橘美月シリーズは女子会もので、美月さんが大学生 (アップしている段階で阪大・薬・4年) の設定なので、本編とは別に美月さんの友達を作り、大学側も絡められるようにしておきましょう。メイド服などのありそうな服はメインモデルたちはある程度着てしまったので、サブのモデルを追加する意図があります笑
前回:「奇妙な共闘関係」陰口・印象操作で場をかき回す人物が動く。
I「橘美月×観光。プロンプトはこちら」
I「良いね。ここで千佳に実行委員会のグループラインで激震。ミスコンの暫定4位、チアリーディング系の正統派美人の朝倉菜奈美 (2年、外国語) から辞退したいとの連絡があった。理由は根のはもない噂。菜奈美は1年のときから出れば強いと言われ続けていたが、本人はその気がなかったが、他薦で出場。去年は4年生の先輩が同じ部活から出ていたこともあって、自身はでていなかった。今回、根の葉のない噂の中で、大人系動画の素人ものに出演している (似た人物がでているのをこれは朝倉菜奈美ではないか?と指摘する投稿がSNSにあり、それが尾びれがついて広がっていた。実際は違う)。朝倉菜奈美は深く気にしていて、部活の練習にも出れない状態まで追い込まれていた (一人で背負い込んでいる)。
実行委員会は、毎年こういう不可解な嫌がらせがあるから辞退はまってほしいということと、そのことで協力させてほしいと申し出る。そこで朝倉菜奈美から話を聞いて、教員らと共有し、これは名誉棄損にあたるのではないか、もしそのようであれば法的な対応を含めて検討する、といった公式のコメントを引き出す (このコメントが出るのがこの日の夕方)。その後、元の投稿は削除されていた。
畠中らは、千佳らから共有されて誰がそれを投稿したか大本を手繰っていくと、写真サークルの3年の男性と経済学部3年の男性の複垢らしきアカウントが怪しいことに気付き、この二人を特定する (授業はあまり本気でやらないくせにこういうことは仕事が早い、というか授業中にスマホでここまで特定していた、これがこの日の昼、2限になるまで笑)。原田らは面白いからいったん泳がせよう、ということにした。
美月らはここまで普通に授業。昼休憩は、原田らは美月らから少し離れたところで学食についていき、遠くから様子を見る。すると、不審な男性が美月の後ろにつけていて、原田が動画で撮影。畠中が男性に声をかけ、健太らが止める。男性は何でもないと引き返す。原田、平野がその男性を追って、平野がこえをかけるとその男性が逃げる。畠中は画像を紹介し、経済学部3年の男性であることを特定。どうやら朝倉菜奈美のことをSNSに投稿した男性だと思われる。これを畠中が葵にその男性の本アカと投稿、別アカ、美月の後をつけていたことを共有。千佳がそれを実行委員会に流し、教員が動いて、夕方の声明となった (特に大事にはならず、投稿が消えるという形で一旦幕引き)。
そのころ、畠中らは、ネットの悪口の傾向を集めていて、どうやらトップ10に入っている候補は悪口を何かしら書かれていて、姫華にも悪口がかかれている (これが巧妙なところ)。11位より順位が低い候補についての悪口はほとんどない。姫華には、けばい、体系 (手足が短い)、頑張りすぎ、といった感じで書かれている。畠中らは、過去の悪口なども調べていて、姫華は地味とか、素朴とか映えない、みたいな感じの悪口が過去2年ならんでいて、何年も出ている候補で楓花の場合は毎年同じような傾向の悪口を書かれているが、今年の姫華の悪口が変わっている。たぶんノーメイクアクセサリーなしの美月がいるとその悪口は使えないと思われる笑。姫華には悪口はあるが、性的にだらしない系の悪口はほかの候補に比べたら少ないないしは緩い傾向がある印象であった。畠中らは、姫華がくさい印象ではあるけど決定的な証拠がないから、どこかで尻尾をださせてそれを晒そうと面白がっている (その能力をまっとうに評価すれば成績はずっとあがるだろうに、と教員がみたら言いそう笑) ここまでをもとにエピソードを作って。」
A
水曜日・2限までのキャンパス
1限が終わり、学生たちが移動を始める頃。
経済学部1年・千佳のスマートフォンが震えた。
実行委員会グループライン。
【至急】
ミスコン候補・朝倉菜奈美さんより連絡。
「辞退したい」との申し出。
千佳の表情が変わる。
「……え?」
周囲の実行委員もざわつく。
1限が終わり、学生たちが移動を始める頃。
経済学部1年・千佳のスマートフォンが震えた。
実行委員会グループライン。
【至急】
ミスコン候補・朝倉菜奈美さんより連絡。
「辞退したい」との申し出。
千佳の表情が変わる。
「……え?」
周囲の実行委員もざわつく。
朝倉菜奈美
外国語学部2年。
チアリーディング部。
明るく健康的な正統派美人。
去年は、
「4年生の先輩を立てたい。」
という理由で出場を辞退。
今年は周囲からの他薦で初出場した。
順位は暫定4位。
十分優勝圏内だった。
しかし。
数日前からSNSに、
一本の投稿が広がっていた。
「これ朝倉菜奈美じゃない?」
添付されていたのは、
大人系動画の切り抜き画像。
もちろん本人ではない。
顔もよく見れば別人。
しかし、
「似ている」
「本人じゃない?」
「確定?」
そんなコメントが積み重なり、
尾ひれが付き始めていた。
菜奈美は、
完全に心を折られていた。
部活にも顔を出せない。
練習も休む。
食欲も落ちる。
一人で抱え込んでいた。
外国語学部2年。
チアリーディング部。
明るく健康的な正統派美人。
去年は、
「4年生の先輩を立てたい。」
という理由で出場を辞退。
今年は周囲からの他薦で初出場した。
順位は暫定4位。
十分優勝圏内だった。
しかし。
数日前からSNSに、
一本の投稿が広がっていた。
「これ朝倉菜奈美じゃない?」
添付されていたのは、
大人系動画の切り抜き画像。
もちろん本人ではない。
顔もよく見れば別人。
しかし、
「似ている」
「本人じゃない?」
「確定?」
そんなコメントが積み重なり、
尾ひれが付き始めていた。
菜奈美は、
完全に心を折られていた。
部活にも顔を出せない。
練習も休む。
食欲も落ちる。
一人で抱え込んでいた。
実行委員会
千佳たちはすぐ動く。
代表が電話。
「辞退は待ってください。」
「まず私たちに相談してください。」
「一緒に対応させてください。」
その日の午前中。
菜奈美。
実行委員。
学生課。
担当教員。
話し合い。
内容を確認。
投稿内容を確認。
そして教員側が判断する。
「これは。」
「場合によっては名誉毀損に該当する可能性があります。」
「大学としても事実確認を行います。」
「必要があれば法的対応も含めて検討します。」
公式コメントを準備。
夕方発表予定。
千佳たちはすぐ動く。
代表が電話。
「辞退は待ってください。」
「まず私たちに相談してください。」
「一緒に対応させてください。」
その日の午前中。
菜奈美。
実行委員。
学生課。
担当教員。
話し合い。
内容を確認。
投稿内容を確認。
そして教員側が判断する。
「これは。」
「場合によっては名誉毀損に該当する可能性があります。」
「大学としても事実確認を行います。」
「必要があれば法的対応も含めて検討します。」
公式コメントを準備。
夕方発表予定。
一方
薬学部。
畠中。
原田。
平野。
三人は、
まるで別のゲームを始めていた。
「面白くなってきた。」
原田が笑う。
スマホ。
複数端末。
SNS。
過去投稿。
リポスト。
別アカ。
「これ。」
「同じ文章。」
「同じ時間帯。」
「同じ画像。」
平野。
「複垢やろ。」
畠中。
「ほぼ確定。」
2限が始まる頃には、
写真サークル所属の3年男子。
そして、
経済学部3年男子。
この二人のアカウントが怪しいと特定していた。
健太が呆れる。
「授業は聞かへんのに。」
「こういう時だけ仕事早すぎや。」
原田が笑う。
「才能の使い方間違えてる。」
畠中も笑う。
「褒めんな。」
しかし。
すぐには動かない。
原田が止めた。
「泳がせよう。」
「まだ面白くなる。」
平野も頷く。
「尻尾出させた方がいい。」
薬学部。
畠中。
原田。
平野。
三人は、
まるで別のゲームを始めていた。
「面白くなってきた。」
原田が笑う。
スマホ。
複数端末。
SNS。
過去投稿。
リポスト。
別アカ。
「これ。」
「同じ文章。」
「同じ時間帯。」
「同じ画像。」
平野。
「複垢やろ。」
畠中。
「ほぼ確定。」
2限が始まる頃には、
写真サークル所属の3年男子。
そして、
経済学部3年男子。
この二人のアカウントが怪しいと特定していた。
健太が呆れる。
「授業は聞かへんのに。」
「こういう時だけ仕事早すぎや。」
原田が笑う。
「才能の使い方間違えてる。」
畠中も笑う。
「褒めんな。」
しかし。
すぐには動かない。
原田が止めた。
「泳がせよう。」
「まだ面白くなる。」
平野も頷く。
「尻尾出させた方がいい。」
昼休み
学食。
いつものメンバー。
美月。
健太。
彩音。
真帆。
美優。
橋本。
栞。
坂井。
直人。
いつものように歩く。
少し離れた席。
畠中たち。
「尾行開始。」
「開始って。」
「映画か。」
笑いながら観察。
その時。
原田の目が止まる。
「……。」
「いた。」
美月の後ろ。
少し距離を空けて歩く男。
スマホ。
帽子。
学生には見えない。
原田。
動画撮影開始。
畠中はそのまま歩き出す。
「すみません。」
「何してるんです?」
男は一瞬止まる。
「……いや。」
「別に。」
健太も気付く。
「どうしました?」
男は面倒そうな顔をして、
その場を離れる。
「逃がすな。」
原田。
平野。
二人が追う。
人混み。
階段。
校舎裏。
平野が声を掛ける。
「ちょっと!」
男。
振り返る。
走る。
逃走。
「クロや。」
原田。
「顔撮った。」
動画停止。
畠中。
画像検索。
SNS。
卒アル。
学部ページ。
「いた。」
「経済学部三年。」
「さっきの複垢の奴。」
原田が笑う。
「当たりや。」
畠中はすぐに葵へ送信。
画像。
本アカ。
裏アカ。
投稿履歴。
そして、
「美月の後つけてた。」
数分後。
葵から千佳。
千佳から実行委員会。
実行委員から担当教員。
話が一気につながる。
学食。
いつものメンバー。
美月。
健太。
彩音。
真帆。
美優。
橋本。
栞。
坂井。
直人。
いつものように歩く。
