位
- 長距離輸送:ケンタウロスが優位
- 森林や山岳活動:対応する獣人が優位
- 純粋な身体競技:異種族が優位
という傾向がありました。
人間が無能なのではなく、身体能力を直接競う領域では、どうしても異種族の適性が強い。
そのため人間は、比較的早い時代から、
- 行政
- 商業
- 金融
- 医療
- 学術
- 法務
- 芸術
- 高級サービス
- 精密技術
へ進出してきた。
圆華地方には長い都市文明と官僚文化があり、富裕層・知識層の人口も厚い。そこへ近代以降、ゴルフやテニスのような競技が入る。
これらは用地、設備、指導者、用具、自由時間が必要なため、富裕層が始めやすい。
さらに、身体的な接触や絶対的な速度・筋力より、
- 技術反復
- 戦術
- 集中力
- 資金力
- 幼少期からの教育
が成果へつながりやすい。
結果として圆華地方の人間は、東辰国内ではゴルフやテニスに強い層を形成する。
圆華系ゴルフ
東辰国内のゴルフにも、大きく二つの文化がありそうです。
ホルポラ・西方系
ケンタウロスや獣人の参加が多い。
- 身体感覚
- 土地読み
- 風
- 自然
- 長距離
- 即興性
を重んじる。
ポエッペはこの象徴です。
圆華系
人間の富裕層、都市中間層、教育層を中心に発展。
- 正確なフォーム
- 幼少期教育
- 礼法
- 用具管理
- スコア分析
- クラブ文化
- 学校・企業競技
を重んじる。
アルヴァリアのゴルフ文化を輸入しながら、圆華独自の師弟制度や教養文化と結びつけている。
皎安の高級クラブでは、宮廷料理、医療、保養、社交とゴルフが一体化していそうです。蒼京周辺では企業競技や大学ゴルフが強く、碧陽では官僚・行政系のクラブが発達している。
東辰全体ではアルヴァリアほどの伝統や選手層はないものの、人口母数が巨大なので、国内上位には国際大会でも通用する人間選手が何人かいる。
东辰の人間選手
東辰大会に、圆華地方出身の人間選手を一人か二人出すと、国内の多様性が見えます。
顧 天衡(グー・ティエンホン)
人間/东辰連邦・皎安出身
世界ランキング50位台前後。
東辰国内の人間選手では最上位。
医師一族または高級料理店・医療財団系の家庭に育ち、幼少期からゴルフ教育を受けた。身体能力では異種族に及ばないが、ショートゲームと試合管理が非常に堅い。
アルヴァリア留学経験があり、アルヴァリア式の技術体系を学んでいる。ただし保守的な思想までは受け入れていない。
「技術に種族はありません」
と淡々と言うタイプ。
フボヤマがアルヴァリアゴルフを異種族の身体で進化させたなら、顧天衡は、東辰の人間がその技術を自国文化へ馴染ませた存在です。
梁 雨辰(リャン・ユーチェン)
人間/东辰連邦・蒼京出身
若手。世界ランキング圏外〜100位台。
大学ゴルフと企業スポンサーを経てWGTへ挑戦。風よりもデータを重視し、蒼京の物流・情報都市らしい合理性を持つ。
ポエッペのゴルフを見ても、
「参考にできる要素が少なすぎます」
と真顔で分析を諦める。
一方でフボヤマのフォームは教材として研究しており、東辰の人間選手にとってもフボヤマが重要な技術モデルになっていることを示せます。
ポエッペと圆華選手の温度差
この組み合わせも面白いです。
圆華系の選手たちは、年間計画を立て、食事・睡眠・練習量・用具を管理し、ポイントを積み上げて東辰大会へ来る。
その横に、今年ほとんどゴルフをしておらず、弓の世界王者になってから急に出場を決めたポエッペがいる。
しかも練習ラウンドで普通に好スコアを出す。
圆華系コーチ陣は一番嫌がるタイプです笑。
「競技を軽視しているように見える」
「しかし実際には、競技に入った瞬間の集中力が異常に高い」
「理論的には準備不足のはずなのに、ホルポラでは成立してしまう」
