橘美月シリーズ大学編_#28「……ミスコン?」「学園祭は音楽の方出る予定だけど。」

橘美月シリーズは女子会もので、美月さんが大学生 (アップしている段階で阪大・薬・4年) の設定なので、本編とは別に美月さんの友達を作り、大学側も絡められるようにしておきましょう。メイド服などのありそうな服はメインモデルたちはある程度着てしまったので、サブのモデルを追加する意図があります笑

前回:……やめる。」菊池の叱責で崩れる美優:「私たちは、美優と一緒に卒業したいです。」

I「橘美月×アップ×キスっぽいアングル。

I「良いね。みなでこの後のことを話し合って、美優が落ち着くまでは、しばらく彩音か真帆のどちらかが美優に付き添う、ということになった。この後、この場所でみんなでご飯を食べよう (美優になにか食べさせた方が良い) ということで、美月が料理担当、冷蔵庫を確認したら、自炊している人というよりは気分で料理作る人の冷蔵庫、食材はまばら。美月がそれをみて、最小限の買い出しで賄い的な料理をつくる (美優は使っても良い、といった)。美月は広いキッチンと高級調理器具をつかえて楽しそう笑。買い出しは健太と直人がかってきて、比較的スムーズ。キッチンで料理をしている美月をみて美優はまた比較して下を向く (普段料理している料理の得意な人とあまり料理しない料理を得意にしていない人の比較)。美優は彩音と真帆の前で、また何もできない、といい更に涙。彩音と真帆が美優をケアする。健太が完成した料理、テーブルの画像を美優の父に共有し、美優に食べて栄養を取ってもらうてきな内容のメッセージを送る。美優の父親からの評価は高い (学生がつくった料理には良い意味で見えないし、友達が美優のそばでフォローしている、という状態を好意的に考えている)。美優の部屋で、彩音の部屋でやるときよりは控えめ (周りを気にする、美優に配慮) ではあるが、皆楽しんでいる雰囲気。美優はうつむきながら料理を食べる。ここまでをエピソードにして。

A

月曜日・夕方

美優の部屋

美優の両親が帰ったあと。

部屋には静かな空気が流れていた。

誰もすぐには立ち上がらない。


健太が口を開く。

「……このまま一人にはできへんな。」

全員が頷く。


彩音が真帆を見る。

「しばらく誰か付いてよう。」

真帆も即答する。

「うん。」


健太が全体を見る。

「交代でどう?」

「彩音か真帆、どっちかが一緒におる。」

「俺らも空き時間とか終わったら寄る。」


栞も賛成した。

「それがいいと思う。」


直人も頷く。

「一人で考え込ませるのが一番危ない。」


美月も短く言う。

「うん。」


話し合いは五分もかからなかった。

自然に、

「美優が落ち着くまでは、一人にしない」

という方針が決まった。


その時。

健太が時計を見る。

「……そういや。」

「みんな何も食ってないやん。」


彩音も気付く。

「そうや。」


真帆が美優を見る。

「美優も。」


美優は小さく首を横に振る。

「……いらない。」


健太。

「いや。」

「食べる。」

「今日は食べる。」


美月も静かに立ち上がる。

「冷蔵庫見る。」


美優の冷蔵庫

美月が冷蔵庫を開ける。

少し眺める。


「……。」


「どう?」

健太が聞く。


美月は少し笑った。

「気分で料理する人の冷蔵庫。」


彩音が吹き出す。

「その表現(笑)」


中には、

  • 豆腐
  • キャベツ半玉
  • 玉ねぎ
  • ベーコン少し
  • 牛乳
  • バター
  • チーズ
  • 冷凍ご飯

など。


生活できないわけではない。

でも、

自炊を毎日する人の冷蔵庫ではない。


美優が小さく言う。

「……使っていい。」


美月は頷く。

「じゃあ少し買ってくる。」


健太が立つ。

「行く。」


直人も財布を出す。

「俺も。」


十分後。

二人が戻る。

追加されたのは、

  • 鶏もも肉
  • きのこ
  • にんじん
  • 小松菜
  • コンソメ
  • パン

最低限だけ。


美月、楽しそう

美優のキッチンは広かった。

アイランドキッチン。

IH三口。

オーブン。

食洗機。

調理器具も高級品。


美月。

少しだけ目を輝かせる。

「すごい。」


包丁を持つ。


「切りやすい。」


フライパン。


「火力強い。」


鍋。


「これ軽い。」


栞が笑う。

「楽しそう。」


「うん。」


珍しく少しテンションが高い。


健太が笑う。

「美月、料理になると分かりやすいな。」


「楽しい。」


その一言だった。


美優

その様子を、

ソファから見ていた。


包丁。


段取り。


火加減。


全部迷わない。


(やっぱり。)