少し離れた席。
畠中たち。
「尾行開始。」
「開始って。」
「映画か。」
笑いながら観察。
その時。
原田の目が止まる。
「……。」
「いた。」
美月の後ろ。
少し距離を空けて歩く男。
スマホ。
帽子。
学生には見えない。
原田。
動画撮影開始。
畠中はそのまま歩き出す。
「すみません。」
「何してるんです?」
男は一瞬止まる。
「……いや。」
「別に。」
健太も気付く。
「どうしました?」
男は面倒そうな顔をして、
その場を離れる。
「逃がすな。」
原田。
平野。
二人が追う。
人混み。
階段。
校舎裏。
平野が声を掛ける。
「ちょっと!」
男。
振り返る。
走る。
逃走。
「クロや。」
原田。
「顔撮った。」
動画停止。
畠中。
画像検索。
SNS。
卒アル。
学部ページ。
「いた。」
「経済学部三年。」
「さっきの複垢の奴。」
原田が笑う。
「当たりや。」
畠中はすぐに葵へ送信。
画像。
本アカ。
裏アカ。
投稿履歴。
そして、
「美月の後つけてた。」
数分後。
葵から千佳。
千佳から実行委員会。
実行委員から担当教員。
話が一気につながる。
夕方
大学公式コメント。
ミスコン参加者に対する根拠のないSNS投稿について、
現在事実確認を進めています。
内容によっては名誉毀損等も含め、
法的対応を検討します。
数十分後。
問題の投稿。
削除。
拡散も止まり始めた。
大事には至らなかった。
しかし、
大学が動くという前例ができた。
大学公式コメント。
ミスコン参加者に対する根拠のないSNS投稿について、
現在事実確認を進めています。
内容によっては名誉毀損等も含め、
法的対応を検討します。
数十分後。
問題の投稿。
削除。
拡散も止まり始めた。
大事には至らなかった。
しかし、
大学が動くという前例ができた。
畠中たちの分析
「面白ぇ。」
原田がSNSを眺める。
「法学の授業より面白い。」
平野が画面をスクロールする。
「見ろ。」
「トップ10だけ。」
確かに。
悪口は、
トップ10候補ばかり。
11位以下は、
ほとんど書かれていない。
さらに。
候補ごとの特徴。
楓花。
毎年。
「八方美人。」
「いい子ぶってる。」
「計算。」
毎年似た内容。
美月。
今年初。
「教授と癒着。」
「男遊び。」
「裏がある。」
しかし、
CM。
ライブ。
フットサル。
成績。
教師側の正式コメント。
これらがあり、
擁護意見が非常に多い。
炎上しきらない。
理央。
「感情的。」
「怖い。」
「動画やばい。」
しかし、
逆に
「努力家」
「応援したい」
という声も増えていた。
美優。
泣き動画関連。
ただし、
応援コメントも少しずつ増えている。
そして。
姫華。
今年。
「けばい。」
「頑張りすぎ。」
「手足短い。」
「痛い。」
平野が首をかしげる。
「変。」
原田も頷く。
「去年。」
スクロール。
一昨年。
「地味。」
「素朴。」
「映えない。」
去年も同じ。
「今年だけ違う。」
畠中が笑う。
「つまり。」
「今年。」
「ノーメイク・アクセなしの橘がいる。」
「だから。」
「地味って悪口使えん。」
「比較対象ができた。」
原田が吹き出す。
「だから急に。」
「けばい。」
「頑張りすぎ。」
「路線変更。」
三人は顔を見合わせる。
「あと。」
畠中がもう一つ気付く。
「姫華。」
「性的な悪口だけ少ない。」
他候補。
「男遊び。」
「夜。」
「裏。」
そういう方向が多い。
姫華だけは、
その類がかなり少ない。
「これ。」
「自分で自分に書くなら。」
「そこは避けるわな。」
平野が頷く。
「臭い。」
原田。
「でも。」
「証拠ない。」
畠中はニヤリと笑う。
「だから。」
「尻尾出させる。」
「その瞬間。」
「全部晒そうぜ。」
三人は完全に探偵ごっこを楽しんでいた。
本来その観察力と分析力を学業に向ければ成績はかなり伸びそうなものだが、その才能は今だけは「ミスコン騒動の裏を暴く」という方向へ全力で使われていた。
一方で、美月はそんな動きをまったく知らず、昼休みに栞と「今日の夕飯は何を作ろうかな」と話していた。彼女にとって今一番大事なのは、順位でも噂でもなく、サ界の本番と、いつもの仲間との日常だった。
「面白ぇ。」
原田がSNSを眺める。
「法学の授業より面白い。」
平野が画面をスクロールする。
「見ろ。」
「トップ10だけ。」
確かに。
悪口は、
トップ10候補ばかり。
11位以下は、
ほとんど書かれていない。
さらに。
候補ごとの特徴。
楓花。
毎年。
「八方美人。」
「いい子ぶってる。」
「計算。」
毎年似た内容。
美月。
今年初。
「教授と癒着。」
「男遊び。」
「裏がある。」
しかし、
CM。
ライブ。
フットサル。
成績。
教師側の正式コメント。
これらがあり、
擁護意見が非常に多い。
炎上しきらない。
理央。
「感情的。」
「怖い。」
「動画やばい。」
しかし、
逆に
「努力家」
「応援したい」
という声も増えていた。
美優。
泣き動画関連。
ただし、
応援コメントも少しずつ増えている。
そして。
姫華。
今年。
「けばい。」
「頑張りすぎ。」
「手足短い。」
「痛い。」
平野が首をかしげる。
「変。」
原田も頷く。
「去年。」
スクロール。
一昨年。
「地味。」
「素朴。」
「映えない。」
去年も同じ。
「今年だけ違う。」
畠中が笑う。
「つまり。」
「今年。」
「ノーメイク・アクセなしの橘がいる。」
「だから。」
「地味って悪口使えん。」
「比較対象ができた。」
原田が吹き出す。
「だから急に。」
「けばい。」
「頑張りすぎ。」
「路線変更。」
三人は顔を見合わせる。
「あと。」
畠中がもう一つ気付く。
「姫華。」
「性的な悪口だけ少ない。」
他候補。
「男遊び。」
「夜。」
「裏。」
そういう方向が多い。
姫華だけは、
その類がかなり少ない。
「これ。」
「自分で自分に書くなら。」
「そこは避けるわな。」
平野が頷く。
「臭い。」
原田。
「でも。」
「証拠ない。」
畠中はニヤリと笑う。
「だから。」
「尻尾出させる。」
「その瞬間。」
「全部晒そうぜ。」
三人は完全に探偵ごっこを楽しんでいた。
本来その観察力と分析力を学業に向ければ成績はかなり伸びそうなものだが、その才能は今だけは「ミスコン騒動の裏を暴く」という方向へ全力で使われていた。
一方で、美月はそんな動きをまったく知らず、昼休みに栞と「今日の夕飯は何を作ろうかな」と話していた。彼女にとって今一番大事なのは、順位でも噂でもなく、サ界の本番と、いつもの仲間との日常だった。
I「良いね。授業後、この日は美月は栞の家でサ界の練習で、サ界のメンバーは授業後に栞の家に向かうことになっていた。どうやらバイクの男性が美月をおいかけているのを原田らが確認。美月は (栞や坂井、直人などのサ界音楽メンバーと一緒に) 電車に乗って移動するが、バイクの男性は美月らが駅に入るのを確認したと同時にわかっているかの如く、バイクにまたがる。原田がバイクに乗り、平野が原田の背にまたがって追跡。畠中が健太に連絡し、栞の家のだいたいの方向を伝えるとその方向に移動していた。平野がナンバープレートを含めてバイクの写真をとらえ、追跡。途中で見失うも、健太が栞の家の位置を原田らに伝えて原田らがそこにいくと、どうやら近くにそのバイクの男性が栞の家が視界に入る位置で待っているのを遠方で確認し、写真にとらえる。原田は健太に伝え、健太は栞らに連絡。
ここでスケボーをもった栞の兄がバイクの男性を確認し、あえてこの男性が視界に入る位置でスケボーの練習をする (栞の父はまだ帰っていない)。その後、警察がやってきてバイクの男性に職務質問 (栞兄が呼んだ)。栞兄経由で、この男性は大学生ではなく、フリーターの男性であることが判明。原田らは健太に写真を共有し、以前美月に接触しようとしていたあやしいバイクの男性だったことを確認 (バイクが同じ)。
そのころ姫華は菜奈美が辞退しないこと、美月への妨害がうまくいっていないことをイライラしていたが、いけないいけないと、表情を落ち着かせていた (その日はエステ中)。理央は姫華の匂いが薄いテニスサークルに再びでて、その人らと交流を深めていた (応援お願い的な意味もある)。美優は、その日は彩音と真帆とともに家で時間をすごしていた。そのころ、美優の父から健太に美優の動画をみて自分たちは感動したことを伝え、金曜日に再び美優の家にいき、直接お礼をいいたいことを伝えてきた。ここまでをもとにエピソードを作って。」
A
水曜日・放課後
「じゃあ、お疲れ!」
講義が終わると、それぞれが動き始める。
今日はサ界の練習日だった。
坂井がギターケースを肩にかける。
「栞んち行こう。」
「今日は本番通り一回通す。」
栞が頷く。
「ピアノも準備してあるよ。」
直人はカホンを抱え、
美月もいつものリュックだけで立ち上がる。
「今日もよろしくお願いします。」
健太が笑う。
「橘さん。」
「今日も頼むで。」
「うん。」
美月は相変わらず自然体だった。
「じゃあ、お疲れ!」
講義が終わると、それぞれが動き始める。
今日はサ界の練習日だった。
坂井がギターケースを肩にかける。
「栞んち行こう。」
「今日は本番通り一回通す。」
栞が頷く。
「ピアノも準備してあるよ。」
直人はカホンを抱え、
美月もいつものリュックだけで立ち上がる。
「今日もよろしくお願いします。」
健太が笑う。
「橘さん。」
「今日も頼むで。」
「うん。」
美月は相変わらず自然体だった。
一方
大学の外。
少し離れた場所。
あのバイク。
ヘルメット。
同じ車体。
同じ男。
原田がすぐに気付いた。
「あ。」
「またおる。」
平野も見る。
「間違いない。」
「前のやつ。」
美月たちが駅へ歩いていく。
男は少し離れて歩き、
駅へ入るのを確認すると、
何も迷わずバイクへ向かう。
「きた。」
原田が笑う。
「追うぞ。」
大学の外。
少し離れた場所。
あのバイク。
ヘルメット。
同じ車体。
同じ男。
原田がすぐに気付いた。
「あ。」
「またおる。」
平野も見る。
「間違いない。」
「前のやつ。」
美月たちが駅へ歩いていく。
男は少し離れて歩き、
駅へ入るのを確認すると、
何も迷わずバイクへ向かう。
「きた。」
原田が笑う。
「追うぞ。」
即席追跡班
原田がバイク。
平野が後ろに飛び乗る。
「行くぞ!」
ブォォン!