ポエッペ本人は圆華系の緻密な選手を否定しません。
ただ、彼らが風速計や弾道データを確認している横で、湖面の鳥や木の葉を見てクラブを決める。
そして、その判断が合っている。
フボヤマの凱旋に混ざる別の熱
東辰全体では当然、フボヤマの四大大会三冠が最大の話題です。
蒼京では国家的英雄。
圆華地方では、技術体系を完成させた世界王者。
東辰西部では、騎馬民族型の可能性を世界へ示した存在。
子どもたちにとっては、フットボールもゴルフもできる超人的スター。
しかしホルポラだけは、少し違う。
街にはフボヤマの旗が並ぶ。
宿は満室。
世界中から記者が来る。
住民ももちろんフボヤマを応援している。
それでも古くからのゴルフファンは、
「ポエッペが弓を置いたらしい」
「本当に大会へ出るのか」
「今年はどの仮面で来るんだ」
という話をしている。
フボヤマの凱旋祭の中に、土地の者だけが理解している不穏な期待が混ざる。
そして当のポエッペは、年間三冠の歴史的意味よりも、
「フボヤマさんが、以前よりどんな打ち方になったのか見てみたい」
くらいの個人的な興味で参加する。
世界中が歴史を見ているのに、彼女だけが目の前の面白そうな相手を見ている。
この温度差こそ、「ホルポラの怪人」によく合っています。
I「良いね。ホルポラのゴルフコースは、湖の近く、川がみえる美しいコース。自然が豊かで、観光客からも景観が美しいと好評。特殊環境は特になく、選手にも見る側にもとっつきやすいわかりやすいコース。ただし、ホルポラの湖「ウメリ湖」の上流は大河「蒼河」の支流で、その先は8000m級の大山脈、ウヴォヴァロ山脈がある。ホルポラあたりはウヴォヴァロ山脈の高地や峰からは距離があるとはいえ、ウヴォヴァロ山脈に起因する風 (特に上空)や、自然由来のちょっとした揺らぎが選手の感覚を微妙に狂わせることがあるようだ。80点はとらせてくれるけど、100点を狙うのが難しいコースのようだ。東辰連邦開催であることを考慮して、大会名を考えて。」
A
この大会の立ち位置を考えると、「東辰らしさ」を強く出しつつ、四大大会のような宗教性・国家性を前面に出しすぎない方が良いですね。
東辰大会は、
- 年間終盤の調整大会
- 自然の中で純粋な実力を測る
- 世界中の選手がリラックスして臨む
- しかし優勝するのは非常に難しい
という性格なので、「自然」「湖」「風」「旅」「実り」といった東辰らしいモチーフが似合います。
第一候補
ウメリ・レイクス・オープン(Umeri Lakes Open)
もっとも国際大会らしい名前。
海外メディアも呼びやすく、
「今年のウメリは風が難しい」
など自然に実況できます。
国内では
ウメリ湖国際オープン
という正式和名でもよさそうです。
第二候補
黄昏湖クラシック(Twilight Lake Classic)
ホルポラの異名
黄昏の湖都
を活かした名称。
夕暮れの美しい景観も印象付けられます。
実況でも
「黄昏湖クラシックらしい風ですね。」
と言える。
景観人気とも合います。
第三候補
蒼河マスターズ
東辰文明を育てた大河。
ウメリ湖のさらに上流まで含めた文明の象徴になります。
川をテーマにした大会なので、
コースマネジメント重視の印象。
第四候補
ホルポラ・クラシック
非常にシンプル。
大会というより
「街を代表する大会」
になります。
将来
ホルポラ・クラシック5勝
など実績が積み上がると格好いい。
第五候補
東辰グランドオープン
国を代表する大会としてはこちら。
ただ少し普通なので、
四大大会の前に置くなら少し印象が弱いかもしれません。
コースの性格
ここが非常に面白いです。
アトラス・クラウンが
「100点を取れる人間だけが勝つ」
コースなら、
ホルポラは逆。
80点は誰でも出せる。