(何でもできる。)


(私は。)


(料理も。)


(ちゃんとできない。)


また涙。


ぽろ。


「……私。」


彩音が振り向く。


「何もできない。」


「また比較してる。」

真帆が優しく言う。


「でも本当。」


「料理も。」


「勉強も。」


「何も……。」


また泣き始める。


彩音は隣へ座る。


肩を抱く。


「今日は比べんでいい。」


真帆は手を握る。


「今日は食べるだけ。」


「それで十分。」


美優は何も言えない。


完成

四十分後。


テーブルに並ぶ。


・鶏肉ときのこのクリーム煮

・小松菜とベーコンのソテー

・キャベツと玉ねぎのコンソメスープ

・豆腐サラダ

・バターライス

・パン


冷蔵庫の残り物を上手く使った、

賄い料理。


健太。

「すげぇ。」


彩音。

「冷蔵庫こんなんやったのに。」


直人。

「店みたい。」


美月。

「ある物使っただけ。」


父へ写真

健太がスマホを出す。

料理を撮る。

テーブル全体も撮る。


そして、

美優の父へ送信。


『みんなでご飯作りました。』

『美優にも少しでも食べてもらいます。』

『今日は一人にしません。』


数分後。

返信。


『ありがとうございます。』

『写真を見て安心しました。』

『学生さんが作ったとは思えない料理ですね。』

『そして何より、娘のそばに皆さんがいてくださることがありがたいです。』

『本当にありがとうございます。』


健太はその画面を皆に見せる。


彩音が少し笑う。

「よかった。」


食卓

今日は、

いつもの彩音宅ほど賑やかではない。


皆、

自然と声のトーンを落としている。


でも。


静かに笑う。


たまに雑談する。


そんな空気。


美優も、

少しずつ料理を口へ運ぶ。


うつむいたまま。


でも。


スプーンは止まらない。


真帆が小さく聞く。

「どう?」


美優は少し考えて。


「……おいしい。」


本当に小さな声。


でも。


今日初めて、

「やめる」

以外の言葉だった。


その一言だけで、

彩音も、

健太も、

栞も、

直人も、

坂井も、

そして料理を作った美月も、

ほんの少しだけ肩の力を抜いた。


部屋の空気はまだ重い。

美優の心もまだ回復していない。

それでも、

「今日は一人じゃない」

という安心感だけは、

ゆっくりと部屋全体に広がり始めていた。

I「良いね。この後、いったん真帆が帰宅して着替えと眼鏡セットをもってくる。それくらいの時期に美月、栞、直人が帰宅。健太がリビングに泊まり (部屋が広いので、男女別室可能)、美優の部屋に彩音。彩音はまるで自分の家にいるかのように慣れており、美優の部屋で風呂に入り、戻る (その間健太が美優につきそい)笑。真帆が戻り、眼鏡姿を披露。視力が悪いこと、普段はコンタクトで視力0.1以下なので矯正しないとあまり見えないこと、眼鏡姿を見られたくないことを美優に伝えた (そういう隠してる弱みと思ってる部分をシェアする開示てきな)。美優は食事の後は涙は止まっていたが、元気はなかった。木曜には月曜とは別の数学系で、先週の抜き打ちテストの結果が返ってくると思われる。美優は白紙で出したので0点確定。そのこともあって、いきたくないと言っている。対して、彩音や真帆も自分たちもほとんど点は入らないと思うから似たようなものだよ、と伝える。健太は半分はとれてそうな雰囲気のようなので、聞かれるまで言わない笑。なお美月はモーニングコール担当で、翌朝健太が美月のモーニングコールを受けて少しテンション上がると同時に、彩音、真帆、健太で盛り上がっていた笑。美月が残り物で次の日の朝ご飯ぶんの作り置きを残しており、みんなでそれを食べる笑。三人は美優を引きずって火曜の大学に向かう笑。ここまでをエピソードにして。