畠中は大学に残る。
すぐ健太へ電話。
「もしもし!」
「栞んちどの辺?」
健太が簡単な地図を説明する。
「駅降りて北。」
「住宅街。」
「了解。」
原田がバイク。
平野が後ろに飛び乗る。
「行くぞ!」
ブォォン!
畠中は大学に残る。
すぐ健太へ電話。
「もしもし!」
「栞んちどの辺?」
健太が簡単な地図を説明する。
「駅降りて北。」
「住宅街。」
「了解。」
追跡
平野は後ろからスマホ。
カシャ。
カシャ。
ナンバープレート。
車体。
運転手。
全部撮影。
「押さえた。」
原田も頷く。
「いい。」
しかし。
途中。
信号。
車。
見失う。
「やべ。」
「逃げた。」
その時。
健太からメッセージ。
「栞の家ここ。」
位置情報。
原田が方向転換。
「行くぞ。」
平野は後ろからスマホ。
カシャ。
カシャ。
ナンバープレート。
車体。
運転手。
全部撮影。
「押さえた。」
原田も頷く。
「いい。」
しかし。
途中。
信号。
車。
見失う。
「やべ。」
「逃げた。」
その時。
健太からメッセージ。
「栞の家ここ。」
位置情報。
原田が方向転換。
「行くぞ。」
栞の家近く
住宅街。
少し高台。
そこで二人は止まる。
「あ。」
「あれ。」
遠く。
電柱の影。
例のバイク。
男が座ったまま、
住宅街を見ている。
しかも。
その視線の先。
栞の家が見える位置だった。
平野。
「ビンゴ。」
また撮影。
望遠。
何枚も残す。
原田はすぐ健太へ。
「いた。」
「栞んち見張ってる。」
写真送信。
住宅街。
少し高台。
そこで二人は止まる。
「あ。」
「あれ。」
遠く。
電柱の影。
例のバイク。
男が座ったまま、
住宅街を見ている。
しかも。
その視線の先。
栞の家が見える位置だった。
平野。
「ビンゴ。」
また撮影。
望遠。
何枚も残す。
原田はすぐ健太へ。
「いた。」
「栞んち見張ってる。」
写真送信。
栞家
健太が画面を見せる。
橋本はいない。
坂井。
栞。
直人。
美月。
みんな一瞬固まる。
「……。」
栞だけが少し考えた。
「お兄ちゃん。」
数分後。
玄関。
スケートボードを肩に担いだ兄が出てくる。
「話聞いた。」
栞が説明。
兄は写真を見る。
「なるほど。」
少し笑う。
「じゃ。」
「やるか。」
健太が画面を見せる。
橋本はいない。
坂井。
栞。
直人。
美月。
みんな一瞬固まる。
「……。」
栞だけが少し考えた。
「お兄ちゃん。」
数分後。
玄関。
スケートボードを肩に担いだ兄が出てくる。
「話聞いた。」
栞が説明。
兄は写真を見る。
「なるほど。」
少し笑う。
「じゃ。」
「やるか。」
栞兄
何事もないように外へ。
スケボー。
住宅街。
わざわざ、
男からよく見える位置へ行く。
オーリー。
フリップ。
ランプもない道路で、
練習を始める。
男も当然気付く。
(……。)
(何だあいつ。)
兄はスマホを取り出し、
どこかへ電話。
五分後。
パトカー。
警察。
男の前で止まる。
「少しいいですか?」
職務質問。
男は明らかに動揺。
少し離れた場所。
栞兄がその様子を確認していた。
その後、
警察から事情を聞かれる。
兄も状況を説明。
結果。
大学生ではなかった。
二十代後半。
職業。
フリーター。
大学とは無関係。
栞兄から栞へ。
栞から健太へ。
健太が皆へ共有。
原田も写真を見返す。
「これ。」
「前のやつ。」
「同じバイク。」
畠中も頷く。
「確定。」
何事もないように外へ。
スケボー。
住宅街。
わざわざ、
男からよく見える位置へ行く。
オーリー。
フリップ。
ランプもない道路で、
練習を始める。
男も当然気付く。
(……。)
(何だあいつ。)
兄はスマホを取り出し、
どこかへ電話。
五分後。
パトカー。
警察。
男の前で止まる。
「少しいいですか?」
職務質問。
男は明らかに動揺。
少し離れた場所。
栞兄がその様子を確認していた。
その後、
警察から事情を聞かれる。
兄も状況を説明。
結果。
大学生ではなかった。
二十代後半。
職業。
フリーター。
大学とは無関係。
栞兄から栞へ。
栞から健太へ。
健太が皆へ共有。
原田も写真を見返す。
「これ。」
「前のやつ。」
「同じバイク。」
畠中も頷く。
「確定。」
同じ頃
市内。
高級エステ。
白鳥姫華。
フェイシャル中。
スタッフ。
「今日は肌の調子いいですね。」
姫華は笑顔。
「ありがとうございます。」
しかし。
スマホを見るたび。
通知。
朝倉菜奈美。
辞退せず。
大学公式声明。
投稿削除。
さらに。
美月への妨害。
失敗。
「……。」
(なんで。)
(なんで全部。)
(上手くいかないの。)
思わず眉が動く。
スタッフ。
「大丈夫ですか?」
姫華。
「あ。」
「ごめんなさい。」
深呼吸。
また、
可愛らしい笑顔へ戻る。
「大丈夫です。」
(落ち着け。)
(まだ終わってない。)
心の中だけで呟いた。
市内。
高級エステ。
白鳥姫華。
フェイシャル中。
スタッフ。
「今日は肌の調子いいですね。」
姫華は笑顔。
「ありがとうございます。」
しかし。
スマホを見るたび。
通知。
朝倉菜奈美。
辞退せず。
大学公式声明。
投稿削除。
さらに。
美月への妨害。
失敗。
「……。」
(なんで。)
(なんで全部。)
(上手くいかないの。)
思わず眉が動く。
スタッフ。
「大丈夫ですか?」
姫華。
「あ。」
「ごめんなさい。」
深呼吸。
また、
可愛らしい笑顔へ戻る。
「大丈夫です。」
(落ち着け。)
(まだ終わってない。)
心の中だけで呟いた。
一方
理央。
今日はテニスサークル。
昨日よりずっと自然だった。
「九条さん!」
「来た!」
ラリー。
雑談。
笑顔。
応援も増えてきていた。
「ミスコン頑張って!」
「ありがとう!」
理央も素直に受け取る。
(やっぱり。)
(こういう場所の方がいい。)
姫華の影響が薄い。
安心して人と話せる。
少しずつ。
地盤を作り始めていた。
理央。
今日はテニスサークル。
昨日よりずっと自然だった。
「九条さん!」
「来た!」
ラリー。
雑談。
笑顔。
応援も増えてきていた。
「ミスコン頑張って!」
「ありがとう!」
理央も素直に受け取る。
(やっぱり。)
(こういう場所の方がいい。)
姫華の影響が薄い。
安心して人と話せる。
少しずつ。
地盤を作り始めていた。
美優宅
彩音。
真帆。
美優。
今日は三人。
動画を見返したり、
授業の復習をしたり、
静かな時間。
その時。
健太のスマホ。
着信。
「もしもし。」
美優の父だった。
「健太君。」
「動画。」
「拝見しました。」
少し声が震えていた。
「あの子が。」
「自分の言葉で話してくれた。」
「本当にありがとう。」
健太は照れ笑い。
「いや。」
「俺ら何も。」
父は続ける。
「妻とも話しました。」
「金曜日。」
「もう一度伺わせてください。」
「直接。」
「皆さんにお礼を言いたい。」
「もちろん。」
「美優にも。」
健太は頷いた。
「みんな喜びます。」
電話を切る。
彩音が聞く。
「誰?」
「美優のお父さん。」
「金曜。」
「また来るって。」
真帆が微笑む。
「良かった。」
美優は少し驚いた顔をする。
「……。」
「また。」
「来てくれるんだ。」
彩音が笑う。
「そりゃ来るよ。」
「娘のことあんなに心配してたもん。」
真帆も頷く。
「今回は。」
「安心した顔で帰ってもらおう。」
美優はゆっくり頷いた。
少しだけ。
本当に少しだけ。
以前より自然な笑顔が戻り始めていた。
その頃、栞の家では何事もなかったかのようにサ界の練習が続いていた。
美月は警察沙汰になりかけたことも知らず、坂井のギターに合わせて真剣に歌い、直人がリズムを刻み、栞がピアノを重ねる。
彼女の頭の中にあるのはただ一つ。
「本番で最高のステージを作ること。」
その裏側では、仲間たちが少しずつ、本人の知らないところで美月を守る輪を作り始めていた。
彩音。
真帆。
美優。
今日は三人。
動画を見返したり、
授業の復習をしたり、
静かな時間。
その時。
健太のスマホ。
着信。
「もしもし。」
美優の父だった。
「健太君。」
「動画。」
「拝見しました。」
少し声が震えていた。
「あの子が。」
「自分の言葉で話してくれた。」
「本当にありがとう。」
健太は照れ笑い。
「いや。」
「俺ら何も。」
父は続ける。
「妻とも話しました。」
「金曜日。」
「もう一度伺わせてください。」
「直接。」
「皆さんにお礼を言いたい。」
「もちろん。」
「美優にも。」
健太は頷いた。
「みんな喜びます。」
電話を切る。
彩音が聞く。
「誰?」
「美優のお父さん。」
「金曜。」
「また来るって。」
真帆が微笑む。
「良かった。」
美優は少し驚いた顔をする。
「……。」
「また。」
「来てくれるんだ。」
彩音が笑う。
「そりゃ来るよ。」
「娘のことあんなに心配してたもん。」
真帆も頷く。
「今回は。」
「安心した顔で帰ってもらおう。」
美優はゆっくり頷いた。
少しだけ。
本当に少しだけ。
以前より自然な笑顔が戻り始めていた。
その頃、栞の家では何事もなかったかのようにサ界の練習が続いていた。
美月は警察沙汰になりかけたことも知らず、坂井のギターに合わせて真剣に歌い、直人がリズムを刻み、栞がピアノを重ねる。
彼女の頭の中にあるのはただ一つ。