しかし
100点だけが異様に難しい。
理由は
ウヴォヴァロ山脈。
距離は離れている。
だから風そのものは強くない。
しかし
山岳から落ちてくる大気。
蒼河流域。
湖面。
湿度。
温度。
これらが僅かに揺らぐ。
つまり
風速計では測れても
「その風が球へどう乗るか」
だけが読みにくい。
だから実況では
「今日は山が少し息をしていますね。」
などと言われる。
科学的には
上空数百メートルの気流。
しかし
ホルポラの地元民は
「今日は山の風だ。」
くらいにしか言わない。
ポエッペが強い理由
これとも一致します。
ポエッペは
風速を読むのではない。
湖。
鳥。
雲。
湿気。
葉の裏返り。
匂い。
全部合わせて
「ああ、今日はこの球」
という世界。
だから
他選手が
98点
を出す日に、
ポエッペだけ
100点
を出す。
逆にフボヤマは
人間ゴルフを極めたことで
98点を絶対に外さない。
だから
ホルポラでは
ポエッペ
フボヤマ
この二人の勝負になる。
私なら大会名はこれにします。
東辰連邦・ウメリ湖国際オープン
(英語表記:Umeri Lakes Open)
理由は、
- 四大大会と名前が被らない
- 世界中の人が覚えやすい
- 「ウメリ」が東辰固有名詞として残る
- ホルポラや湖のブランド価値も高められる
- 毎年「今年のウメリは風が違う」という実況が定番になる
そして何より、この大会は「自然の中で純粋な実力を測る場」という思想に最も合っています。
四大大会のように歴史や権威を背負わせるのではなく、美しい湖畔と穏やかな景観の中で、選手だけが知る「あと2点」を競う大会という個性が際立ちます。これはWGT年間カレンダーの中でも、アトラス・クラウンとリュミナ=オルドをつなぐ非常に印象的な一戦になると思います。
I「良いね。東辰連邦・ウメリ湖国際オープンにしょう。どうやら、ポエッペは、アトラス・クラウン終了後に参加が公式に発表されたようだ (こんな風に、ポエッペ自体は気まぐれで読めない)。たぶんアルヴァリア権威層 (フボヤマにこれ以上勝たせるなと思っている) にとっては寝耳に水だろう (今年はもう出てこないだろうと思われてそう)。実は、セレナがルーキー1年目の時、迷いの森で感覚を壊し、その後のアトラス・クラウンで大きく崩れて大敗した苦い思い出 (当時は若さ故、大丈夫と思っていた、アトラス・クラウン後に精神的にも崩れて大変な思いをして、その結果現在はアグナス杯終了後迷いの森をスキップし、アトラス・クラウンに向かうようになった)。当時ルーキーだったセレナとマッチアップしたのが、ポエッペ (既に有名選手であり、この時点でアグナス杯、アトラス・クラウンの優勝歴がある古豪という扱い)。そして当時今ほどには強くなかったグレイヴの3人で回った。当時、アルヴァリアの選手をかつて心を折った (この二人からすると、現役時代が被らず、直接の面識がなくてもおかしくないくらいの一回り以上上の世代、ポエッペのキャリア前半の話) ということで、祖国の先輩の敵討ちに近いリベンジマッチということで、権威層らに発破をかけられていたし、本人らも意気込んでいた。その時、アトラス・クラウンの難コースを理解不能な才覚で初日1位で突破したのがポエッペ。セレナはこれで迷いの森で崩れていた感覚が更に深みにはまり、精神的にも追い込まれてスランプになるきっかけだった。グレイヴも、今のような「刻む」ゴルフを徹底しようと思わされるような感じの経験だったようだ。アルヴァリアは、実質戦争のようなアトラス・クラウン (アトラスとうあるいみ敵国と思われているような国に乗り込む1戦) が終わり、自然も豊かな東辰で解放されており、さあこれから大会に向けて仕上げようかというところで、寝耳に水でポエッペ出場の連絡が入る。これを踏まえて、アルヴァリア選手や裏方のエピソードをつくって。権威層も登場しよう。」