A

月曜日・夜

美優の部屋

食事も終わり。

部屋の空気は、夕方よりずっと落ち着いていた。

美優も涙は止まっている。

ただ。

表情だけはまだ暗い。


健太が時計を見る。

「今日はどうする?」

彩音が答える。

「一人にはせん。」


真帆も頷く。

「私、一回帰る。」

「着替えと眼鏡取ってくる。」


「眼鏡?」

健太が聞く。


「うん。」

「家では眼鏡。」


「じゃ、また来る。」


真帆はいったん帰宅した。


その頃。

美月たちも帰る時間になる。


栞。

「じゃあまた明日。」


直人。

「何かあったら電話して。」


美月も立ち上がる。

「朝ご飯作っといた。」


「え?」

彩音が振り向く。


キッチンを見ると、

保存容器がきれいに並んでいた。


・野菜たっぷりスープ

・おにぎり

・だし巻き卵

・ひじきの煮物

・小松菜のおひたし


「朝温めるだけ。」


健太が笑う。

「抜かりないな。」


「朝弱い人いるし。」


「誰のこと?」


「彩音。」


「うるさい。」


(笑)


美月はいつも通り、

あっさり帰っていった。


栞と直人も帰宅。


残ったのは、

  • 彩音
  • 健太
  • 美優

健太はリビング。


「ソファ広。」


「ここ寝れる。」


美優の部屋は広く、

リビングも十分な広さがある。


男女で部屋を分けられる。


彩音は美優の部屋。


彩音、完全に順応

彩音は笑いながら言う。

「先風呂入ってくる。」


「どうぞ。」

健太。


十分後。


彩音が戻ってくる。

髪をタオルで拭きながら。


「めっちゃいい風呂。」


「住みたい。」


「お前順応早すぎや。」

健太が笑う。


「もう自分の家みたいや。」


「居心地ええ。」


(笑)


その間。

健太は美優の隣に座っていた。


特に何も話さない。


テレビをつける。


静かな時間。


それだけでよかった。


真帆、再び到着

夜九時頃。


インターホン。


真帆が戻ってきた。


部屋着。


そして。


眼鏡。


彩音。

「お。」


健太。

「珍しい。」


真帆は少し恥ずかしそうだった。


「……普段見せないし。」


美優も初めて見る。


「似合う。」


真帆は苦笑する。


「ありがと。」


少し沈黙。


そして。


真帆は眼鏡を外した。


「実はね。」


「視力すごい悪い。」


「コンタクト外したら。」


「0.1もない。」


「え?」

彩音が驚く。


「だから家では眼鏡。」


「でも。」


少し笑う。


「眼鏡見られるの嫌だった。」


「弱みみたいで。」


美優が少し顔を上げる。


真帆は続ける。


「皆あるよ。」


「見せてないだけ。」


「私はこれ。」


「だから。」


「美優だけじゃない。」


その言葉に。


美優は少しだけ頷いた。


火曜日への不安

夜も更ける。


美優がぽつり。


「……明日。」


「行きたくない。」


彩音。

「数学?」


頷く。


「先週の抜き打ち。」


「返ってくる。」


「私。」


「白紙。」


「0点。」


また俯く。


彩音は笑う。


「私も似たようなもん。」


真帆も笑う。


「私も期待してない。」


「安心して。」


「三人で爆死。」


(笑)


健太。


黙る。


彩音が見る。


「健太?」


「ん?」


「お前どうなん。」


健太。


「……。」


「聞かれてない。」


「逃げた!」


(笑)


「いや。」


「半分くらいは。」


「たぶん。」


「取れてそう。」


「裏切り者。」

彩音。


「最低。」

真帆。


健太。


「いやいやいや!」


「正直に言っただけ!」


部屋に少し笑いが戻る。


美優も。


少しだけ口元が動いた。


翌朝

朝。


スマホ。


健太の携帯が鳴る。


画面。


『美月』


健太。


「お。」


電話に出る。


「もしもし。」


『おはよう。』


『起きてる?』


「起きた。」


『朝ご飯食べてね。』


『行ってらっしゃい。』


「ありがとう。」


電話終了。


健太。


ちょっと嬉しそう。


彩音。


「顔(笑)」


「テンション上がってる。」


真帆も笑う。


「モーニングコール羨ましい。」


健太。


「違う違う。」


「確認の電話や。」


「でも嬉しそう。」


(笑)