「本番で最高のステージを作ること。」
その裏側では、仲間たちが少しずつ、本人の知らないところで美月を守る輪を作り始めていた。
I「良いね。実行委員会の中でも話題になっていて、姫華が出場しているミスコンの予選で、トップ10以内に入った候補は何かしら誹謗中傷を受け、うち数名が辞退している点、辞退した結果、姫華が本選に進んでいる点があって、疑問視されていた。しかし姫華も誹謗中傷をうけているので、追及しきれず。
美月は栞家で練習中に、健太らが美優の家族が金曜にくることを伝えられ、美月が乗り気なら食材をもってくることを伝えられ、美月はなんかうれしそうに作りたい料理をリクエスト。良い食材を美優家の良い調理器具やキッチンでつくりたいらしい笑。栞兄がずるい自分も食べたいといい、この日は美月は栞択で栞母と一緒にキッチンで料理をつくっており、直人、坂井らも一緒にご飯を食べていた笑。美月は料理を食べた後、坂井、直人らと帰宅 (変な連中がいることから、坂井や直人らも速めに帰る判断)。
一方理央はジムで汗をかきながら、トレーナーと話していた。実はそのトレーナーの指導した中に、理央同様にミスコンに出場したけど、誹謗中傷で辞退した学生がいた話を聞く。理央はますます疑惑が疑惑ではないと思う。今度は美月が家に帰るタイミングで健太から安否確認の電話がきて、今日は変なのはいなかった、という連絡が美月からきて彩音らは安心する。
美優は、上位の人たちが誹謗中傷をうけているのをみて複雑な気持ちになっていた。ちなみに健太が美優の父にミスコンに横やりをいれようとしているよからぬ連中がいることを美優の父に相談し、美月がストーカーのようなことをしていることなどをシェアする。美優の父は、こちらで対応しよう、という感じの返事。どうやら警備会社に依頼するという感じの返事。(ここまで水曜日の話)。これを元にエピソードを作って。」
A
水曜日・夕方
実行委員会
学園祭実行委員会の部屋。
夕方になっても空気は重かった。
ホワイトボードにはミスコン候補者一覧。
そして赤字で、
「SNS対応」「誹謗中傷」「法務相談」
と書かれている。
千佳が資料を机に置く。
「整理しました。」
委員長が目を通す。
「……。」
「やっぱり、おかしい。」
過去三年分。
今年も含めたデータ。
トップ10以内に入った候補だけを並べる。
すると奇妙な共通点があった。
-
根拠のない噂
-
SNSでの人格否定
-
恋愛・性的な噂
-
匿名アカウントの大量投稿
そして。
毎年数人。
精神的に追い込まれて辞退している。
委員の一人が言う。
「その結果。」
「白鳥先輩が毎年本選に残ってる。」
部屋が静かになる。
しかし。
決定打がない。
千佳が続ける。
「問題は。」
「白鳥先輩本人も毎年悪口を書かれていること。」
別の委員。
「だから本人が黒とは断定できない。」
「むしろ被害者にも見える。」
委員長は腕を組む。
「……。」
「偶然にしては出来すぎてる。」
「でも。」
「証拠がない。」
全員が頷いた。
学園祭実行委員会の部屋。
夕方になっても空気は重かった。
ホワイトボードにはミスコン候補者一覧。
そして赤字で、
「SNS対応」「誹謗中傷」「法務相談」
と書かれている。
千佳が資料を机に置く。
「整理しました。」
委員長が目を通す。
「……。」
「やっぱり、おかしい。」
過去三年分。
今年も含めたデータ。
トップ10以内に入った候補だけを並べる。
すると奇妙な共通点があった。
- 根拠のない噂
- SNSでの人格否定
- 恋愛・性的な噂
- 匿名アカウントの大量投稿
そして。
毎年数人。
精神的に追い込まれて辞退している。
委員の一人が言う。
「その結果。」
「白鳥先輩が毎年本選に残ってる。」
部屋が静かになる。
しかし。
決定打がない。
千佳が続ける。
「問題は。」
「白鳥先輩本人も毎年悪口を書かれていること。」
別の委員。
「だから本人が黒とは断定できない。」
「むしろ被害者にも見える。」
委員長は腕を組む。
「……。」
「偶然にしては出来すぎてる。」
「でも。」
「証拠がない。」
全員が頷いた。
栞の家
一方その頃。
サ界の練習は一段落。
健太から電話。
「橘さん。」
「金曜。」
「美優のお父さんたちまた来るって。」
「今回も良い食材持ってくるらしい。」
「もし料理する気あるなら。」
美月。
「ある。」
即答だった。
健太が笑う。
「早っ。」
美月は少し嬉しそうだった。
「今回は。」
「何作ろうかな。」
「良い食材なら。」
「それに合わせて考えたい。」
「リクエストしていい?」
「もちろん。」
美月は少し考え、
スマホに料理名を打ち始める。
「この魚があれば。」
「あと牛肉。」
「季節の野菜。」
「できればチーズ。」
坂井が横で笑う。
「橘さん。」
「料理の話になると急にテンション上がるな。」
美月は少し照れた。
「……好きだから。」
一方その頃。
サ界の練習は一段落。
健太から電話。
「橘さん。」
「金曜。」
「美優のお父さんたちまた来るって。」
「今回も良い食材持ってくるらしい。」
「もし料理する気あるなら。」
美月。
「ある。」
即答だった。
健太が笑う。
「早っ。」
美月は少し嬉しそうだった。
「今回は。」
「何作ろうかな。」
「良い食材なら。」
「それに合わせて考えたい。」
「リクエストしていい?」
「もちろん。」
美月は少し考え、
スマホに料理名を打ち始める。
「この魚があれば。」
「あと牛肉。」
「季節の野菜。」
「できればチーズ。」
坂井が横で笑う。
「橘さん。」
「料理の話になると急にテンション上がるな。」
美月は少し照れた。
「……好きだから。」
栞兄
その会話を聞いていた兄。
「ずるい。」
「俺も食べたい。」
全員笑う。
栞も笑う。
「もう来れば?」
兄。
「真面目に考える。」
その日は、
美月は栞の家のキッチンへ。
栞のお母さんと並んで料理。
「味見お願いします。」
「はい。」
「……。」
「橘さん。」
「本当に上手。」
栞母も感心していた。
美月は嬉しそうに笑う。
リビング。
坂井。
直人。
栞兄。
栞。
みんなで食卓を囲む。
「いただきます!」
料理は相変わらず好評だった。
その会話を聞いていた兄。
「ずるい。」
「俺も食べたい。」
全員笑う。
栞も笑う。
「もう来れば?」
兄。
「真面目に考える。」
その日は、
美月は栞の家のキッチンへ。
栞のお母さんと並んで料理。
「味見お願いします。」
「はい。」
「……。」
「橘さん。」
「本当に上手。」
栞母も感心していた。
美月は嬉しそうに笑う。
リビング。
坂井。
直人。
栞兄。
栞。
みんなで食卓を囲む。
「いただきます!」
料理は相変わらず好評だった。
帰宅
食後。
坂井が言う。
「今日は早めに帰ろう。」
直人も頷く。
「変なのいるし。」
三人で駅へ向かう。
美月を真ん中に。
自然とそういう隊形になっていた。
食後。
坂井が言う。
「今日は早めに帰ろう。」
直人も頷く。
「変なのいるし。」
三人で駅へ向かう。
美月を真ん中に。
自然とそういう隊形になっていた。
理央
夜。
スポーツジム。
汗を流しながらランニング。
トレーナーが話しかける。
「ミスコン出てるんだって?」
理央。
「はい。」
「頑張ってます。」
トレーナーは少し昔を思い出したように笑う。
「昔ね。」
「うちで教えてた子にもいたよ。」
「大学のミスコン。」
「すごく真面目だった。」
「でも。」
「SNSの誹謗中傷で辞退した。」
理央が止まる。
「……。」
「そんなこと。」
「あるんですね。」
トレーナー。
「ある。」
「しかも。」
「犯人分からず終わった。」
理央はダンベルを握り直す。
(やっぱり。)
(偶然じゃない。)
胸の中で、
姫華への疑いはさらに強くなっていた。
夜。
スポーツジム。
汗を流しながらランニング。
トレーナーが話しかける。
「ミスコン出てるんだって?」
理央。
「はい。」
「頑張ってます。」
トレーナーは少し昔を思い出したように笑う。
「昔ね。」
「うちで教えてた子にもいたよ。」
「大学のミスコン。」
「すごく真面目だった。」
「でも。」
「SNSの誹謗中傷で辞退した。」
理央が止まる。
「……。」
「そんなこと。」
「あるんですね。」
トレーナー。
「ある。」
「しかも。」
「犯人分からず終わった。」
理央はダンベルを握り直す。
(やっぱり。)
(偶然じゃない。)
胸の中で、
姫華への疑いはさらに強くなっていた。
夜
美月が帰宅。
駅から家まで歩く。
今日は静かだった。
そのタイミング。
健太から電話。
「もしもし。」
「橘さん。」
「今日大丈夫?」
美月は周りを見渡す。
「うん。」
「今日は変な人いない。」
健太。
「了解。」
「帰ったら連絡ちょうだい。」
「うん。」
数分後。
『着きました。』
グループLINE。
彩音。
「よかった。」
真帆。
「安心した。」
健太も胸をなで下ろす。
美月が帰宅。
駅から家まで歩く。
今日は静かだった。
そのタイミング。
健太から電話。
「もしもし。」
「橘さん。」
「今日大丈夫?」
美月は周りを見渡す。
「うん。」
「今日は変な人いない。」
健太。
「了解。」
「帰ったら連絡ちょうだい。」
「うん。」
数分後。
『着きました。』
グループLINE。