A
東辰連邦・ウメリ湖国際オープン
――「怪人、帰還」
アトラス・クラウン閉幕から三日後。
アルヴァリア選手団がホルポラへ入って最初に驚いたのは、街の静けさだった。
ノヴァ=ヘリオスでは、ホテルを一歩出れば大型映像広告が光り、上空を輸送機が横切り、選手の顔とスコアが都市中に表示されていた。
一方、ホルポラの朝に聞こえるのは、湖を渡る水鳥の声と、古い石橋を行き交う荷車の音だった。
アルヴァリア選手団が滞在する宿も、近代的なホテルではない。
湖畔に建つ、東辰式の古い大型旅館。
ケンタウロスや大型獣人がそのまま入れる広い廊下。種族ごとに深さを変えられる浴場。中庭には色づいた樹木が並び、遠くにはウヴォヴァロ山脈へ続く稜線が淡く見えている。
前夜、グレイヴ・アイアンフォルドは久しぶりによく眠った。
セレナ・ウィンドフェザーも、翼を締めつけない東辰式の寝具を気に入っていた。
エドワード・ハーストは早朝から湖畔を歩き、ノア・グリーンヴェイルは宿の食堂で、東辰式の温かい粥を三杯食べていた。
ようやく、アトラス・クラウンが終わった。
選手も裏方も、そう実感し始めた朝だった。
そこへ、連絡が入った。
アルヴァリア選手団の現地責任者、ローデリック・ベインズは、端末に表示された通知を三度読み直した。
《東辰連邦ゴルフ協会より、推薦招待選手の追加発表》
その下に、短い一文がある。
ポエッペ
東辰連邦
ウメリ湖国際オープン出場決定
ベインズはしばらく動かなかった。
隣で資料を整理していた分析官が、彼の顔を見る。
「何かありましたか」
「……いや」
ベインズは端末を伏せた。
「少し待ってくれ」
もう一度、開く。
名前は変わらない。
ポエッペ。
ホルポラの怪人。
かつてアグナス杯を制し、アトラス・クラウンを制し、アルヴァリアが世界王者として送り出した選手を、二度にわたって完膚なきまでに打ちのめしたケンタウロス。
今年は主要大会にほとんど出場していない。
引退したわけではない。負傷したという報告もない。
ただ、弓をやっていた。
しかも東辰で開かれた弓系競技の世界大会に出場し、そのまま優勝している。
ゴルフを休んで弓をしていたというより、弓に興味を持ったためゴルフに来なかった。
そういう選手だった。
ベインズは低く呟いた。
「よりによって、この年に戻るのか」
分析官は通知を確認し、言葉を失った。
「推薦枠ですか」
「当然だ。あの実績なら、東辰側が断る理由がない」
「しかし……今年は出場意思がないと」
「誰がそう言った」
「誰も正式には」
「なら、我々が勝手にそう思っていただけだ」
ベインズは立ち上がった。
「全員を会議室へ。選手も、コーチも、医療班もだ」
「朝食中ですが」
「今すぐだ」
会議室へ最初に来たのはエドワードだった。
続いてノア、グレイヴ。
セレナは少し遅れて入ってきた。髪はまだ完全には整っておらず、片手に温かい飲み物を持っている。
「何か緊急事態?」
彼女は軽く言った。
アトラスで過ごした数週間に比べれば、ホルポラで起きる緊急事態など大したものではない。そんな顔だった。
ベインズは大型画面へ通知を表示した。
「東辰側から、追加選手の発表があった」
画面に名前が映る。
ポエッペ。
セレナの足が止まった。
翼の先が、わずかに強張る。
グレイヴは何も言わず、椅子へ腰を下ろした。
エドワードだけが二人の反応を見比べた。
ノアは、名前とセレナの顔を交互に見た。
「この人が……ポエッペ」
若いノアでも名前は知っている。
だが映像資料の中の伝説と、同じ大会へ出場する現役選手では、意味が違った。
ベインズが説明する。
「出場は正式決定だ。昨日の夕方、本人が東辰協会へ意思を伝えた。理由は公表されていない」