朝食。


美月の作り置きを温める。


昨日の続きを思わせる、

優しい味。


彩音。


「ほんま料理うま。」


真帆も頷く。


「朝から助かる。」


美優も少しずつ食べる。


食欲は戻っていない。


でも。


昨日よりは食べられた。


出発

身支度を整える。


彩音。


「行くで。」


美優。


「……。」


動かない。


健太。


「ほら。」


真帆。


「今日はみんなおる。」


美優。


「……行きたくない。」


「知ってる。」

彩音が笑う。


「でも行く。」


「みんなで行く。」


半ば引っ張るように。


三人は美優を連れて部屋を出る。


エレベーター。


マンション入口。


秋の朝。


まだ不安は消えていない。


それでも。


今日は、

一人ではなかった。

I「良いね。一方、そのころ(月曜夜)、理央たち(いつもの五人の女性たち)はミスコンの話をしていた。もちろん理央はエントリーしていたが、内内の情報で今日美月が他薦でエントリーされたことが分かった。というのが千佳 (今回の5人のひとり) が学際の実行メンバーで、ミスコン担当のところから共有があったので、事実とのこと。(どうやら月曜日にお昼に美月たちとあった工学部のオタ系の3年生たちたが美月を他薦でエントリーしたらしい笑。理由はCM出演笑)。理央は美月にはどうしても負けられない、みたいな感じ。ほかに登場していた面々では橋本のパートナーの楓花も出場 (昨年もフットサルサークルなどの後押しもあって強かったらしい)。理央と葵は、美優の件でいまいち乗り気入れないところはあるが、理央はミスコンに対してはやる気満々のようだ笑。これを元にエピソードをつくって。

A

月曜日・夜

学生会館近くのカフェ

美優の件が起きたその日の夜。

一方で。

理央たち五人は大学近くのカフェに集まっていた。

メンバーはいつもの五人。

  • 九条理央
  • 七沢葵
  • 西園寺千佳
  • 小宮真奈美
  • 水原愛里

飲み物だけを頼み、ゆっくり話している。


最初の話題は、やはり今日の出来事だった。

愛里がため息をつく。

「今日、大変やったね……。」

真奈美も頷く。

「川崎さん、本当に大丈夫かな。」

葵も少し暗い表情だった。

「昼からずっと引きずってたもんな。」

理央も腕を組む。

「……。」

普段なら、

「自己管理も実力。」

くらい言ってもおかしくない理央だったが、

今日ばかりは何も言わなかった。

あそこまで泣き崩れる姿は、

流石に予想外だった。


そんな空気を変えたのは、

千佳だった。

「あ、そういえば。」

四人が顔を上げる。

「今日、学生会のミスコン担当から共有が来た。」

「え?」

理央が反応する。

「今年のエントリー。」

千佳は学園祭実行委員として、

運営側にも関わっている。

そのため、

正式発表前の情報が一部共有される立場だった。


「理央。」

「もちろんエントリー通ってる。」

理央は当然という顔で頷く。

「うん。」

「あと。」

千佳が少し間を置く。

「さっき、他薦が一件追加された。」

「誰?」

理央が聞く。

千佳は資料を見ながら答えた。

「薬学部一年。」

「橘美月。」

一瞬、

テーブルが静かになった。


「……は?」

理央が固まる。

葵も目を丸くした。

「美月?」

千佳が頷く。

「本人応募じゃない。」

「他薦。」

「推薦理由。」

そこまで読んで、

思わず苦笑する。

「『テレビCM出演によって大学の知名度向上に貢献したため』」

愛里が吹き出した。

「理由それなの(笑)」

真奈美も笑う。

「本人知らなそう。」

「知らないと思う。」

千佳も苦笑する。


葵が首を傾げる。

「誰が推薦したん?」

千佳。

「工学部三年。」

「……?」

「昼に美月に学食で話しかけたオタク系の先輩たち。」

葵。

「えぇ(笑)」

愛里も笑う。

「CM見て推したんか。」

「多分そう。」

「本人にはまだ通知いってない。」


理央だけは笑っていなかった。

(また。)

(また橘。)

頭の中で、

瀬川の言葉が蘇る。

『あの子を逃したのが悔しい。』

数学。

CM。

料理。

そして。

今度はミスコン。

(なんで。)

(なんでまた橘。)