彩音。
「よかった。」
真帆。
「安心した。」
健太も胸をなで下ろす。
美優の部屋
そのやり取りを見ていた美優。
画面には、
また順位。
また誹謗中傷。
上位候補たち。
美優はぽつり。
「……。」
「複雑。」
彩音が見る。
「どうした?」
美優。
「最下位なのは。」
「悔しい。」
「でも。」
「上の人は。」
「こんなことされるんだ。」
「私。」
「順位上がりたい。」
「でも。」
「こういうのは嫌。」
真帆が静かに頷く。
「うん。」
「普通そう思う。」
彩音も優しく笑う。
「だから。」
「正々堂々やろ。」
美優も少しだけ笑った。
そのやり取りを見ていた美優。
画面には、
また順位。
また誹謗中傷。
上位候補たち。
美優はぽつり。
「……。」
「複雑。」
彩音が見る。
「どうした?」
美優。
「最下位なのは。」
「悔しい。」
「でも。」
「上の人は。」
「こんなことされるんだ。」
「私。」
「順位上がりたい。」
「でも。」
「こういうのは嫌。」
真帆が静かに頷く。
「うん。」
「普通そう思う。」
彩音も優しく笑う。
「だから。」
「正々堂々やろ。」
美優も少しだけ笑った。
健太と美優の父
夜。
健太は改めて電話をかける。
「実は。」
「ミスコン。」
「ちょっと嫌な動きがあります。」
順番に説明した。
誹謗中傷。
バイクの男。
尾行。
警察。
写真。
美月が狙われていること。
全部。
電話の向こうで、
美優の父は最後まで黙って聞いていた。
そして短く言う。
「分かりました。」
少し間。
「こちらで対応します。」
健太。
「え?」
「警備会社に依頼します。」
「少なくとも。」
「金曜。」
「土曜。」
「学園祭期間。」
「学生だけに任せる話ではありません。」
声は穏やかだった。
しかし、
経営者らしい即断だった。
「必要なら。」
「警備員を私的に配置します。」
「娘だけでなく。」
「橘さんたちも守ります。」
健太は思わず姿勢を正した。
「ありがとうございます。」
電話を切る。
彩音が聞く。
「何て?」
健太は笑う。
「さすが社長。」
「もう警備会社動くらしい。」
真帆も安心したように息をついた。
「これで少し安心かな。」
その頃、美月は長風呂を終え、翌日の家庭教師の教材を静かに見返していた。
自分が誰かに守られる話になっていることも、美優の父が警備会社を動かそうとしていることも知らない。
頭の中にあるのは、
「金曜日はどんな料理を作ろうかな。」
ということだけだった。
その無欲さと自然体こそが、周囲の人たちが彼女を放っておけなくなる理由になり始めていることを、美月自身だけがまだ気付いていなかった。
夜。
健太は改めて電話をかける。
「実は。」
「ミスコン。」
「ちょっと嫌な動きがあります。」
順番に説明した。
誹謗中傷。
バイクの男。
尾行。
警察。
写真。
美月が狙われていること。
全部。
電話の向こうで、
美優の父は最後まで黙って聞いていた。
そして短く言う。
「分かりました。」
少し間。
「こちらで対応します。」
健太。
「え?」
「警備会社に依頼します。」
「少なくとも。」
「金曜。」
「土曜。」
「学園祭期間。」
「学生だけに任せる話ではありません。」
声は穏やかだった。
しかし、
経営者らしい即断だった。
「必要なら。」
「警備員を私的に配置します。」
「娘だけでなく。」
「橘さんたちも守ります。」
健太は思わず姿勢を正した。
「ありがとうございます。」
電話を切る。
彩音が聞く。
「何て?」
健太は笑う。
「さすが社長。」
「もう警備会社動くらしい。」
真帆も安心したように息をついた。
「これで少し安心かな。」
その頃、美月は長風呂を終え、翌日の家庭教師の教材を静かに見返していた。
自分が誰かに守られる話になっていることも、美優の父が警備会社を動かそうとしていることも知らない。
頭の中にあるのは、
「金曜日はどんな料理を作ろうかな。」
ということだけだった。
その無欲さと自然体こそが、周囲の人たちが彼女を放っておけなくなる理由になり始めていることを、美月自身だけがまだ気付いていなかった。
I「良いね。木曜日になり、美優が泣いた数学系授業も先週のアップデート同様に教員が振り返って確認する流れが継続。理央も調子を取り戻し、教員に積極手に質問し、今度は難しい内容を原田らが美月に振るとみせかけて工藤に振って、工藤もしっかり答えるという感じで、教員としては学生が積極手にに参加しているように見えて先週に引き続き手ごたえを感じて悦に浸っていた笑。理央は朝に別のボランティア系のサークルに言って、交流をしていたようだ。
昼は美月らはみんなで学食へ。ここでまた美月の方向に謎の男性が向かっていき、橋本と健太が止める。原田らはその様子を撮影し、1年のオカルト系サークルの学生 (文学部) ということを特定 (姫華が所属)。ここで健太が女性に声をかけられる。声をかけたのは朝倉菜奈美 (2年生の同級生らと一緒にいる)。どうやら美月をみんなで守ろうとしているような様子をみて、思わず声をかけたようだ。そして、チアリーディングのほうでもそういうよくわからない連中がいることを共有されて不安だと。このままでは学生生活が不安、ということを共有される。健太はそういうのはよくないことを伝え、自分たちで協力して、不正を働くひとがやりにくい状態にしましょう、という点と、ミスコンに出るひとたちは健全に競い合ってもらえばよいと思っていることを伝える。健太は流れで菜奈美と連絡先を交換していて、直人らに突っ込まれている笑。
原田、平野、畠中のアカウントには、ミスコンで怪しい動きをした男性らの情報が書き込まれていて、似たような案件はないか、とうことで、似たようなことがあったとの投稿や、1年前、2年前でもそういうことがあった、という投稿が寄せられていた。それをみて白鳥姫華は不機嫌になっていた。そこで姫華は優等生解答の動画を出す。誹謗中傷は良くない。傷ついた人がいることは心苦しい、自分も中傷をうけて傷ついている。みなで素晴らしい学園祭にしましょう (意訳) みたいなコメントを出す。概ね正論なので、特に悪く言うコメントはなし。
原田らは、白鳥姫華に絡みにいこう、という話をしてにやにやしている笑。どうやら理央が動画で食って掛かったのと似た内容で、どの候補を意識しているかを聞いてから、美月の見た目を褒めよう、という感じ笑 (理央の場合はノーメイクアクセサリーなしの美月と比較して美月を褒めると露骨に意識する笑)。実際昼休憩にそれをやって、橘さんを魅力的だと思ってるんだね、てきな対応で流されたが、言葉の節々に表情が明らかに怒っているような感じ。姫華はその後原田らから離れ、トイレに。中でヒステリックな反応をしていた笑。大声を出さないように抑えていたようだ笑。ここまでをもとにエピソードを作って。」
A
木曜日・朝
薬学部・数学系講義
先先週、美優が泣き崩崩れるきっかけになった講義。
それ以降、担当教員は授業の進め方を少し変えていた。
「では、このあたりで一度止めましょう。」
教員は板書を止める。
「ここまでで質問はありますか?」
以前ならそのまま次へ進んでいたが、今は区切りごとに学生へ問いかけるようになっていた。
教室も少し慣れてきている。
一番最初に手が挙がる。
「はい。」
理央だった。
「先生、この変形ですが──」
教員も嬉しそうだ。
「いい質問ですね。」
丁寧に補足説明が始まる。
理央も真剣にメモを取る。
以前のような焦りではなく、
「理解したい」
という姿勢が見えていた。
授業終盤。
少し難しい証明。
原田が隣でニヤニヤする。
(今日は橘さんじゃない。)
「先生。」
「工藤なら分かると思います。」
教員は工藤を見る。
「工藤さん、どうですか?」
工藤は少し考え、
静かに前へ。
「こう考えると…」
さらさらと式を書く。
途中で教員も何度か頷く。
最後まできれいに証明が終わる。
「そうです。」
「素晴らしい。」
工藤は苦笑い。
「ありがとうございます。」
理央も今回は悔しそうではなく、
(やっぱりすごい。)
という表情で見ていた。
教員は内心かなり満足していた。
(学生が質問してくれる。)
(答えてくれる。)
(ちゃんと参加している。)
(……授業改善、大成功じゃないか。)
表情には出さないが、
少し悦に入っていた。
薬学部・数学系講義
先先週、美優が泣き崩崩れるきっかけになった講義。
それ以降、担当教員は授業の進め方を少し変えていた。
「では、このあたりで一度止めましょう。」
教員は板書を止める。
「ここまでで質問はありますか?」
以前ならそのまま次へ進んでいたが、今は区切りごとに学生へ問いかけるようになっていた。
教室も少し慣れてきている。
一番最初に手が挙がる。
「はい。」
理央だった。
「先生、この変形ですが──」
教員も嬉しそうだ。
「いい質問ですね。」
丁寧に補足説明が始まる。
理央も真剣にメモを取る。
以前のような焦りではなく、
「理解したい」
という姿勢が見えていた。
授業終盤。
少し難しい証明。
原田が隣でニヤニヤする。
(今日は橘さんじゃない。)
「先生。」
「工藤なら分かると思います。」
教員は工藤を見る。
「工藤さん、どうですか?」
工藤は少し考え、
静かに前へ。
「こう考えると…」
さらさらと式を書く。