グレイヴが鼻を鳴らした。
「理由など、どうせ大したものではあるまい」
セレナが静かに言った。
「フボヤマが三つ勝ったから」
全員の視線が集まる。
「たぶん、それだけよ」
「根拠は?」
「そういう人だから」
セレナは画面から目を逸らさなかった。
数秒後、彼女は飲み物を机へ置いた。
音を立てないように置いたつもりだったが、器の底がわずかに鳴った。
グレイヴがその手元を見る。
セレナは気づき、笑おうとした。
「平気よ。もう何年も前のことだもの」
グレイヴは答えなかった。
当時、セレナはルーキーだった。
飛ぶ種族であるハーピーとして、風の変化には誰より敏感だった。
人間のコーチが計測機器を確認する前に、気流の変化を言い当てた。高低差のあるコースでも、ボールがどこへ流されるかを直感的に理解できた。
アルヴァリア国内では天才と呼ばれた。
異種族でありながら、アルヴァリアの育成制度が生み出した新時代の選手。
権威層はそう宣伝した。
その年、セレナは迷いの森杯へ出場した。
森の霧、樹木の重なり、反響する音、足元の感触。
普段なら助けとなる感覚が、あの森では情報を送り込みすぎた。
右から風が来ているように感じる。
だが、葉は別の方向へ揺れている。
低い位置と高い位置で空気が違う。
ボールを打った瞬間、予想していたものと違う流れが現れる。
迷いの森は、セレナの感覚を否定しなかった。
むしろ、すべてを肯定した。
感じ取った情報のどれもが正しい。
正しい情報が多すぎて、何を選べばよいのか分からなくなった。
それでも若かったセレナは、自分なら立て直せると思っていた。
そしてアトラス・クラウンへ出場した。
初日の組み合わせは、セレナ、グレイヴ、ポエッペ。
アルヴァリア本国からは、期待を込めた通信が何度も届いた。
かつてポエッペに敗れた先輩の雪辱を果たせ。
アルヴァリアの技術が、怪物の気まぐれに劣らないことを示せ。
グレイヴも若かった。
当時から安定感はあったが、現在ほど徹底して安全策を選ぶ選手ではなかった。
セレナは、自分の風読みがポエッペに通用するか試したかった。
ポエッペは銀色の仮面をつけて現れた。
挨拶は短かった。
練習場では、ほとんど同じ球を打たなかった。
低い球。
高い球。
右へ逃がす球。
風へぶつける球。
フォームも、振り幅も、立ち方も違う。
セレナには、すべてが無秩序に見えた。
そして試合が始まると、ポエッペは首位へ立った。
アトラス・クラウンの初日。
コース側が選手の弱点を探し、条件を揺らし、判断の遅れを罰する一日。
ポエッペは、それを難しく考えているようには見えなかった。
あるホールで、セレナは風を左から感じた。
木々の上部も左から揺れていた。
だがポエッペは、風とは反対側へ球を出した。
打球は一度大きく流され、途中で押し戻されるように曲がり、グリーンの中央へ落ちた。
セレナは理解できなかった。
次のホールでは、ポエッペは風に逆らわず、球を遠くへ運ばせた。
その次は、風があるにもかかわらず、風を無視したような低い球を打った。
一貫性がない。
なのに、すべて正しい。
セレナは自分の感覚を疑った。
迷いの森で混乱していた判断が、さらに深く沈んだ。
感じたものを信じれば外れる。
疑えば、反応が遅れる。
ポエッペを見れば見るほど、自分が何を見ているのか分からなくなった。
グレイヴも攻めた。
ポエッペの距離へついていこうとし、普段なら避ける場所へボールを運んだ。
一度は成功した。
二度目も成功した。
三度目に大きく崩れた。
その日の終盤、グレイヴは理解した。
ポエッペのゴルフは、追いかけるものではない。
同じ場所へ立とうとすれば、自分の足場から先に失う。
ポエッペが初日首位で終えた時、セレナは自分のスコアすらよく覚えていなかった。