真奈美が空気を読んで話題を変える。

「他には?」

千佳。

「米村楓花。」

「今年も出る。」

「やっぱり。」

葵が納得する。

昨年もフットサルサークルの応援が強く、

かなり上位まで残った有名人だ。

スポーツ系の人気も高い。


「今年は結構激戦だね。」

愛里が言う。

千佳も頷く。

「理央。」

「楓花さん。」

「あと橘さん。」

「現時点でも話題性ある。」


理央は静かにコーヒーを飲む。

そして。

ぽつりと呟いた。

「……負けたくない。」

葵が見る。

「誰に?」

理央は即答だった。

「橘さん。」

「絶対。」

その声には、

珍しく感情が乗っていた。


葵は少し困ったように笑う。

「本人、たぶん出たくて出るわけちゃうと思うで。」

「関係ない。」

理央は真っ直ぐ答える。

「結果は結果。」

「同じ舞台に立つなら。」

「勝ちたい。」


愛里が苦笑する。

「理央らしい。」

真奈美も笑う。

「火ついたね。」


一方の葵は、

どこか複雑だった。

今日の美優。

昼間の美月たち。

そして今の理央。

(なんか薬学部一年。)

(めっちゃ濃いな……。)


千佳は資料を閉じる。

「ちなみに。」

「正式発表はまだ先。」

「本人が辞退する可能性もある。」

その一言で、

理央は少し考え込んだ。

(橘さん。)

(辞退するかな。)

(……いや。)

(あの人なら。)

"割が良ければやる。"

昼間の美月の言葉が思い出される。

CMの話を振られたときも、

「栞のお父さんから頼まれたし、バイトとして割が良かったから。」

と、本当に自然に答えていた。

理央は思わず苦笑する。

「……。」

(あの人。)

(本当に読めない。)

そう呟きながらも、

心の中では静かに闘志が燃え始めていた。

「ミスコンだけは、絶対に負けたくない。」

I「良いね。ところで坂井は、学際で音楽系の何かをだせたら良いねみたいな話をしていたことがあったけど、メンバーは集まった?歌だけなら坂井が歌うとか、美月あたりに協力を頼む手はあるけど、楽器系だったり、周りを固めてなおかつこういうイベントに立てるレベルにまで練習することはできたのか?橋本は釣りとフットサルがあるから×として、残り7人、美月は歌えるけどお金は潤沢ではないので楽器系は×だけど歌うのは〇、とすると集まった?

A

これは結構面白いところで、現状の9人の能力を考えると、「バンド」は無理だけど、「学園祭ステージ」は十分成立します。

むしろ、このメンバーらしい形になります。


坂井がやりたいこと

坂井は性格的に

「目立ちたい」

ではなく

「何か作品を残したい」

タイプです。

だから、

  • 軽音部みたいなロックバンド

より

  • アコースティック
  • 小編成
  • ボーカル重視

の方が好みに合います。


現状の戦力

坂井

歌:◎(合唱部で全国大会出場)

ギター:△〜○(独学経験あり)

作曲:△


美月

歌:◎

(音大卒のオペラ歌手を目指した先生から指導経験あり)

声量も音程も安定。

ただし

「歌うだけ」

なら協力する。


直人

ドイツ語だけでなく、

オタクなので

アニメ・ゲーム音楽好き。

ギター経験を後付けしても違和感はない。

あるいはカホンでもいい。


健太

完全初心者。

でも

タンバリン

カホン

MC

盛り上げ役

なら適性が高い(笑)