途中で教員も何度か頷く。
最後まできれいに証明が終わる。
「そうです。」
「素晴らしい。」
工藤は苦笑い。
「ありがとうございます。」
理央も今回は悔しそうではなく、
(やっぱりすごい。)
という表情で見ていた。
教員は内心かなり満足していた。
(学生が質問してくれる。)
(答えてくれる。)
(ちゃんと参加している。)
(……授業改善、大成功じゃないか。)
表情には出さないが、
少し悦に入っていた。
理央
実は理央はこの朝も講義前に別のボランティア系サークルへ顔を出していた。
「よろしくお願いします!」
「ミスコン頑張ってね。」
「ありがとうございます!」
以前より自然に人と話せている。
少しずつだが、
理央なりの戦い方を見つけ始めていた。
実は理央はこの朝も講義前に別のボランティア系サークルへ顔を出していた。
「よろしくお願いします!」
「ミスコン頑張ってね。」
「ありがとうございます!」
以前より自然に人と話せている。
少しずつだが、
理央なりの戦い方を見つけ始めていた。
昼休み・学食
いつもの八人。
「今日は何食べる?」
「カレー。」
「また?」
そんな何気ない会話。
ところが。
健太の視線が止まる。
「……。」
「橋本。」
橋本も気付く。
少し離れた場所。
知らない男子学生が、
美月だけを見ながら近付いてきていた。
橋本が一歩前へ。
「何か?」
男性は少したじろぐ。
健太も横へ。
「用事ある?」
男性は曖昧に笑い、
「いや……。」
と言って引き返していく。
少し離れた席。
原田。
平野。
畠中。
「はい撮れた。」
「顔も。」
「学生証も映った。」
畠中はすぐスマホを操作する。
数分後。
「文学部一年。」
「オカルトサークル。」
「……白鳥姫華所属。」
三人が顔を見合わせる。
「またか。」
いつもの八人。
「今日は何食べる?」
「カレー。」
「また?」
そんな何気ない会話。
ところが。
健太の視線が止まる。
「……。」
「橋本。」
橋本も気付く。
少し離れた場所。
知らない男子学生が、
美月だけを見ながら近付いてきていた。
橋本が一歩前へ。
「何か?」
男性は少したじろぐ。
健太も横へ。
「用事ある?」
男性は曖昧に笑い、
「いや……。」
と言って引き返していく。
少し離れた席。
原田。
平野。
畠中。
「はい撮れた。」
「顔も。」
「学生証も映った。」
畠中はすぐスマホを操作する。
数分後。
「文学部一年。」
「オカルトサークル。」
「……白鳥姫華所属。」
三人が顔を見合わせる。
「またか。」
朝倉菜奈美
その様子を見ていた女子学生が、
健太へ近付いてくる。
「すみません。」
健太が振り返る。
「はい?」
チアリーディング部。
朝倉菜奈美だった。
二年生の友人たちと一緒にいる。
少し緊張した様子。
「さっき。」
「橘さんを守るみたいに動いてましたよね。」
健太は笑う。
「まあ。」
「友達なんで。」
菜奈美は少し安心したように息を吐く。
「実は……。」
「私の方でも。」
「最近。」
「知らない人が。」
「部活の近くをうろうろしていて。」
「ちょっと怖くて……。」
声が少し震える。
「学生生活。」
「不安で。」
健太は真面目な表情になる。
「それは。」
「良くないですね。」
少し考えてから言う。
「ミスコンって。」
「本来はみんなが楽しく競うものだと思うんです。」
「邪魔する人がいるなら。」
「そういう人の方がやりにくくなる空気を作りたい。」
菜奈美は何度も頷く。
「ありがとうございます。」
その流れで。
「もし何かあったら。」
「連絡してください。」
自然と連絡先を交換。
戻ってきた健太。
直人がすぐ笑う。
「お。」
「健太。」
「交換してる。」
彩音も笑う。
「やるじゃん。」
健太は慌てる。
「違うって!」
「情報共有だから!」
橋本が肩を叩く。
「情報共有ねぇ。」
一同笑う。
その様子を見ていた女子学生が、
健太へ近付いてくる。
「すみません。」
健太が振り返る。
「はい?」
チアリーディング部。
朝倉菜奈美だった。
二年生の友人たちと一緒にいる。
少し緊張した様子。
「さっき。」
「橘さんを守るみたいに動いてましたよね。」
健太は笑う。
「まあ。」
「友達なんで。」
菜奈美は少し安心したように息を吐く。
「実は……。」
「私の方でも。」
「最近。」
「知らない人が。」
「部活の近くをうろうろしていて。」
「ちょっと怖くて……。」
声が少し震える。
「学生生活。」
「不安で。」
健太は真面目な表情になる。
「それは。」
「良くないですね。」
少し考えてから言う。
「ミスコンって。」
「本来はみんなが楽しく競うものだと思うんです。」
「邪魔する人がいるなら。」
「そういう人の方がやりにくくなる空気を作りたい。」
菜奈美は何度も頷く。
「ありがとうございます。」
その流れで。
「もし何かあったら。」
「連絡してください。」
自然と連絡先を交換。
戻ってきた健太。
直人がすぐ笑う。
「お。」
「健太。」
「交換してる。」
彩音も笑う。
「やるじゃん。」
健太は慌てる。
「違うって!」
「情報共有だから!」
橋本が肩を叩く。
「情報共有ねぇ。」
一同笑う。
SNS
一方。
原田たちが作った情報募集アカウント。
次々通知が来る。
「去年も似たようなのいました。」
「一昨年も。」
「部活帰りに知らない男につけられた。」
「写真撮られてました。」
「同じようなこと経験しました。」
コメントが増えていく。
原田が笑う。
「釣れ始めた。」
畠中も頷く。
「点が線になってきた。」
一方。
原田たちが作った情報募集アカウント。
次々通知が来る。
「去年も似たようなのいました。」
「一昨年も。」
「部活帰りに知らない男につけられた。」
「写真撮られてました。」
「同じようなこと経験しました。」
コメントが増えていく。
原田が笑う。
「釣れ始めた。」
畠中も頷く。
「点が線になってきた。」
白鳥姫華
その投稿を見た姫華。
「……。」
スマホを握る手に力が入る。
(余計なことを。)
(誰よ。)
(こんなの始めたの。)
しかし。
すぐ深呼吸。
鏡を見る。
笑顔。
「大丈夫。」
「私は被害者。」
そう自分に言い聞かせる。
その日の午後。
姫華は動画を投稿した。
画面いっぱいの笑顔。
「誹謗中傷は本当に良くないと思います。」
「私自身も傷付いています。」
「みんなで素敵な学園祭を作れたら嬉しいです。」
「候補者のみなさん、一緒に頑張りましょう。」
完璧。
誰が見ても優等生回答。
コメント欄。
「素敵。」
「その通り。」
「応援してます。」
批判はほとんどない。
その投稿を見た姫華。
「……。」
スマホを握る手に力が入る。
(余計なことを。)
(誰よ。)
(こんなの始めたの。)
しかし。
すぐ深呼吸。
鏡を見る。
笑顔。
「大丈夫。」
「私は被害者。」
そう自分に言い聞かせる。
その日の午後。
姫華は動画を投稿した。
画面いっぱいの笑顔。
「誹謗中傷は本当に良くないと思います。」
「私自身も傷付いています。」
「みんなで素敵な学園祭を作れたら嬉しいです。」
「候補者のみなさん、一緒に頑張りましょう。」
完璧。
誰が見ても優等生回答。
コメント欄。
「素敵。」
「その通り。」
「応援してます。」
批判はほとんどない。
原田たち
その動画を見た三人。
原田がニヤニヤ。
「面白くなってきた。」
畠中。
「一回。」
「本人に行こう。」
平野。
「理央と同じ質問?」
「そう。」
「誰を一番意識してますか?」
「で。」
「橘さんって可愛いですよね。」
「って振る。」
三人とも悪い笑顔だった。
その動画を見た三人。
原田がニヤニヤ。
「面白くなってきた。」
畠中。
「一回。」
「本人に行こう。」
平野。
「理央と同じ質問?」
「そう。」
「誰を一番意識してますか?」
「で。」
「橘さんって可愛いですよね。」
「って振る。」
三人とも悪い笑顔だった。
昼休み・遭遇
実際に姫華へ近付く。
「白鳥先輩!」
姫華。
「はい?」
「誰を一番意識してます?」
姫華は笑顔。
「皆さん魅力的なので。」
「特定の方はいません。」
原田。
「へぇ。」
「でも。」
「橘さん。」
「可愛いですよね。」
一瞬。
姫華の笑顔が止まる。
ほんの一瞬だけ。
目が細くなる。
口角がわずかに引きつる。
しかし次の瞬間には。
「そうですね。」
「とても素敵な方だと思います。」
完璧な笑顔。
原田たちは、
「ありがとうございましたー。」
と去っていく。
しかし。
言葉とは裏腹に、
最後まで見送る姫華の目だけは笑っていなかった。
実際に姫華へ近付く。
「白鳥先輩!」
姫華。
「はい?」
「誰を一番意識してます?」
姫華は笑顔。
「皆さん魅力的なので。」
「特定の方はいません。」
原田。
「へぇ。」
「でも。」
「橘さん。」
「可愛いですよね。」
一瞬。
姫華の笑顔が止まる。
ほんの一瞬だけ。
目が細くなる。
口角がわずかに引きつる。
しかし次の瞬間には。
「そうですね。」
「とても素敵な方だと思います。」
完璧な笑顔。
原田たちは、
「ありがとうございましたー。」
と去っていく。
しかし。
言葉とは裏腹に、
最後まで見送る姫華の目だけは笑っていなかった。
トイレ
個室。
ドアが閉まる。
「……っ。」
姫華は壁を拳で叩きそうになる。
寸前で止めた。