覚えていたのは、銀色の仮面と、湖面でも眺めるように打球を見送る横顔だけだった。
現在の会議室。
セレナは腕を組んでいた。
「迷いの森を飛ばすようになったのは、ポエッペのせいだけじゃない。私の判断よ」
「分かっている」
グレイヴが言った。
「だが、あの時のお前は壊れていた」
「ずいぶん直接的ね」
「今さら飾る話でもない」
セレナは小さく息を吐いた。
「そうね」
アトラス・クラウン後、セレナは練習場でまともに球を打てなくなった。
風がない屋内でも、風を探した。
機械が示す数値を信用できず、自分の羽毛の感覚も信用できなかった。
打つ直前に何度も構えを解いた。
コーチの言葉も、本人の感覚も、すべてが雑音になった。
復帰までには長い時間がかかった。
今では、アグナス杯終了後に迷いの森を回避し、直接アトラスへ向かう。
逃げではない。
自分の感覚を守るための年間設計だった。
それでも、ポエッペの名前を見れば身体が先に反応する。
ノアが遠慮がちに尋ねる。
「ポエッペは、セレナさんに何か言ったんですか」
「何も」
セレナは答えた。
「だから困るのよ」
「何も?」
「挑発もされていない。見下されてもいない。試合後に、私の羽がきれいだと言われたくらい」
「それだけですか」
「それだけ」
ポエッペはセレナを壊そうとしなかった。
競技の中で圧倒的な差を見せただけだった。
だからセレナは、怒りの向け先すら持てなかった。
通信端末が鳴った。
本国からの緊急会議だった。
画面に映ったのは、王立ゴルフ評議会の幹部、競技省の官僚、スポンサー企業の代表。そしてアルヴァリア権威層の中でも、人間ゴルフの復権を強く主張する老人たちだった。
宿の木造会議室に、王都の硬い空気が流れ込む。
中央に座る評議会副議長、サー・オルドリッジが口を開いた。
「状況は把握しているな」
ベインズが答える。
「ポエッペの出場についてですね」
「東辰側から事前の打診はなかったのか」
「推薦枠の選考は東辰側の権限です。本人の意思表明が昨日だったと聞いております」
別の幹部が不快そうに言う。
「世界大会への参加を、前日まで決めない選手などいるのか」
グレイヴが小声で呟いた。
「いるから困っている」
ベインズは聞こえなかったふりをした。
オルドリッジは続ける。
「ポエッペが加わることで、フボヤマの優勝確率は下がる」
一瞬、会議室が静かになった。
発言だけを見れば、アルヴァリアにとって好都合なはずだった。
今年、フボヤマは四大大会三冠。
アルヴァリア本部は、これ以上フボヤマへ勝利を積ませるべきではないと考えている。
東辰大会でポエッペが勝てば、フボヤマの連勝は止まる。
だがオルドリッジの表情には、歓迎の色がなかった。
「しかし」
彼は言った。
「ポエッペに勝たせることも、我々の利益にはならない」
エドワードが眉を寄せる。
「では、何を求めておられるのですか」
「アルヴァリアの選手が勝つことだ」
あまりにも当然のように返された。
エドワードは黙った。
別の評議員が補足する。
「フボヤマの連勝を止め、同時にポエッペの復帰を印象づけない。それが最善だ」
グレイヴの視線が冷たくなる。
「簡単に言う」
「君には期待している、アイアンフォルド」
「私はアトラス・クラウンを終えたばかりだ」
「全員同じ条件だ」
「ポエッペは違う。今年は弓を引いていた」
画面の向こうで、何人かが不快そうに顔を動かした。
グレイヴは構わず続ける。
「フボヤマ、ルシウス、ゼファル、我々は年間を通して戦っている。ポエッペはこの大会へ疲労を残していない。しかもホルポラは奴の庭だ」
「だからこそ、アルヴァリアの技術体系が問われる」
「技術体系は、疲労を消す魔法ではない」
場が硬直した。
セレナはグレイヴを横目で見た。
以前の彼なら、本国にここまで明確には言わなかった。