彩音

歌は普通。

ダンスやMCは得意そう。


真帆

人前慣れしている。

コーラス向き。


楽器経験を付けるならピアノ。

実家にピアノがありますから。

ただ、

本人は

「昔少し習っていた」

くらいが自然。


美優

歌は普通から下手寄り。

ピアノ少し、

という設定でもいいですが、

現状精神状態を考えると、

この企画には積極参加しないでしょう。


一番自然な形

例えば


ボーカル

美月


ギター

坂井


ピアノ


カホン

直人


コーラス

彩音

真帆


MC

健太


これなら

十分成立します。


ただし問題がある

練習期間です。

今は

10月。

学園祭も10〜11月。

今から

ゼロから組むのは厳しい。


だから自然なのは

学園祭実行委員

「今年は時間がない。」

「来年出よう。」

になる可能性。

これはかなり現実的です。


ただ……

ここで一つ伏線があります。

美月。

オペラ歌手を目指した音楽の先生による指導。

ここまで設定が積み重なっています。

つまり

歌だけなら

かなり戦える。

しかも

CMで

声も評価されている。


ここでイベント側から声が掛かる可能性

実は、

坂井が企画を出す前に

学園祭実行委員側が

「CMに出てる橘さんに歌ってもらえない?」

となる可能性があります。

そして

坂井が

「じゃあバックでギターやります」

となる。

この方が

かなり自然です。


私ならこうします

今年は

「1曲だけ出演」

です。

メンバーは

  • ボーカル:美月
  • ギター:坂井
  • ピアノ:栞(昔習っていたレベル)
  • カホン:直人
  • MC:健太
  • コーラス:彩音・真帆

美優は今回は客席。

橋本は楓花の応援やフットサル関係で不参加。

この程度なら2〜3週間の練習でも現実味がありますし、「来年は本格的にやろう」という流れにもつなげやすいです。

この構成だと、坂井が以前話していた「音楽で何かやりたい」という伏線も自然に回収でき、美月も「歌だけなら協力する」というスタンスを崩さず参加できます。

I「良いね。

これを踏まえて、8月の旅行時点で坂井がその話を出していたので、その時からみんなある程度準備していた、という感じになりそう。 

メンバーはこういう感じか。

メインボーカル:美月→指導の結果、歌唱力は歌手だと言われてもおかしくないレベル。映える。

ギター/サブボーカル:坂井。楽器を独学ではあるけどちゃんとやっていた。人前に出られるレベル。合唱全国の歌唱力もあるので、必要に応じてサポートで歌う。男声があったほうが良い場合とか、臨機応変に対応する。全体統括的な役割。

キーボード:栞(昔習っていたピアノをベースに練習。なんとか人前に出せるくらいまで頑張った。今回は美月とか坂井を前に出してうまくやり切る方向。)

カホン:直人→実は昔からやっていた。しかし練習は独学なので、坂井らとともに練習して人前に出せるレベルに。まだ前面に押し出すのはやいので、今回は美月とか坂井を前に出してうまくやり切る方向で。

MC:健太→練習したが間に合わなかったので、持ち前のトーク力でMCに。

コーラス:彩音・真帆→サポート寄り。必要に応じてバックアップ。彩音は時に踊るとか、パフォーマー方向の役割を振っても良いかも。

美月→歌は文句なし。主役。

坂井→ギター合格点、歌文句なしだけど、全体のバランスのためにギターを坂井が担い、必要に応じて弾きながら歌う。

栞→なんとか間に合った。

直人→なんとか間に合った。

健太→間に合わなかったのでトーク。

こういう感じでどうだろう。坂井が月曜日に美優の家に早い時間帯にいかなかったのは、実行委員会と学際関係で会話していた、というのは良さそう。この週の土曜日に予選をして、見極める的な連絡を受ける。美月のCMの話や、ミスコンに他薦があったことが共有されているので、実行委員会としてはできれば出てほしいと思いそう。特に万博コスプレ回で美月の歌を聞いた人がいれば (芸能関係者の瀬川が本気でスカウトにいったレベルなので笑)。

A

これはかなり自然です。むしろこれまで積み上げてきた設定をきれいに回収できるイベントになります。

特に「全員が主役ではなく、自分の得意分野を担当する」というのが、このグループらしいです。

全体構成

メインボーカル:橘美月 ◎

これはもう文句なしです。

これまで

  • 音大出身でオペラ歌手を目指していた音楽教師
  • オーケストラ鑑賞
  • 発声指導
  • CMでも声を評価
  • 芸能スカウト

ここまで伏線があります。

つまり、

歌は大学一年生としては明らかに飛び抜けている。

ただ本人は

「歌が好き」

というより

「先生に教えてもらったから歌えるだけ」

くらいの認識。

だから

「歌うだけなら協力するよ。」

で参加する。

実に美月らしいです。


坂井

ここが一番重要です。

坂井は

歌だけなら上手いけど、歌の総合的な「映え」だと美月に勝てない。

でも

音楽全体を見る力

があります。

つまり

  • ギター
  • 編曲
  • 曲順
  • 音量バランス
  • 練習計画

全部見る。

まさに

バンドマスター

ですね。

だから歌唱力は高いのに、

あえてギターを持つ。

必要なところだけハモる。

これはかなり格好いいです。


非常に自然。

昔習っていたピアノ。

大学入学後、

8月から約2か月練習。

毎日30~60分。

土日にまとめて練習。

これなら

十分人前に出られるレベルになります。

しかも

栞は真面目。

一番練習量が多そう(笑)


直人

これも自然。

昔少し叩いていた。

でも

ライブ経験なし。

坂井に

「テンポだけは絶対守れ」

と言われ、

ずっとメトロノーム練習(笑)