「なんなのよ……!」
声は必死に押し殺す。
「なんで。」
「なんであいつばっかり!」
呼吸が荒くなる。
鏡を見る。
乱れた前髪を直す。
深呼吸。
「……落ち着け。」
「落ち着け。」
「まだ終わってない。」
「私が主役なの。」
何度も自分に言い聞かせる。
数分後。
個室から出てきた姫華は、
再び周囲から見れば愛想の良い三年生の先輩の表情に戻っていた。
しかしその胸の内では、美月への対抗心と焦りが、これまで以上に静かに燃え上がっていた。
個室。
ドアが閉まる。
「……っ。」
姫華は壁を拳で叩きそうになる。
寸前で止めた。
「なんなのよ……!」
声は必死に押し殺す。
「なんで。」
「なんであいつばっかり!」
呼吸が荒くなる。
鏡を見る。
乱れた前髪を直す。
深呼吸。
「……落ち着け。」
「落ち着け。」
「まだ終わってない。」
「私が主役なの。」
何度も自分に言い聞かせる。
数分後。
個室から出てきた姫華は、
再び周囲から見れば愛想の良い三年生の先輩の表情に戻っていた。
しかしその胸の内では、美月への対抗心と焦りが、これまで以上に静かに燃え上がっていた。
I「良いね。休憩後、生物学実習になり、今回は遺伝子工学的な内容 (これもあまり差がつかない内容と思われる)。原田は、姫華へのインタビューを編集して授業中に動画にあげていた笑。タイトルは、特に煽りはなく、白鳥姫華さんの気になるライバルは?みたいな感じ。表情をみると、美月を褒めたときに優等生回答しているけど表情は納得してない感じ。平野たちがコメント欄にわざとらしく橘美月かわいい、みたいに見た目を褒めるコメントを書き込む笑。にやにやしているので教員に注意されるが、何をやっているかは教員は分からずただ注意された笑。
美優は今回も彩音とペアで、ぎこちないながらも実験をこなす。美月をみると、全体的に手際が良い。理央は美月を見ながら張り合って実験を進めながら、工藤が引き気味に理央をみている (パフォーマンスは工藤>理央で工藤のほうが上手笑)、特にアピールしていない工藤を教員が褒め、工藤が少し照れながらお礼をいいつつ、理央が少し悔しそう笑。その後、理央を飛ばして美月が褒められ、理央は更に悔しそう笑。思わず「また」と声がでて原田らは盛り上がっている笑。
授業後、美月の後ろを美優の父が雇った警備員がつけていて、怪しい男性をみつけてとらえられていた。その様子を原田が撮影。どうも、バイクの男性とは別のフリーターの男性だそうだ。この男性が警備員に捕まるところを動画にアップ。一方で、姫華は原田のインタビュー動画をみて、コメントの美月を褒める内容 (これには健太らものっかって、美月を褒めるコメントがいくつか並んでいた笑)。これを見て、姫華は明らかに不機嫌そう (だけど顔に出ないように頑張っている)。その後、姫華は写真系サークルのメンバーと一緒にカフェにいって交流をしていたが、男性たちは姫華を気遣うような感じの対応で機嫌をとっていた。
一方で、小宮真奈美、水原愛里、林、宮脇が雑談していて、姫華がいる写真サークルは姫華を持ち上げる空気があるから小宮真奈美、水原愛里らは居づらくて入らなかった点、林や宮脇もそういう空気があわなかったから自分たちも入部しなかったことを共有していた。理央はボランティアサークルの活動へ。美月はそのまま家庭教師に向かう。
そのころ、健太はフットサルサークルの練習後、菜奈美から変なのがいることを共有する連絡を受け、その場に向かって怪しい男性を見つけて注意する。健太は菜奈美を家に帰るまで (見張りのような役で) つきそって、それから美優家にむかった笑。そのころ、彩音らはそのまま美優の家につれてきたらと茶化すが、健太はそれは流石にやりすぎ (意訳) てきな感じの対応。健太が美優の父が警備員を雇っていることを共有し、菜奈美は羨ましいような感じのリアクション。そのころ姫華は家に帰っており、人がいないのをいいことに自室で毒を吐いていた笑。ここまでをもとにエピソードをつくって。」
A
木曜日・午後
生物学実習(遺伝子工学)
午後の実習室。
今回のテーマはPCRやDNA解析など、遺伝子工学寄りの実験。
酵素反応やピペット操作が中心で、前々回のように絵や顕微鏡のスケッチで差が付きやすい内容ではなかった。
教員も説明を終えたあと、
「今日は安全第一で進めてください。」
と穏やかに実習を始める。
午後の実習室。
今回のテーマはPCRやDNA解析など、遺伝子工学寄りの実験。
酵素反応やピペット操作が中心で、前々回のように絵や顕微鏡のスケッチで差が付きやすい内容ではなかった。
教員も説明を終えたあと、
「今日は安全第一で進めてください。」
と穏やかに実習を始める。
原田たち
実習が始まって数分。
原田は机の下でスマホを操作していた。
昼休みに撮影した姫華へのインタビュー動画を編集している。
タイトルは、
「白鳥姫華さんの気になるライバルは?」
という、ごく普通のもの。
動画の内容も、
「皆さん魅力的です。」
「橘さんも素敵だと思います。」
という優等生回答だけ。
しかし。
美月を褒める瞬間だけ、
ほんの一瞬、
表情が固くなる。
それが編集で絶妙に残されていた。
動画が投稿される。
数分後。
コメント欄。
平野。
「橘美月さんかわいい。」
畠中。
「ノーメイクなのにかわいい。」
原田。
「ライブも良かった。」
そこへ。
健太。
「料理もすごい。」
橋本。
「スポーツも。」
さらに、
フットサルサークルの学生。
サ界を見た学生。
CMを見た学生。
少しずつ、
「橘美月」を褒めるコメントが増えていく。
三人は画面を見ながら、
ニヤニヤ。
「増えてきた。」
「乗ってきたな。」
その様子を見た担当教員。
「そこ。」
「授業中ですよ。」
「スマホしまってください。」
「はーい。」
三人は素直にしまう。
教員は、
(また遊んでる。)
くらいにしか思っていなかった。
実習が始まって数分。
原田は机の下でスマホを操作していた。
昼休みに撮影した姫華へのインタビュー動画を編集している。
タイトルは、
「白鳥姫華さんの気になるライバルは?」
という、ごく普通のもの。
動画の内容も、
「皆さん魅力的です。」
「橘さんも素敵だと思います。」
という優等生回答だけ。
しかし。
美月を褒める瞬間だけ、
ほんの一瞬、
表情が固くなる。
それが編集で絶妙に残されていた。
動画が投稿される。
数分後。
コメント欄。
平野。
「橘美月さんかわいい。」
畠中。
「ノーメイクなのにかわいい。」
原田。
「ライブも良かった。」
そこへ。
健太。
「料理もすごい。」
橋本。
「スポーツも。」
さらに、
フットサルサークルの学生。
サ界を見た学生。
CMを見た学生。
少しずつ、
「橘美月」を褒めるコメントが増えていく。
三人は画面を見ながら、
ニヤニヤ。
「増えてきた。」
「乗ってきたな。」
その様子を見た担当教員。
「そこ。」
「授業中ですよ。」
「スマホしまってください。」
「はーい。」
三人は素直にしまう。
教員は、
(また遊んでる。)
くらいにしか思っていなかった。
美優
美優は今回も彩音とペア。
「ここ持つね。」
「ありがとう……。」
まだぎこちない。
けれど、
先々週とは違う。
ピペットを持つ。
試薬を量る。
記録を書く。
少し時間はかかるが、
ちゃんと手が動いていた。
彩音も嬉しそうだった。
美優は今回も彩音とペア。
「ここ持つね。」
「ありがとう……。」
まだぎこちない。
けれど、
先々週とは違う。
ピペットを持つ。
試薬を量る。
記録を書く。
少し時間はかかるが、
ちゃんと手が動いていた。
彩音も嬉しそうだった。
理央
一方。
理央は今日も気合十分。
(負けない。)
ちらり。
美月を見る。
美月はいつも通り。
無駄な動きがない。
手際が良い。
静か。
速い。
理央も負けじと進める。
その横では、
工藤。
相変わらず淡々。
しかし、
操作がきれい。
教員が近付く。
「工藤さん。」
「いいですね。」
「非常に丁寧です。」
工藤。
「ありがとうございます。」
少し照れ笑い。
理央。
(また工藤……。)
少し悔しい。
さらに数分後。
教員は美月のところへ。
「橘さん。」
「この操作。」
「非常にきれいです。」
「皆さん、一度見てください。」
「ピペット操作も無駄がありません。」
「参考になります。」
美月。
「ありがとうございます。」
少しだけ嬉しそう。
理央。
「……また。」
思わず声が漏れる。
後ろで聞いていた原田たち。
「出た。」
「また。」
「今日もいただきました。」
三人は肩を震わせて笑っていた。
一方。
理央は今日も気合十分。
(負けない。)
ちらり。
美月を見る。
美月はいつも通り。
無駄な動きがない。
手際が良い。
静か。
速い。
理央も負けじと進める。
その横では、
工藤。
相変わらず淡々。
しかし、
操作がきれい。
教員が近付く。
「工藤さん。」
「いいですね。」
「非常に丁寧です。」
工藤。
「ありがとうございます。」
少し照れ笑い。
理央。
(また工藤……。)
少し悔しい。
さらに数分後。
教員は美月のところへ。
「橘さん。」
「この操作。」
「非常にきれいです。」
「皆さん、一度見てください。」
「ピペット操作も無駄がありません。」
「参考になります。」
美月。