ポエッペとの試合以降、グレイヴは自分のゴルフを変えた。
無理に相手の強みへ踏み込まない。
不可能な要求に合わせて、自分の土台を崩さない。
それはコース上だけの話ではなくなっていた。
オルドリッジは次にセレナを見た。
「ウィンドフェザー。君はポエッペと競技経験がある」
「あります」
「風の読み合いでは、君が最も対抗できるはずだ」
セレナは返事をしなかった。
「過去の敗戦を克服する機会でもある」
その言葉に、グレイヴが顔を上げた。
ベインズも即座に口を挟もうとした。
だが、その前にセレナが話した。
「私は、ポエッペと同じ読み方をしません」
「以前は彼女を意識しすぎたと聞いている。ならば今回は――」
「違います」
声は静かだった。
「以前の私は、彼女が見えているものを見ようとしました。でも、あの人と私は違う」
「同じ感覚型の選手ではないのか」
「本国の資料では、そう分類されているのでしょうね」
セレナの翼がゆっくり広がり、すぐに戻った。
感情が表へ出そうになる時の癖だった。
「私は風を読みます。ポエッペは、風だけを読んでいない。たぶん本人にも、何を読んでいるのか説明できない。あれを基準にすれば、誰でも自分を見失います」
「では、勝てないと言うのか」
「いいえ」
セレナは画面を真っ直ぐ見た。
「私のゴルフで戦うと言っています」
会議室の隅で、ノアがわずかに目を見開いた。
セレナは続ける。
「私は迷いの森へ行きません。それを臆病だと言う人もいる。でも、私はもう、自分を壊してまで本国の物語を演じるつもりはありません」
画面の向こうの老人の一人が口を挟む。
「君はアルヴァリア代表だ」
「ええ。だからこそ、勝つための準備をしています」
「祖国の威信も背負っている」
「背負えます。ただし、過去の誰かの敵討ちは背負いません」
今度こそ、完全な沈黙が落ちた。
ポエッペに心を折られた旧王者。
その選手を英雄視する権威層。
若き日のセレナとグレイヴへ押しつけられた復讐。
セレナは、その連鎖をここで切った。
エドワードが口を開いた。
「本国の求める結果は理解しました」
オルドリッジが彼を見る。
「ならば頼むぞ、ハースト。アトラスでは人間最上位だった。東辰は特殊環境ではない。人間にも十分勝機がある」
「あります」
エドワードは認めた。
ウメリ湖国際オープンは、人間が戦えないコースではない。
飛距離だけで決まらず、極端な高地でもなく、深い森でもない。
正確なゴルフが報われる。
だが、エドワードは条件を付けた。
「ただし、フボヤマを止めるためにポエッペを利用し、ポエッペを止めるために我々を利用する。そのような整理では、現場は動けません」
「何が言いたい」
「私たちは全員に勝つために出ます」
エドワードは淡々と話した。
「フボヤマだけを狙いません。ポエッペだけを警戒もしません。ルシウスも、ゼファルも、朝霧も出場する。誰か一人を国家の敵と見なして戦えば、このコースでは判断を誤るでしょう」
「精神論か」
「競技の話です」
エドワードの声には、アトラス・クラウンを戦い抜いた後の硬さがあった。
「ウメリ湖は、無理をしなければ良いスコアを出せる。しかし優勝を狙って余計なものを背負えば、わずかな判断のずれが積み重なる。敵を増やせば増やすほど、勝利から遠ざかります」
画面の向こうの人々は、完全には納得していなかった。
だがアトラス・クラウン8位、人間最上位という結果が、エドワードの言葉へ以前にはなかった重みを与えていた。
会議の最後に、評議会から具体的な指示が下された。
ポエッペの過去映像を再解析すること。
特にウメリ湖での打球、湖風への対応、上空気流を利用したショットを重点的に調べること。
セレナとグレイヴの過去の同組映像も使用する。
その瞬間、セレナの表情が固まった。