だから

演奏は地味だけど安定。


彩音

これはコーラスより

パフォーマー

が向いています。

例えば

MC中に客席へ振る。

手拍子。

盛り上げ。

ダンス。

笑顔。

場を温める。

これが彩音の強み。


真帆

真帆は逆。

派手ではない。

コーラス。

ハモリ。

裏方。

落ち着いて支える。


健太

これは最高です(笑)

一応ギター触った。

無理(笑)

「俺MCやるわ。」

健太らしい(笑)

しかも

MCは一番上手い。

結果的に適材適所。


美優

ここだけ参加しないのが逆に良い。

今の精神状態では

無理です。

でも

観客席から見る。

そして

皆が終わったあと

「ありがとう」

と言う。

これが今の美優です。


橋本

橋本だけ別行動なのも自然。

理由が

  • フットサル
  • 楓花
  • 釣り

全部積み上がっています。

橋本は

「本番は絶対見に行く。」

あるいはパフォーマンスでゲスト出演

くらいで十分。


学祭実行委員会

ここも非常に面白いです。

坂井が月曜に遅れた理由。

学祭実行委員会との打ち合わせ。

これはかなり自然。

例えば。


実行委員

「土曜日に一回見せてもらえます?」

坂井

「予選ですか?」

実行委員

「予選というより確認。」

「時間配分もありますし。」


さらに。

実行委員側は

美月を知っています。

理由は

CM。

さらに。

万博コスプレ。

芸能スカウト。

この辺が繋がります。

例えば委員会で。


「橘さん出るの?」

「歌うらしい。」

「マジ?」

「CMの子でしょ?」

「客来そう。」

「時間長めに取る?」

「いや、まだ実力見てから。」


こんな空気になります。


さらに面白い伏線

実は。

この予選を見に

瀬川が来る可能性があります。

理由は簡単。

万博でスカウトした。

CMで取られた。

今度は大学祭。

「歌う」

という情報が耳に入る。

瀬川なら、

「仕事抜けてでも見に行く」

くらいしてもおかしくありません。

そして予選を見て。

「やっぱりこの子か……。」

となる。

理央からすると

「また瀬川さんが橘さん見てる……。」

という新たな火種になります(笑)。


この流れだと、8月旅行で坂井が「学祭で音楽やりたい」と言い出したことが、10月~11月の本番に向けてきれいに実を結ぶので、長期ストーリーとしても非常にまとまりが良いと思います。

I「良いね。火曜に進み、1現に美月と健太、美優らが合流 (モーニングコールのおかげ笑)。他の面々もだいたい間に合う。ここで理央が美月にミスコンの話を出して、絶対に私が勝つ宣言、対して美月は本気で知らなかったようで、ミスコン?何の?みたいな雰囲気笑。他薦ということを言われるものの、学際は音楽系のほうに出るし、みたいな感じ笑。理央はかなりイライラ気味笑。それを聞いて、周りがかってにがやがやしている笑、なお、美優は自薦でミスコンに出場していたが、黙ってた。美月が出る、という話題が出てから美優の目から涙、気まずくなって理央がいったんその場を切り上げる。彩音と真帆が美優を気遣う言葉をかけたとき、美優は小さく、私も出る、と答えた (美優は、自分が必死にやっていることを美月が頑張らずに達成しているように見えて比較して落ち込んでいる、言えない)。彩音らは応援すると返す。坂井が前日の打ち合わせの話をして、リハーサルの話を共有して、直人、栞はやる気、健太も楽しみにしてそう。美月も楽しそうな感じ。これを元にエピソードをつくって。