「ありがとうございます。」
少しだけ嬉しそう。
理央。
「……また。」
思わず声が漏れる。
後ろで聞いていた原田たち。
「出た。」
「また。」
「今日もいただきました。」
三人は肩を震わせて笑っていた。
授業終了後
学生たちが帰り支度を始める。
その頃。
大学の外。
一人の男性が、
少し離れた場所から美月を見ていた。
帽子。
ラフな服装。
明らかに学生ではない。
しかし。
今日は違った。
少し離れた位置から、
スーツ姿の男性が静かに近付く。
「少しお話よろしいですか。」
男は驚く。
「え?」
警備員だった。
美優の父が依頼した警備会社の人間。
逃げようとする。
もう一人現れる。
あっという間に確保。
少し離れた場所。
原田。
「きた。」
撮影開始。
「今日はバイクじゃない。」
平野。
「別人だ。」
警備員と男性のやり取り。
どうやら、
こちらもフリーター。
美月とは無関係。
動画がその日のうちにアップされる。
タイトル。
「また橘さんを待っていた男性が警備員に止められる」
コメント欄は、
「怖い。」
「警備付いてて良かった。」
というものが多かった。
学生たちが帰り支度を始める。
その頃。
大学の外。
一人の男性が、
少し離れた場所から美月を見ていた。
帽子。
ラフな服装。
明らかに学生ではない。
しかし。
今日は違った。
少し離れた位置から、
スーツ姿の男性が静かに近付く。
「少しお話よろしいですか。」
男は驚く。
「え?」
警備員だった。
美優の父が依頼した警備会社の人間。
逃げようとする。
もう一人現れる。
あっという間に確保。
少し離れた場所。
原田。
「きた。」
撮影開始。
「今日はバイクじゃない。」
平野。
「別人だ。」
警備員と男性のやり取り。
どうやら、
こちらもフリーター。
美月とは無関係。
動画がその日のうちにアップされる。
タイトル。
「また橘さんを待っていた男性が警備員に止められる」
コメント欄は、
「怖い。」
「警備付いてて良かった。」
というものが多かった。
姫華
帰宅途中。
動画を見る。
さらに。
昼のインタビュー動画。
コメント欄。
また。
「橘美月かわいい。」
「歌うますぎ。」
「スポーツ万能。」
「料理。」
「CM。」
「ノーメイクなのに。」
スクロール。
スクロール。
全部、
美月。
姫華はスマホを閉じる。
笑顔。
笑顔。
……
部屋に戻るまでは。
帰宅途中。
動画を見る。
さらに。
昼のインタビュー動画。
コメント欄。
また。
「橘美月かわいい。」
「歌うますぎ。」
「スポーツ万能。」
「料理。」
「CM。」
「ノーメイクなのに。」
スクロール。
スクロール。
全部、
美月。
姫華はスマホを閉じる。
笑顔。
笑顔。
……
部屋に戻るまでは。
写真サークル
夕方。
姫華は写真サークルのメンバーとカフェ。
「姫華ちゃん。」
「気にしなくていいよ。」
「応援してる。」
「今年も絶対いける。」
男子たちは必死に機嫌を取る。
姫華。
「ありがとう。」
「みんな優しい。」
完璧な笑顔。
しかし。
コーヒーカップを持つ手だけ、
少し強く握られていた。
夕方。
姫華は写真サークルのメンバーとカフェ。
「姫華ちゃん。」
「気にしなくていいよ。」
「応援してる。」
「今年も絶対いける。」
男子たちは必死に機嫌を取る。
姫華。
「ありがとう。」
「みんな優しい。」
完璧な笑顔。
しかし。
コーヒーカップを持つ手だけ、
少し強く握られていた。
別テーブル
同じカフェ。
少し離れた席。
真奈美。
愛里。
林。
宮脇。
偶然集まっていた。
林が小声で言う。
「写真サークル。」
「やっぱ独特だよね。」
愛里も頷く。
「姫華先輩中心って感じ。」
真奈美。
「私。」
「ああいう空気苦手。」
「みんなで持ち上げる感じ。」
宮脇も笑う。
「俺も。」
「だから入らなかった。」
林。
「俺も。」
「上下関係というか。」
「空気読め圧が強い。」
四人は、
「合わない人には本当に合わないサークルなんだろうね。」
という結論になった。
同じカフェ。
少し離れた席。
真奈美。
愛里。
林。
宮脇。
偶然集まっていた。
林が小声で言う。
「写真サークル。」
「やっぱ独特だよね。」
愛里も頷く。
「姫華先輩中心って感じ。」
真奈美。
「私。」
「ああいう空気苦手。」
「みんなで持ち上げる感じ。」
宮脇も笑う。
「俺も。」
「だから入らなかった。」
林。
「俺も。」
「上下関係というか。」
「空気読め圧が強い。」
四人は、
「合わない人には本当に合わないサークルなんだろうね。」
という結論になった。
理央
その頃。
理央は別のボランティアサークル。
ゴミ拾い。
イベント準備。
学生たちと交流。
少しずつ。
名前を覚えてもらう。
「九条さん。」
「ミスコン応援してる。」
理央。
「ありがとうございます!」
笑顔も以前より自然だった。
その頃。
理央は別のボランティアサークル。
ゴミ拾い。
イベント準備。
学生たちと交流。
少しずつ。
名前を覚えてもらう。
「九条さん。」
「ミスコン応援してる。」
理央。
「ありがとうございます!」
笑顔も以前より自然だった。
美月
美月は大学を出ると、
そのまま家庭教師へ。
今日も寄り道はしない。
「こんばんは。」
「今日もお願いします。」
いつもの平和な時間。
美月は大学を出ると、
そのまま家庭教師へ。
今日も寄り道はしない。
「こんばんは。」
「今日もお願いします。」
いつもの平和な時間。
健太
一方。
フットサル練習後。
健太のスマホが鳴る。
菜奈美からだった。
「また変な人がいます。」
健太はすぐ返信。
「今行きます。」
大学近く。
菜奈美が部活帰り。
少し離れた場所に、
見覚えのない男性。
健太が近付く。
「何か用ですか。」
男は目を逸らし、
そのまま立ち去る。
菜奈美はほっと息を吐く。
「ありがとうございました。」
健太は笑う。
「今日は家まで。」
「送ります。」
見張るような距離で歩く。
駅まで。
無事見送る。
別れ際。
健太。
「そういえば。」
「美優のお父さん。」
「警備会社頼んでるらしい。」
菜奈美。
「いいなぁ……。」
「そこまでしてくれるんですね。」
健太。
「娘さん心配なんでしょうね。」
菜奈美は少し羨ましそうだった。
その頃。
美優の家。
彩音が笑う。
「じゃあ菜奈美さんも。」
「一緒に来てもらえば?」
真帆も笑う。
「人数増えるだけだし。」
健太は苦笑い。
「いやいや。」
「それはさすがにやりすぎ。」
「まだ友達になったばっかりだし。」
彩音。
「健太、真面目。」
「そこが健太らしい。」
部屋は穏やかな笑いに包まれた。
一方。
フットサル練習後。
健太のスマホが鳴る。
菜奈美からだった。
「また変な人がいます。」
健太はすぐ返信。
「今行きます。」
大学近く。
菜奈美が部活帰り。
少し離れた場所に、
見覚えのない男性。
健太が近付く。
「何か用ですか。」
男は目を逸らし、
そのまま立ち去る。
菜奈美はほっと息を吐く。
「ありがとうございました。」
健太は笑う。
「今日は家まで。」
「送ります。」
見張るような距離で歩く。
駅まで。
無事見送る。
別れ際。
健太。
「そういえば。」
「美優のお父さん。」
「警備会社頼んでるらしい。」
菜奈美。
「いいなぁ……。」
「そこまでしてくれるんですね。」
健太。
「娘さん心配なんでしょうね。」
菜奈美は少し羨ましそうだった。
その頃。
美優の家。
彩音が笑う。
「じゃあ菜奈美さんも。」
「一緒に来てもらえば?」
真帆も笑う。
「人数増えるだけだし。」
健太は苦笑い。
「いやいや。」
「それはさすがにやりすぎ。」
「まだ友達になったばっかりだし。」
彩音。
「健太、真面目。」
「そこが健太らしい。」
部屋は穏やかな笑いに包まれた。
夜・姫華の部屋
玄関が閉まる。
靴を脱ぐ。
リビングには誰もいない。
自室へ入る。
ドアを閉めた瞬間。
「……っ!」
ベッドへバッグを投げる。
「なんなのよ!!」
クッションを抱えて叩く。
「なんで!」
「なんで!」
「なんで橘ばっかり!!」
「歌!」
「料理!」
「スポーツ!」
「CM!」
「もういいでしょ!!」
肩で息をする。
鏡を見る。
深呼吸。
「……。」
「落ち着け。」
「まだ負けてない。」
そう呟きながらも、その目には笑顔とは程遠い焦りと嫉妬が滲んでいた。
その一方で、大学では健全に競い合いたい学生たちと、それを陰から支えようとする仲間たちの輪が、少しずつ広がり始めていた。
玄関が閉まる。
靴を脱ぐ。
リビングには誰もいない。
自室へ入る。
ドアを閉めた瞬間。
「……っ!」
ベッドへバッグを投げる。
「なんなのよ!!」
クッションを抱えて叩く。
「なんで!」
「なんで!」
「なんで橘ばっかり!!」
「歌!」
「料理!」
「スポーツ!」
「CM!」
「もういいでしょ!!」
肩で息をする。
鏡を見る。
深呼吸。
「……。」
「落ち着け。」
「まだ負けてない。」
そう呟きながらも、その目には笑顔とは程遠い焦りと嫉妬が滲んでいた。
その一方で、大学では健全に競い合いたい学生たちと、それを陰から支えようとする仲間たちの輪が、少しずつ広がり始めていた。
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