ベインズはすぐに答えた。
「映像解析は行います。ただし、セレナ本人への強制視聴はさせません」
「経験者を外す理由はない」
「医療班の判断です」
医療責任者が頷いた。
実際には、その場で初めて決めたことだった。
それでも、誰も訂正しなかった。
オルドリッジは不満そうだったが、最終的には了承した。
通信が切れる。
画面が暗くなった。
宿の外から、湖畔を走るケンタウロスの足音が聞こえた。
遠くで鐘が鳴っている。
ノアが最初に口を開いた。
「本当に、戦争みたいですね」
グレイヴが椅子へ深く座り直した。
「アルヴァリアにとってゴルフは、ときどき戦争より面倒だ」
「戦争なら、勝つ相手は一つだからね」
セレナが皮肉っぽく笑う。
「今回はフボヤマに勝て、ポエッペにも勝たせるな、ルシウスも警戒しろ、ゼファルも復調している。ついでに疲労は残すな。完璧でしょう?」
ノアは困ったように笑った。
エドワードは暗くなった画面を見ていた。
「ポエッペが出ることで、一つだけ良いことがある」
グレイヴが尋ねる。
「何だ」
「本国が、フボヤマだけを見ていられなくなった」
セレナは少し考え、頷いた。
確かにそうだった。
アルヴァリア権威層は、フボヤマの年間グランドスラムを阻止することへ集中していた。
その視界へ、過去の亡霊が飛び込んできた。
しかも本人は、アルヴァリアの都合など何も知らず、気にもしていない。
弓の世界大会を制した後で、フボヤマが三冠を取ったと知り、
せっかくだから戦ってみよう。
ただ、それだけで戻ってきた。
グレイヴは立ち上がった。
「練習へ行く」
「もう?」とノアが言う。
「ポエッペが出るからではない」
グレイヴは入口で振り返る。
「今日は刻む距離を確認する予定だった。それを変えないために行く」
セレナが笑った。
今度は、無理に作った笑顔ではなかった。
「本当に、あなたらしくなったわね」
「奴のおかげだとは言うな」
「言ってないでしょう」
「顔に出ている」
グレイヴが出ていく。
エドワードも資料を持って立ち上がった。
ノアはセレナの横へ残った。
「大丈夫ですか」
セレナは窓の外を見た。
ウメリ湖の上には、薄い雲が流れていた。
地上の木々はほとんど動いていない。
だが高い位置では、風向きが少し違う。
昔なら、その違いをすべて理解しようとした。
今は違う。
自分が必要とする風だけを選ぶ。
「大丈夫」
セレナは答えた。
「今度は、あの人のゴルフをしようとは思わないから」
同じ頃。
ホルポラ郊外の古い弓場で、ポエッペは競技用の長弓を片づけていた。
仮面はまだ着けていない。
職員が遠慮がちに声をかける。
「本当に、ウメリ湖国際オープンへ出るのですか」
「はい」
「ゴルフの練習は?」
ポエッペは少し考えた。
「明日からします」
「大会まで、あまり日がありませんが」
「弓もゴルフも、飛んでいくものを見る競技でしょう?」
職員は、たぶん違うと思った。
しかし世界大会優勝者に言う勇気はなかった。
ポエッペは弓場の向こうに見える山を眺める。
「フボヤマさん、三つ勝ったそうですね」
「国中、その話題です」
「そうですか」
「年間グランドスラムが懸かっています」
「それは、次の大会でしょう?」
ポエッペは不思議そうに首を傾けた。
「ここでは、ウメリ湖で一番上手な方が勝つだけです」
それから、少し楽しそうに笑う。
「久しぶりに、見てみたくなりました」
「何をですか」
「フボヤマさんが、今はどんな球を打つのか」
世界が歴史を見つめる中、ホルポラの怪人は、ただ一人の選手の新しい球筋に興味を持っていた。
その気まぐれが、アルヴァリア選手団の穏やかな朝を終わらせた。
次回:
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