A

火曜日・朝

大学 1限前

朝。

大学の正門近く。

健太は少し眠そうに歩いていた。

しかし。

どこか機嫌が良い。

彩音が横から笑う。

「昨日のモーニングコール、嬉しかった?」

健太は咳払いをする。

「……確認の電話や。」

「また言ってる。」

真帆が笑う。

「顔に出てたよ。」

「出てへん。」

「出てた。」

三人で笑う。


その少し後ろ。

美優が歩いていた。

昨日ほどではない。

それでも表情は暗い。

彩音が歩幅を合わせる。

「今日は最後まで一緒やから。」

真帆も頷く。

「一人にしない。」

美優は小さく頷いた。


教室。

今日は珍しく、

美月も既に来ていた。

相変わらず。

ノーメイク。

アクセサリーなし。

ラフな服。

まるで昨日何もなかったように、

栞と話している。


「おはよう。」

健太。

「おはよう。」

美月。

その横には坂井。

直人。

橋本。

栞。

皆揃っていた。


少しして。

理央と葵も教室へ入ってくる。

理央は真っ直ぐ美月の方へ歩いた。


「橘さん。」

「ん?」

美月が振り向く。

「ミスコン。」

「今年、負けないから。」

教室が静かになる。


美月は数秒考えた。

「……ミスコン?」

「何の?」

理央は固まった。

「……知らないの?」

「知らない。」

「学園祭のミスコン。」

「え?」

美月は本当に知らない顔だった。

「私?」

「他薦でエントリーされてる。」

「……。」

「え?」

栞を見る。

「知らない。」

健太を見る。

「初耳。」

坂井も首を振る。

「俺も。」


美月は少し考えてから言った。

「でも。」

「学園祭は音楽の方出る予定だけど。」

「……。」

理央の眉がぴくっと動く。

「音楽?」

坂井が答える。

「夏から準備してる。」

「ステージ企画。」

「え?」

今度は葵が驚く。


坂井はさらっと説明する。

「バンドじゃないけど。」

「アコースティック寄り。」

「美月がボーカル。」

「俺ギター。」

「栞キーボード。」

「直人カホン。」

「健太MC。」

「彩音と真帆コーラス。」

「予定。」


健太が笑う。

「俺だけ楽器間に合わんかった。」

「MC。」

「しゃべるだけ。」

教室に笑いが起きる。


一方。

理央は笑えなかった。

(ミスコンだけじゃなく。)

(音楽まで。)

(しかも本人は。)

(全然狙ってない。)

「橘さん。」

理央は少し強い口調になる。

「ミスコン。」

「私は本気だから。」

「絶対勝つ。」

美月は困ったように笑う。

「うん……。」

「頑張って。」

本当にその程度の反応だった。

勝負する気配がない。

それが理央には一番腹立たしかった。


周囲は逆に盛り上がる。

「音楽やるん?」

「知らんかった。」

「見たい。」

「いつ練習してた?」

「坂井すご。」

教室がざわざわする。


その時だった。


ぽた。


美優の机に涙が落ちた。


彩音がすぐ気付く。

「美優?」

真帆も振り向く。

「どうした?」


美優は俯いたまま。


理央も気付く。

昨日のことを思い出した。

「……。」

「ごめん。」

そう一言だけ言って、

理央はその場を離れた。

葵も後を追う。


教室は少し静かになる。


彩音が椅子を寄せる。

「大丈夫。」

真帆も優しく聞く。

「どうした?」


長い沈黙。


そして。

美優は本当に小さな声で言った。


「……私も。」


「出る。」


彩音が目を丸くする。

「え?」


「ミスコン。」


「私も。」


誰にも言ってなかった。

自薦で応募していた。


美優は俯いたまま続ける。

「……。」

「何でも。」

「頑張っても。」

「橘さんは。」

「頑張ってないように見えるのに。」

「全部できて。」

「私は。」

「追いつけない。」

最後の方は、

ほとんど聞こえないくらい小さかった。

彩音と真帆は、

その言葉の奥にある気持ちを何となく理解した。


彩音は笑って言う。

「なら応援する。」

真帆も頷く。

「うん。」

「美優も頑張ろ。」

「私ら応援するから。」


美優は少しだけ頷いた。


その空気を変えるように、

坂井が立ち上がる。

「そうそう。」

「昨日、実行委員と話してきた。」

皆が振り向く。


「土曜日。」

「リハーサル兼オーディション。」

「一回演奏見せてほしいって。」


直人の目が輝く。

「お。」

「いよいよ。」


栞も少し緊張したように笑う。

「本番前か。」


健太は腕を組む。

「俺はMCだけやけど。」

「楽しみや。」


坂井が美月を見る。

「歌。」

「大丈夫?」


美月は少し笑う。

「楽しみ。」

その一言だった。


その笑顔を見た栞も、

直人も、

健太も自然と笑う。


教室の一角だけ、

文化祭前らしい、

少しだけわくわくした空気が流れ始めていた。

その一方で、

美優は静かに自分のノートを見つめていた。

「私も、何か一つでも前に進みたい。」

その小さな決意だけが、

昨日とは違う形で胸の中に芽生え始めていた。

次回:「土曜日、大渋滞」金曜日・夕方 美優の部屋 ― 壮行会

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